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アイデアノートでは、課題解決に役立つ当社の受注事例やソリューションを織り交ぜ、独自の視点で編集した注目コンテンツをピックアップしてまとめています。

2019.9.1

データの利活用で進化を続ける デジタル新時代の主役は「生活物」。

#DX#IoT#デジタルマーケティング
凸版印刷株式会社 パーソナルサービス本部 本部長 山岸 祥晃
IoTが進化を続ける現在、企業にとって、競争を生き抜くためにデータの利活用は必要不可欠です。社会のデジタル変革が加速する中で、企業はどのような視点でデータに向き合い、変革に挑んでいけばいいのでしょうか。デジタルを起点に新たな事業に取り組んできたトッパンは「パーソナル=生活者」にフォーカスし、次なる時代に臨んでいます。その背景と目指す未来を、事業変革により誕生したパーソナルサービス本部の山岸祥晃が語ります。

平成を通じたデジタルの進化と“マスから個へ”の社会の変化

令和となった今、平成の30年間を振り返ると、何よりインターネットを中心としたデジタル技術の進歩には目を見張るものがありました。日本でインターネットの商用サービスが始まったのが平成初期。以降、急速に普及・発展し、技術も大いに進化してきました。この急拡大は、企業はもちろん生活者の行動にも大きな変化を生み出しました。“マス(全体)から個へ”という流れが加速したのです。

社会が大量消費の時代から、多様な個性や価値観を尊重する時代へと変化する中で、生活者はマスメディアからただ情報を受け取るだけではなく、インターネットを介して自分で興味ある情報を引き出し、自ら発信・拡散するまでになりました。企業の目線では、インターネットやデジタル技術の進歩により、大きな集団として漠然と捉えていた生活者を、より細かく捉えることが可能になりました。

こうした社会の移り変わりを迎えた今、企業の目下の課題は、これまでの強みや資産を活かしながらデジタルを起点に事業を変革し、「個=生活者」すなわち「パーソナル」に焦点を当て、いかに新たな価値を創出していくかということです。

社会の変革に直面する中でパーソナルサービス本部を新設

トッパンもこうした課題に直面し、変革に取り組んでいる企業のひとつです。

これまでトッパンは、さまざまな印刷物や商品パッケージなどの製造、企業の販促活動を中間事業者としてサポートしてきました。しかし、いまやメーカーが中間事業者を介さず、ネットを通じて生活者に直接販売する時代。従来のサプライチェーン自体が再編のタイミングを迎えています。

そうした中で、トッパンに何ができるのか、我々の資産は何かと模索してきました。見いだしたのは、長きにわたって顧客企業に寄り添い、生活者との間にある課題を解決するソリューションを提案してきた経験や情報、ネットワークです。これらを最大限に活かしつつ、デジタルを取り入れながら、企業と生活者をつなぐ新たな仕組みをつくっていかなければなりません。そのためにも、まずは、これからの時代の主役である「生活者」について、もっと深く知る必要があると考えました。

このような背景から、トッパンは企業と生活者の間に立ち、双方の「モノ・コト」をつなげていくことを目指して、パーソナルサービス本部を新設しました。そして、この本部のもとに、生活者との接点となるデジタルメディア事業を集約しました。トッパンはB to B事業が主ですが、「Shufoo!」や「Mapion」、「BookLive!」など、月間3,500万人以上のユーザーを持つデジタルメディアを長く運営してきました。こうした事業をさらに拡大・充実していくことで、生活者への理解を深めると同時に、独自データの蓄積にも力を入れていこうとしています。

生活者をより深く捉えるために3つの層に分けて多角的にアプローチ

生活者とそのニーズを把握するために重視しているのは、「生活者ファースト」で考えることです。生活者のことを、“顧客像”に当て込んだり、データから切り取った一面だけで判断したりするのではなく、多様な生活シーンの中でいろんな側面を持つ“一個人”として、深く掘り下げることが大事だと考えています。そこで私たちは、「社会・モノ・ココロ」という観点から、人と社会の関わりを3つの層に分けて捉えています(下図)。
一つ目は、「社会と個人との関わり」。衣・食(職)・住をはじめ、その人が外部との関わりを通じて社会生活を営む領域(MY AREA)です。二つ目は、「モノと個人との関わり」。その人の自宅や所有物といった、“自分のモノ”に囲まれた自分の領域(MY ROOM)です。三つ目は、「個人のココロとの関わり」。家族・友人とのコミュニケーションや趣味・健康といった個人の深層、もっともパーソナルな領域(MY CORE)です。

ご自身のことで考えてみてください。どんな場合でも同じ選択、同じ行動をするわけではありませんよね。人は場所や時間、一緒にいる人など、シーンに応じて行動やニーズは変化するものです。だから、生活者を深く理解するためには、さまざまな層から多角的にアプローチすることが重要なのです。

実はトッパンのデジタルメディア群も、この考え方に基づいてつくられています。各層に応じてメディアを配し、それぞれの特徴に合わせたサービスを生活者に提供しているのです。

独自メディアのデータも活かして“くらしの情報基盤”を目指す

前述のように、トッパンはパーソナルサービス本部を新設し、生活者向けデジタルメディア事業を集約しました。加えて、「Shufoo!」や「Mapion」という大きなサービスを統合し、デジタルメディア事業に特化した新会社ONE COMPATH(ワン・コンパス)を、2019年4月に設立しました。

こうした一連の動きは、生活者との接点であるデジタルメディア事業がトッパンのデジタル変革のけん引役として重要な位置にあること、そして、トッパンがパーソナルサービスに積極的に挑んでいくという強い姿勢を示しています。

今後、各メディアがサービスを進化させていく一方で、パーソナルサービス本部が中心となり、各メディアの連携を強めてシナジーを生み出していきます。そうして得た生活者を取り巻く独自データを核に、トッパンが蓄積してきた製造・流通の多様な情報と組み合わせたり、顧客企業やパートナー企業のデータと掛け合わせたりすることで、社会における“くらしの情報基盤”となり、新たな価値・サービスの創出に挑戦していきます。

私が「Shufoo!」を立ち上げ、運営してきた経験から知り得たことは、サービスを懸命に尖らせて雲の上に突き抜けたとき、同じく突き抜けた者同士で握手できる、すなわち、より高いレベルで新しい価値を創造できる世界が広がっていることです。

これまでも時代が移り変わってきた中で、トッパンは多くの企業をサポートしながら、ともに変革に挑み、時代に必要な価値を一緒に築いてきました。これからも社会に最適なソリューションを提供できるようチャレンジを続けていきます。
山岸 祥晃
凸版印刷株式会社 パーソナルサービス本部 本部長
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