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アイデアノートでは、課題解決に役立つ当社の受注事例やソリューションを織り交ぜ、独自の視点で編集した注目コンテンツをピックアップしてまとめています。

2021.04.12

トッパン流BPR・業務プロセス改革のススメ【前編】 業務効率化には、なぜ「BPR」なのか

#組織・人材・働き方改革#BPO・業務効率化
株式会社TBネクストコミュニケーションズ 企画販促本部 企画販促部 部長 花村 健一
業務効率化は組織にとって必須のテーマ。しかし、どこから手を付け、どうしたら成果が上がるのかという悩みはないでしょうか。そこで注目したいのが、業務を広く全体で捉えてプロセスを再設計する「BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)」という手法です。BPRとはどのようなもので、いかに取り入れて業務効率化を進めていくのか。業務改革に関する総合的なコンサルティングサービスを提供するトッパングループの新会社、TBネクストコミュニケーションズの花村健一が、トッパンのBPO×BPR事業の特徴とともにご紹介します。

部分最適ではなく「全体最適」の視点で業務の流れを包括的に見直すBPR

昨今、企業や自治体に関わらず、あらゆる組織で業務効率化と生産性向上が極めて重要な課題となっています。日本の社会はさらなる少子高齢化の進展によって一段と生産年齢人口が減り、人手不足が深刻化することは間違いありません。働き方の多様化や人材の流動化も進む中、属人化しがちな業務ノウハウを共有して、若手やベテラン、外国人労働者など誰もが同じように作業できる業務の仕組みが求められます。
 
こうした課題を解決するため、さまざまな業務改善手段やICTツールがありますが、それらを現場に合わせて適切に導入して、実効性のある業務効率化を実現するために、BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)という手法・アプローチが注目されています。
 
BPRは、日本語で「業務改革」などとも言われることから、「業務改善」と似たもの、あるいはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)と似たものと思われることがありますが、どちらとも異なります。一般的に言われる「業務改善」は主に、個々の具体的な業務・作業における無駄を省いて効率化を図る取り組みで、あくまで部分最適化の取り組みの一つです。また、BPOは、業務全体のうちの一部のプロセスを切り出して外部に委託することで、これも全体から見ると部分最適化の一つとなります。
 
これらに対してBPRは、「リエンジニアリング(再設計)」という言葉が入っているように、業務の流れや仕組みをより広い視野で抜本的に見つめ直し、業務プロセスを「再設計」することで、「全体最適」化を図るものです。
 
例えば、ハガキを使った受付業務を効率化しようとするとき、内容のチェックやデータ入力など作業における無駄をいかに省くかを考えるのが「業務改善」、そのプロセス自体を外部に委託するのがBPO。一方で、そもそもハガキを用いるのがいいのか、もっと適した別の手段がないのかということまで考慮に入れて、業務全体の流れを見直して効率化を図るのがBPRといえます。
 
トッパンでは、こうしたBPRのアプローチを活かした業務コンサルティングを通じて、お客さまが抱える業務の悩みや課題を洗い出し、その解決に資する多様な具体策を提示します。さらに施策の実行と運用まで、お客さまに伴走する形で業務効率化の取り組みを包括的にサポートしています。
 

分析から課題抽出、施策の立案・実行、検証までのサイクルを築くことが重要

それでは、BPRを通じてどのように業務効率化に取り組んでいくのか、一般的な進め方を見ていきましょう(下図)。大きく4つのステップからなり、中心となるのがステップ1とステップ2です。
 
まずステップ1で、業務の「現状分析・課題抽出」を行います。業務内容や作業の実態を調査・分析して、現状の可視化を行います。そのために我々コンサルタントが現場に入り、お客さまの実際の業務を視察したり、担当者の方々にアンケートやインタビューを行ったりして実態の把握に努めます。また、デジタルツールを使って作業者の視線の動きやキーボードタッチ、処理に要する時間を測定するなど、より詳細な調査を行うこともあります。これらを統合して業務の全体像を捉え、業務フローを分析して、業務の流れを滞らせている課題や改善点を見つけ出します。
 
ステップ2では、ステップ1で捉えた課題を解決するために、具体的な「施策立案・計画策定」を行います。例えば、作業工程を見直す中で、手順が多く、複雑化しているようなら簡素化できないか検討したり、同じ作業でも人によってやり方にバラツキがあるようなら手順を標準化することを検討します。データの入力やチェックなどPCでの定型作業に手間と時間がかかっているようなら、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などのICTツールの導入を検討します。また、人手を要する大量の定型業務が課題となっているようなら、業務自体を外部に委託するBPOを採用することも検討します。ほかにも課題に応じてさまざまな解決策が考えられますが、業務の実態と流れをしっかりと捉えた上で、現場に応じた最適な解決策を立案し、導入・実践に向けた全体計画を策定していきます。
 
そして、ステップ3の「施策推進」で計画を実行・運用し、ステップ4で「効果検証」を行います。ここまでが一連の流れですが、ステップ4の検証結果を活かして「継続改善」を行っていくことが重要です。どんなに素晴らしい戦略を立案して机上で効果が見込めたとしても、現場で実行し、検証しなければ本当の効果は見えてきません。新たに導入した施策や再設計した業務プロセスがうまく機能しているか、さらなる改善の余地はないかなど、あらためて業務全般を見直して、改善を図ることが必要です。ステップ1から4を「サイクル」として回し続けていくことで、取り組み自体を持続的なものにし、効果を高めていくことができます。
 
このようにBPRを通じて業務効率化を実現するためには、分析に基づいて多様な解決策を講じる立案力と、現場での実践経験に基づいた施策の実行力が必要です。トッパンでは、長年展開してきたBPO事業の中で、こうした力を培ってきました。 

「見える化・探せる化・使える化」3つをワンセットで考える

周年事業で年史などのコンテンツを制作する時、事前に企業アーカイブにより「見える化・探せる化・使える化」しておくことが重要です。
 
「見える化」とは、さまざまな形態の資産が乱雑に保存されているものを可視化して整理することです。「探せる化」は、見える化によって整理されたものの情報を抽出し、検索性と閲覧性に優れたツールに入力するなど、すぐに探せる状態にしておくことです。名称、時期、作者・発行者、目的、形式・形態、内容、外観、状態、保管場所などの基本情報に加え、様々なキーワード、属性などの有効性の高い情報を付与しておくと検索性が高まるでしょう。こうした「見える化」「探せる化」を行い、さらにその対象物がどんな歴史を裏付けるかを紐付けられれば「使える化」が実現すると思います。
 
整備された企業アーカイブが活用できるシーンは、周年事業での社史や式典だけにはとどまりません。必要なタイミングで、必要な情報をいち早く抽出できるようにしておくことで、社員教育や、アウタープロモーション、歴史展示施設などに、幅広く活用できる可能性も秘めています。 
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花村 健一
株式会社TBネクストコミュニケーションズ 企画販促本部 企画販促部 部長
前職からBPO事業に携わり、トッパン入社後は企業から官公庁まで幅広く、数多くのBPO・BPRプロジェクトに従事。2020年10月からTBネクストコミュニケーションズと兼務。2021年4月から現職。
トッパン流BPR・業務プロセス改革のススメ【後編】 現場に寄り添った業務改革を実現するカギとなるトッパンのBPOの知見
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