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マクロとミクロの視点を行来する
アートディレクター

2010年入社 / デザイン系

情報コミュニケーション事業本部
トッパンアイデアセンター
クリエイティブ本部 / 企画

澤田 翔平

マクロとミクロの視点を行来する
アートディレクター

*所属部署、掲載内容は取材当時のものです

企業の課題解決や企画制作を目的としたプロジェクトを担当するTICクリエイティブ本部で、アートディレクションを担当する澤田。カンヌ広告賞をはじめ、多くの広告賞を受賞してきた彼の仕事の流儀とは?

2010年入社 / デザイン系

情報コミュニケーション事業本部
トッパンアイデアセンター
クリエイティブ本部 / 企画

澤田 翔平

企業の課題解決や企画制作を目的としたプロジェクトを担当するTICクリエイティブ本部で、アートディレクションを担当する澤田。カンヌ広告賞をはじめ、多くの広告賞を受賞してきた彼の仕事の流儀とは?

印刷会社のアートディレクター

私たちの部署は多くの企業の販促物に関わる企画制作•ディレクションをおこなっています。パンフレットやポスターのような印刷物はもちろん、映像やWebなど、あらゆるものをつくっていています。

所属するディレクターは、全員が幅広い制作物を手掛けられる対応力を持ちつつ、それぞれ得意なことを持っています。企画編集を勉強してきた人や、コピーライティングを勉強してきた人、デザインや写真を勉強してきた人など、いろんなタイプがいます。

そのなかで私自身は、マクロな視点とミクロな視点のバランスを大事にするタイプのアートディレクターです。ディレクターである以上、プロジェクト全体を俯瞰して舵取りすることも大切ですが、思い描いた世界観を実現するためにディテールにもこだわりたくて。コンセプトや大まかなトーンだけじゃなく、実際に手を動かしてものがつくれていくところにまで関わっていたい性分なんです。

特に写真におけるアートディレクションは、カメラメーカーさんのお仕事に長く関わってきたこともあって、細部までこだわるほうだと思います。印刷物にしろ、Webにしろ、大抵の制作物において写真はクリエイティブの中心となる要素です。その仕上がり次第で制作物の出来栄えも大きく変わってしまうので、妥協したくなくて。ゼロから企画し、撮影した写真を使うことで、より世界観のはっきりしたアウトプットになると思っています。

細部のこだわりと、俯瞰した設計

以前、とあるクライアント様が販売している、お菓子の家をつくれるキットのプロモーションで、クッキーでできた絵本をつくってプレゼントするキャンペーンを行ったことがありました。1ページ1ページを紙ではなくクッキーにしたんです。それも、なんとなく絵本の格好になっているだけじゃなく、お菓子職人が焼いたクッキーに、絵本作家さんが絵を描いて、装丁家が本に仕立てて。私1人でディレクションしたわけではありませんが、細部までこだわり抜くことで、ぬくもりある世界観をうまく表現できたプロジェクトだったと思っています。

マクロな視点という意味で意識しているのが、“新しくも普遍性があるか?”という点。日々新しい技術や手法が生まれているので、新しければいいのなら、いろんな選択肢があります。でも、ただ新しいだけのプロモーションでは、記憶に残らない、一過性の話題だけで終わってしまいます。時代を越えて、「いいな、おもしろいな」と思ってもらえるような普遍的な魅力のある企画を世に出すのが理想ですね。

その意味でも、クッキーの絵本のプロジェクトは、うまくいった例だと思っています。普通はクッキーでつくらないものを、クッキーを使って、しかも大真面目につくるということ自体、これまで例のない新しい取り組みです。つくる対象である絵本は、ずっと昔から、子どもから大人まで幅広い人に親しまれてきた普遍性のあるもの。2013年に行った企画ですが、今聞いても驚きを感じるのは、新しさと普遍性を両立できたからなのかなと思っています。

自分で自分の成長をコントロールしやすい環境

仕事としてものづくりをする醍醐味であり、苦労なのが、予算なりスケジュールなりの制限があることです。難しい条件の案件も多々ありますが、そのなかで目的を見失わず、優先順位を付けながらベストを尽くすことが大切だと感じます。そうしてつくったものに対して、クライアント様やエンドユーザーの人たちが喜んでくれるとなおさらですね。

消費者が賢くなっていて、ただ広告の露出を増やすだけでは効果が出ないと言われている今の時代に、しっかりついていくためにはインプットが重要だと思っています。国だったり、ターゲットの年齢だったりを問わず活躍できるアートディレクターになりたいので、海外の雑誌やWebサイト、自分とは違う属性向けの雑誌も手当たり次第に目を通しています。友人や知人にもクリエイティブな仕事をしている人や海外に住んでいる人が多いので、直接話しを聞くことも。仕入れた情報は、フォルダ分けして整理しておいて、企画の参考にしたり、お客様に説明するときの材料にしたりと、実務に活用しています。

自発的に学んだことが仕事に活かせたり、やりたいと手を挙げたことは任せてもらいやすかったり、自分から主体的に動ける人にとっては成長していきやすい会社だと思います。技術職や研究職など、様々な人財が社内にいることも、自分の幅を広げる糧になります。クリエイティブ業界を志す人は、ぜひ候補の一社にしてみてください。

PRIVATE PHOTO

休日は出来るだけ色々な場所に出かけるようにしています。知らない場所や新しい土地へ行くと、様々な発見があり、とても刺激を受けます。写真は数年前にふらっと入ったお店です。とても居心地が良く、今では毎週のように通うほど大好きな場所になりました。

色々な街でその土地のカルチャーに触れることも楽しいですが、同じくらい自然を体感することも大好きです。木々や山々の中を歩いているとリフレッシュもできます。また自然相手なので予期せぬことばかりで、それも自然の醍醐味です。この写真も私が撮影しました。