コラム

レトルト食品の包装のおすすめは?
パウチ袋・透明袋・箱等を比較!

レトルト食品を製造する際に、包装方法について、どれが良いのか迷っていませんか。レトルト食品の包装は、アルミや透明のパウチ袋や箱入りなどが一般的です。そうしたレトルト食品の包装の種類や、おすすめの包装をご紹介します。


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1.レトルト食品の種類

レトルト食品は、包装形態によって大きく次の2種類に分かれます。

1.パウチ詰食品

パウチ詰食品とは、四方がシールされたパウチ袋に食品を詰め、加圧加熱殺菌したものです。アルミ箔を使った袋と透明フィルムを使った袋があり、形状は平袋とスタンディングパウチがあります。サイズも大中小、多様に展開されています。パウチ詰食品は現在、カレーやパスタソース等レトルト食品の主流となっています。

2.成型容器詰食品

成型容器詰食品は、トレー状の容器に詰めて加圧加熱殺菌したものです。容器には中身の見える透明容器と外部からの光を遮断する不透明容器とがあり、一般的によく知られている商品に、炊いた白米をトレー詰めしたものがあります。


2.レトルト食品の包装形態のメリット・デメリット比較!

レトルト食品の種類ごとに、さまざまな包装形態があることをお伝えしました。そこで、包装形態ごとのメリットとデメリットを確認していきましょう。

1.パウチ袋

レトルト食品に使われるパウチ袋は、多層構造を取っており、大きくアルミ箔を含むものと透明フィルムを使ったものに分かれます。

レトルト食品に使われるパウチ袋

●メリット
・耐熱性を備えているため缶詰と同様にレトルト殺菌(130℃×30分)が可能
・酸素や水、光を遮断する
・透明フィルムの場合、中身が見えるほか、非金属なため、金属探知機の活用や電子レンジ対応が可能
・パッケージにデジタルプリントが可能に

また透明フィルムには、例えばTOPPANの「GL BARRIER」があります。これは蒸着層とバリアコート層により、安定したバリア性能と優れた環境適性を実現する透明蒸着バリアフィルムで、吸湿、乾燥、腐敗などの変化から内容物を保護する特長があります。

パウチ袋は印刷についてもメリットがあります。近年は印刷技術が発達し、パウチ袋にもデジタル印刷が施せるようになりました。TOPPANが独自開発したデジタルプリントは、レトルトするパウチ袋のアルミ袋、透明袋ともに印刷できます。

●デメリット
・ラベル貼りの作業負担が生じることがある

パウチ袋には従来のグラビア印刷は施せないため、加熱殺菌後に、パウチ袋へ印刷したラベルを貼り付けるのが一般的でした。そのため、作業面での負荷がかかります。

2.パウチ袋+箱

市販のよくあるレトルトカレー商品のように、パウチ袋を紙箱に入れて販売することもあります。最近のレトルト製品には、箱ごと電子レンジ加温に対応している商品も見られます。

レトルト食品

●メリット
・パウチ袋を保護できる
・高級感が出る

メリットとして、箱入りだとより摩擦を防げるため、袋を保護できるほか、パウチ袋だけより高級感を演出できます。

●デメリット
・コストがかかる

パウチ袋代だけでなく箱代や印刷代などがかかるため、パウチ袋単体よりもコストがかかる場合が多いです。特にOEM製品などでは、販売価格を下げるために化粧箱を使用せず、袋に印刷を施すケースも見られるようになりました。
また、DtoCなどのECサイト販売では、発送の際は別途梱包材を使用するため化粧箱の必要性があまり高くなく、化粧箱を使用しないケースが一般的です。また、昨今では環境保護の観点から包装の簡略化を検討する企業も増えており、紙資源の削減策としてレトルト製品の化粧箱包装を取りやめるケースも見られます。

3.トレー

トレー

トレーは、プラスチック樹脂を成型してできています。

●メリット
・内容物を保護できる
・電子レンジで加熱できる
・容器も蓋も酸素・水蒸気を通さないバリア材を使用し、脱酸素剤を蓋につけられるので、賞味期限を延長することができる

トレータイプはケースなので内容物を保護しやすく、プラスチックであるため電子レンジで加熱できるのが一般的です。また蓋の裏面に小袋の脱酸素剤をつけられるのはメリットといえます。

●デメリット
・プラスチックを使用するので環境問題への配慮が必要

環境破壊の問題から脱プラスチックが叫ばれる昨今、使用量を削減する、リサイクルするなど環境面の配慮が求められます。


3. レトルト食品の包装を選ぶ際のポイントと注意点

レトルト食品の包装形態ごとのメリット、デメリットをお伝えしましたが、レトルト食品の包装を選ぶ際は、以下のポイントについて気をつけましょう。

1. レトルト食品の種類によって包装を選ぶ

保存期間や調理方法が異なるため、レトルト食品の種類によって包装を選ぶ必要があります。過熱が必要なレトルト食品の場合は、耐熱性のあるものが選ばれることが多く、長期保存が必要なパウチ食品や缶詰は、バリア性の高いものが選ばれます。それぞれの食品の特性を理解して、食品に合った包装を選ぶ必要があります。

2. 電子レンジの対応可否を確認する

レトルト食品の包装は、加熱調理に耐えるための耐熱性が必要です。また、耐熱性がない包装を使用すると、加熱中に溶けたり、破裂したりする可能性があります。
電子レンジで調理する場合には、金属製の包装は使用できません。そのため、耐熱性が高く、電子レンジで調理する際にも安全に使用できる包装を選ぶ必要があります。また、食品の品質や味を保つために、密閉性が高く、酸素や湿気を遮断する包装が望ましいです。

3.環境に配慮された包装を選ぶ

SDGsの取り組みが注目されているので、レトルト食品の包装についても、環境に配慮した包装を選ぶことをおすすめします。


4.デジタルプリントによるパッケージ印刷がおすすめ

レトルト食品は、一般に思い浮かべることの多いアルミパウチだけでなく、透明袋やトレータイプなどさまざまな包装形態があり、それぞれに特性やメリットがあることをご紹介しました。さらに製品としてお客さまの手元に届けることを考えると、パッケージの外装やデザイン、印刷の手段も多くのバリエーションの中から選ぶ必要があります。レトルト食品開発の際には、そうした特性やメリットを踏まえて、予算も考慮し、最適なものを選択する必要があります。

また、包装形態を選ぶ際には、印刷についても考慮するのをおすすめします。レトルト食品は加熱殺菌するので、パッケージへの印刷が難しい面があるためです。

先ほどご紹介した、TOPPANのデジタルプリントであれば、幅広いパッケージに直接印刷できるため、包装の種類の幅が広がります。
最小1,000枚からの小ロット対応が可能で、レトルト袋や電子レンジ対応包装への印刷もできるため、化粧箱への封入やラベル貼りを行う工数をカットできます。

その他、「オリジナルパッケージはロットが大きい」「入稿に時間が掛かる」という従来のお悩みに対し、短納期・ネットで簡単注文・データもWebから入稿するだけの手軽さを実現した、
「EASY ORDER PACK」というデジタルプリントを活用したパッケージ通販サイトも開設しています。

レトルト食品製造の際に、選択肢としてデジタルプリントをおすすめします。


5.まとめ

レトルト食品について、包装の種類やそれぞれの包装によるメリット・デメリットをご紹介してきました。
レトルト食品といえばボール紙の化粧箱パッケージが売り場にずらっと並んでいる、というイメージを持たれる方も多いかと思いますが、印刷加工技術の発展、パッケージに使用する素材の進化、販売方法の多様化に応じて、商品に応じた様々な包装形態・印刷手段を選べるようになりました。
パウチ袋やその印刷についてお困りの場合には、ぜひTOPPANにご相談ください。貴社製品に最適なオリジナルパッケージを提案させていただきます。

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2023.04.20