レトルト殺菌対応の紙製スタンディングパウチを開発。
従来のアルミ使用レトルトパウチと比較してプラスチック使用量約25%削減

 凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、価値あるパッケージ」で、よりよい社会と心豊かで快適な生活に貢献する「TOPPAN S-VALUE® Packaging」を掲げ、「ちきゅう」に価値ある「サステナブル バリュー パッケージ®」を提供しています。
 このたび凸版印刷は、「サステナブル バリュー パッケージ®」のラインアップの一つとして、新型包材レトルト対応紙製スタンディングパウチを開発しました。本商品は、「GL BARRIER(※1)」を使用し、従来紙を使った包材では対応できなかったレトルト殺菌に対応し電子レンジで加熱できる紙製パウチです。容器包装リサイクルにおける識別マークは「紙」マークを付与することが可能です。また、従来のアルミを使用したレトルトパウチと比較して、プラスチック使用量を約25%削減※2。また、包材製造時のCO2排出量を約17%削減※3できます。カレーやパスタソースなどのレトルト食品向けに、2022年10月よりサンプル出荷を開始します。
 なお、本製品は2022年10月12日(水)から14日(金)に開催される「2022東京国際包装展 -TOKYO PACK 2022-」(会場:東京ビッグサイト)の凸版印刷ブース(東2ホール・小間番号2-52)に展示します。

商品写真のイメージ ©TOPPAN INC.
商品写真のイメージ ©TOPPAN INC.

開発の背景

 SDGs(持続可能な開発目標)など、環境配慮や省資源化推進における世界的な機運の高まりを受け、環境負荷を低減するパッケージに注目が集まっています。凸版印刷は、2021年5月に公表した中期経営計画において、「DX(Digital Transformation)」と「SX(Sustainable Transformation)」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーとして、持続可能な社会の実現と企業価値の向上をはかるとし、重点施策の一つとして「環境」への取り組みを掲げ、事業活動を推進しています。
 食品のロングライフ化を行うためにレトルト殺菌は一般的に使用されていますが、紙製パウチでレトルト殺菌を行った場合、紙の部分の耐水性や加熱処理による用紙の変色に課題がありました。
 このたび開発したレトルト対応紙製スタンディングパウチは、レトルト殺菌条件に耐えるために特殊な耐水加工を施し、耐変色性を上げた用紙を使用しています。既存のレトルト殺菌機で使用できるため、レトルト食品においても紙製スタンディングパウチの使用が可能になりました。

レトルト対応紙製スタンディングパウチの特長

・レトルト殺菌条件での耐水性と用紙強度アップ
 レトルト殺菌の条件に耐えうる特殊な耐水加工と、新たに開発した耐変色性を上げた用紙の使用により、レトルト対応可能な紙製スタンディングパウチを実現しました。

・「GL BARRIER」を使用したバリア設計
 凸版印刷が開発した世界最高水準のバリア性能を持つ透明バリアフィルム「GL BARRIER」を使用し、軟包装全体のフルバリア化を実現。内容物の品質保持を実現したパッケージです。

・「紙マーク」の付与が可能
 紙の比重が包装材全体の中で最も大きいため、「紙製容器包装」に分類され、「紙マーク」表記となります。

・電子レンジ加熱対応の「蒸できパウチ®シリーズ」にも対応
 当社が提供している、開封せずに電子レンジ加熱ができる蒸気抜き機能付きシリーズ「蒸できスタンディングパウチ」や「いただきパウチ®」製品などへの展開が可能です。

・環境負荷の低減に貢献
 従来のアルミを使用したレトルトパウチからレトルト対応紙製スタンディングパウチに置き換えることにより、プラスチックの使用量を約25%削減、包材製造時のCO2排出量を約17%削減が可能です。


「レトルトパウチ」 紹介
<URL> https://www.toppan.co.jp/living-industry/packaging/products/pouch_for_retort/

「TOPPAN S-VALUE® Packaging」について

TOPPAN S-VALUE® Packaging
凸版印刷は、「価値あるパッケージ」で、よりよい社会と心豊かで快適な生活に貢献する「TOPPAN S-VALUE® Packaging」を掲げ、「ひと」に価値ある「スマートライフ バリュー パッケージ®」、「しゃかい」に価値ある「ソーシャル バリュー パッケージ®」、「ちきゅう」に価値ある「サステナブル バリュー パッケージ®」を提供します。 
 「ひと」/「スマートライフ バリュー パッケージ®」
 「ひと」/「スマートライフ バリュー パッケージ®
円滑な購入や効率的な保管、美味しく仕上がる調理、簡便な廃棄、安全・安心な取扱いなど、生活のさまざまな場面に最適な価値を提供し、コミュニケーション媒体として顧客体験を最大化させるソリューションを展開します。
 「しゃかい」/「ソーシャル バリュー パッケージ®」
 「しゃかい」/「ソーシャル バリュー パッケージ®
サプライチェーンにおいて発生する業務効率化、生産性向上、販売の最適化などのさまざまな課題を解決し、継続的な企業活動を実現する価値あるパッケージやサービスを展開します。
 「ちきゅう」/「サステナブル バリュー パッケージ®」
 「ちきゅう」/「サステナブル バリュー パッケージ®
再生プラスチックを用いた包装材、単一素材でリサイクル適性を向上した包装材、植物由来材料の紙やバイオマスプラスチックを用いた包装材など、環境負荷の低減と循環型社会の実現につながるソリューションを展開します。

<URL> https://www.toppan.co.jp/living-industry/packaging/sustainability/

今後の展開

 凸版印刷は、2022年10月より食品分野に向けて、レトルト対応紙製スタンディングパウチのサンプル出荷を開始、2023年度に関連受注を含めて10億円の売上げを目指します。また、これからも消費者の暮らしの変化に寄り添った、より利便性の高い食品包材の開発を進めるとともに、環境に配慮したパッケージを展開し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

「TOKYO PACK 2022」について

名称:2022東京国際包装展 -TOKYO PACK 2022-
会期:2022年10月12日(水)~14日(金)
開場時間:10:00~17:00
会場:東京ビッグサイト 東1~3・東6ホール
テーマ:新時代パッケージ ここに集う!-未来のために機能進化と使命-
主催:公益社団法人日本包装技術協会
公式サイトURL: https://www.tokyo-pack.jp/
「TOKYO PACK 2022特設Webサイト」
URL: https://www.toppan.co.jp/living-industry/packaging/tokyopack2022/

アクセス情報

・東京ビッグサイトまでのアクセス
りんかい線 国際展示場駅(下車 徒歩7分)
ゆりかもめ 東京ビッグサイト駅下車(下車 徒歩3分)

・凸版印刷ブースへのアクセス
凸版印刷ブース位置
東2ホール 小間番号2-52
※1 GL BARRIER
 「GL BARRIER」は凸版印刷が開発した世界最高水準のバリア性能を持つ透明バリアフィルムの総称です。独自のコーティング層と高品質な蒸着層を組み合わせた多層構造で、安定したバリア性能を発揮します。また多くの優れた特性が高い評価を受け、食品から医療・医薬、産業資材に至る幅広い分野で採用されています。印刷基材とバリア基材の双方の機能を兼ねること、電子レンジ対応が可能であることなどにより、アルミ箔代替、層構成の合理化を図ることができます。
URL:https://www.toppan.co.jp/living-industry/packaging/products/barrier_film/

※2・・・当社調べ。アルミ箔を使用したラミネート包材との比較。
※3・・・当社算定。アルミ箔を使用したラミネート包材との比較。CO₂排出量の算定範囲はパッケージに関わる①原料の調達・製造、②製造、③輸送、④リサイクル・廃棄。
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以 上

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