トッパンは事業を通じた社会的課題解決への取り組みをさらに加速させるため、サステナビリティ活動において特に注力すべきマテリアリティ(重要課題)を選定しています。

このマテリアリティは、「TOPPAN VISION 21」に示された事業領域に合致し、トッパンの技術やノウハウを活用することで、ステークホルダーの皆さまとともに新たな価値を創造できる領域を選定しました。

今後トッパンは、選定したマテリアリティへの取り組みを通じて、ふれあい豊かなくらしに貢献する「社会的価値創造企業」の実現を目指します。

選定基準

マテリアリティの選定にあたっては、トッパンの活動の原点であるTOPPAN VISION 21 の「企業理念・経営信条・行動指針」を出発点とし、そこに長期的視点でグロ ーバルな社会的課題を示したSDGsの考え方を取り入れました。その上で、良き企業市民を目指すために重視すべき、企業活動全体で達成を目指す「全社活動マテリアリティ」と、事業活動を通じてSDGs課題の解決に貢献する「事業活動マテリアリティ」を策定しました。

選定プロセス

マテリアリティは、この選定基準をもとに、社内各部門との意見交換を通じて網羅的に企業活動を精査することで選定し、さらに社外有識者やステークホルダーへのヒアリングによって妥当性の検証を行いました。最終的には経営層との議論および意見交換を経て、取締役会での承認により決定しています。

トッパンのマテリアリティに関する評価

  • トッパンらしい独自の取り組みで
    公正で持続可能な社会の現実へ

    社外取締役遠山 亮子

●トッパンらしさ、独自性の表れたマテリアリティ

事業活動マテリアリティの中で、特に「サステナブルな地球環境」に独自性を感じました。トッパンにとって大きなビジネスであり、また技術力を活かせるパッケージ事業のあり方を変えていくことで、大きな貢献ができるのではないかと期待しています。一方、全社活動マテリアリティでは、「従業員の健康・生きがい」にトッパンらしさを感じました。健康経営に注力し、社員を大切にする姿勢がマテリアリティに表れていると思います。

●事業の独自性を活かした「公正」への貢献に期待

SDGsにおいて、私が特に重視しているのが「16.平和と公正をすべての人に」です。多くの社会問題の根底には「公正」の問題があると考えているからです。

この「公正」の実現にも、トッパンの貢献を期待しています。印刷技術は情報や知識を広く流通させることを可能にし、いわば知識の民主化により「公正」の実現に大きく貢献してきました。現代のデジタル技術も同様です。世界中どこにいても必要な知識が瞬時に、安価に手に入るようになったことは、「公正」とSDGsの実現にとって大きな力となります。

その一方で、デジタル化はデジタル・デバイド(情報格差)など新しい不公平を生み出しているのも事実です。こうした問題を解決しながら「公正」の実現に寄与することが、デジタル・トランスフォーメーションを目指すトッパンにとっても課題になっていくでしょう。そのためには市場に対してだけでなく、組織内部での「公正」もますます重要になってくると思います。

●持続可能なビジネスの実現、ダイバーシティの強化に向けて

製造業として、環境汚染やCO2排出等の問題に具体的かつ着実に取り組んでいると感じます。さらにトッパンが目指すデジタル・トランスフォーメーションが、本当に持続可能なビジネスとして成立できれば、そこから解決できるESG課題も多いのではないでしょうか。

今後、さらに強化が必要なのは、「環境、まち、ひと」という事業活動マテリアリティをいかに持続可能なビジネスとして実現していくかだと思います。また全社活動マテリアリティに掲げる、「従業員の健康・働きがい」においては、新型コロナウイルスの影響もあり、さらに重要になっています。働き方や組織のあり方、個人に求められる能力が大きく変わっていく中で、ダイバーシティをはじめとするさらなる取り組み強化が期待されます。

●矛盾を乗り越え、イノベーションの創出へ

SDGsが掲げるゴールの中には、矛盾する条件の両立を求めたり、一見互いに矛盾するものもあります。短期的な目標と長期的な目標もまた矛盾することがあるでしょう。しかし「どちらか」を選ぶのではなく、「どちらも」両立させるために、従来とは全く異なるアプローチを試すことから、イノベーションは生まれます。矛盾こそが新しい価値を生み出すための種なのです。

矛盾を乗り越えてイノベーションを起こしていくためには、ビジョンとリーダーシップが不可欠です。トッパンが描く「ふれあい豊かでサステナブルなくらし」という未来のビジョンの実現に向かって走り続けられるような、組織づくりとリーダーシップが求められていると思います。そして社員一人ひとりが、変化の激しい今の世界を「自分が創りたい未来を創れるチャンス」と捉え、様々な矛盾を乗り越えて、目指す未来を実現していく考え方や行動を期待します。

トッパンのサステナビリティが目指す姿「ふれあい豊かでサステナブルなくらし」

トッパンのサステナビリティ活動が目指す姿「ふれあい豊かでサステナブルな暮らし」の実現に向けて、各マテリアリティの関係性を「全社活動マテリアリティ」2 グループと「事業活動マテリアリティ」3グループに整理しています。

全社活動マテリアリティ

環境配慮・持続可能な生産
従業員の健康・働きがい

事業活動マテリアリティ

環境(サステナブルな地球環境)
まち(安全安心で豊かなまちづくり)
ひと(心と身体の豊かさと人のエンパワーメント)

全社活動マテリアリティの2つのグループは、事業活動の基盤として、事業の3 つのグループをしっかりと支えます。
事業活動マテリアリティの3つのグループは、それぞれが「ふれあい豊かでサステナブルなくらし」に貢献するものです。また各グループが相互につながることで、その活動はさらに広がっていきます。

マテリアリティ活動ハイライト