カラー電子ペーパー向けCMS変換サービスを開発、
店舗・商業施設のPOPや屋外環境でのカラー電子ペーパーの活用を推進

 凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、印刷で培ったカラーマネジメント(※1)技術をもとに、カラー電子ペーパーに表示する画像の色調を適切に変換・配信するカラー電子ペーパーCMS(カラーマネジメントシステム)変換サービス(以下、本サービス)を開発、2022年11月より提供を開始します。
 本サービスは、これまで凸版印刷が印刷物において培ってきた色域(※2)の狭い用紙における色再現性の向上を目的に開発したCMS技術をカラー電子ペーパー向けに応用したもので、カラー電子ペーパーにおける色再現性の良化を実現しました。
 カラー電子ペーパーは、これまで発色原理の特性上、カラー再現に課題があり、適切な色表現を求められる用途には適さず、その利用は限定的でした。本サービスの活用により、店舗・商業施設などのPOP用途や、印刷物の貼り替えで対応していた掲示物、屋外で電源がなくデジタルサイネージの設置が難しい環境へ色再現性の高いカラー電子ペーパーの活用を推進するとともに、導入企業における廃棄ロス削減や電力削減などのSXを支援します。
 なお、本サービスは、第一弾として、株式会社クレア(本社:東京都千代田区、代表取締役:斉藤 利一)が2022年11月に発売する電子ペーパーサイネージ「EPS3-C07 T-color」に採用されました。2022年10月12日(水)から14日(金)に開催される「TOKYO PACK2022」(会場:東京ビッグサイト)の東京都中小企業振興公社パビリオン(東京ビジネスフロンティア)ブース(東3ホール、小間番号3-50)での展示も予定しています。

凸版印刷のカラー電子ペーパーCMS変換サービスが適用された電子ペーパーサイネージ
凸版印刷のカラー電子ペーパーCMS変換サービスが適用された電子ペーパーサイネージ

開発の背景

 近年、SDGsへの注目が高まる中、企業におけるSXの取り組みも活発になっています。
 凸版印刷は、2001年より電子ペーパーの開発を行い数多くの実績を培ってきました。また印刷物においてディスプレイやプリンタ、印刷機で使われる基本色や色域の異なりを、カラーマネジメントシステム(CMS)を用いて表示色を統一することで、さまざまな条件の印刷仕上がり色を予測する技術を磨き、ノウハウとして蓄積してきました。
 本サービスは、色域の狭い用紙における色再現性の向上を目的に開発したCMS技術をカラー電子ペーパー向けに応用。電子ペーパーは外からの光を反射して表示しているため、明るい所でも見やすく、消費電力が少ないという特性があります。しかし、カラー電子ペーパーではモノクロの電子ペーパーにカラーフィルタを重ねてカラー化することで画面が暗くなってしまい、色再現性に課題がありました。本サービスの活用により、表示したい画像をカラー電子ペーパーの特性に合わせた専用フォーマットにCMS変換することで、適切な色再現を実現。屋内外の施設におけるPOP用途やデジタルサイネージへの置き換えなど様々なシーンでのカラー電子ペーパーの活用を推進するとともに、導入企業における廃棄ロス削減や電力削減などのSXを支援します。

本サービスの特長

・カラー電子ペーパーに合わせて画像を最適に変換
 カラー電子ペーパー専用に調整した、濁りや潰れが起きにくいカラープロファイルの適用により色再現を良化させつつ、トーンジャンプに対する適切な画像処理を行います。

・クラウドサービスで配信システムとの連携が可能、電源がなくても複数端末更新に対応
 表示したい画像はブラウザ経由でクラウド上にアップロードしCMS変換が可能です。クラウドサービスのため、各種配信システムとも容易に連携が可能。直接ケーブルを接続しなくても、クラウド上で適切な色再現を行った画像のアップロードや画面切り替えのスケジュール設定も行うことができます。

・色再現性の良化により様々なシーンでカラー電子ペーパーの活用が可能
 カラー電子ペーパーの色再現性の良化により、これまで印刷物で対応していたPOP用途や電源のない屋外環境への設置などでの活用が可能です。色再現の良化に加えて、電子ペーパーは、電源が完全に抜かれている状態でも画面が消えずに表示され続け、画面が切り替わる時だけ電力を消費するという超低消費電力と、屋外で視認性がよいという特長があり様々なシーンにおけるカラー電子ペーパーの活用を推進します。

カラー電子ペーパーCMS変換サービス イメージ図  © TOPPAN INC.
カラー電子ペーパーCMS変換サービス イメージ図  © TOPPAN INC.

価格

・CMS変換サービス利用料 7,000円/台・月
参考)クレア提供電子ペーパーサイネージ「EPS3-C07 T-color」
   本体販売価格:700,000円/台 ※屋外設置の場合は別途見積

今後の目標

  凸版印刷は、本サービスの拡販を進め、2027年度までに関連受注含めて、累計約10億円の売上を目指します。今後も小売、製造・物流、防災、交通など幅広い分野で、電子ペーパーの用途拡大に向けた取り組みを推進していきます。

※1 カラーマネジメント
ディスプレイやプリンタ、印刷物など異なるデバイス間で色の調整を行い、表示色の統一を図るための技術。

※2 色域
使われるインキや紙、印刷機により表現可能な色の範囲。

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以 上

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