農産物の需要と供給情報を可視化する「ジモノミッケ!™」が
「デジタル田園都市」交付金事業として実運用開始

  • 凸版印刷株式会社

 凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、農産物の生産者と地域の実需者を専用のアプリ上でつなぎ、生産と需要の情報をマッチングするプラットフォーム「ジモノミッケ!™」を開発し、福島県会津若松市とその近隣地域で2022年9月まで実証実験を行ってきました。このたび、会津若松市(市長:室井 照平)における「複数分野データ連携の促進による共助型スマートシティ推進事業」の「食・農業」分野の取り組みとして「ジモノミッケ!™」が採用され、2022年10月11日よりスマートシティのデータ連携基盤である「都市OS」との連携を開始します。これにより、「ジモノミッケ!™」は、農産物の生産と需要の情報を可視化し、地産地消を促進するマッチングサービスとして、同日より会津若松市および近隣地域の生産者と実需者が利用できるようになります。

© TOPPAN INC.

採用の背景

 会津若松市では、「暮らし続けることのできるまち」「暮らし続けたいまち」を実現する「スマートシティ」化に向けて、データ連携基盤である「都市OS」を核とした複数分野にわたる連携と付加価値の創出に、約10年間取り組んできました。この活動は、2022年6月、内閣府の「デジタル田園都市国家構想推進交付金事業(TYPE3)」に「複数分野データ連携の促進による共助型スマートシティ推進事業」として採択され、7月には一般社団法人AiCT(読み:アイクト)コンソーシアム(福島県会津若松市、代表理事:海老原 城一、以下AiCTコンソーシアム)(※1)がその実施主体となることが決定しました。
 「ジモノミッケ!™」はAiCTコンソーシアム「食・農業ワーキンググループ」活動の一環として、凸版印刷が開発した農産物の需給マッチングプラットフォームです。
 2022年7月11日から9月30日にかけて行われた実証実験には、会津若松市とその近隣地域から、30の生産者と、宿泊施設、介護施設、飲食店、食品加工業者、小売店など30の実需者が参加しました。参加者からは、規格外品の取扱いや受発注の可視化による「食品ロスの削減」や、地域内流通の最適化と梱包の簡易化による「生産者負担の軽減」に対し、その効果を期待・実感する声が得られ、本サービスの有用性が確認できました。

「ジモノミッケ!™」実証実験中の様子(左:収穫中の生産者、右:配達員から農産物を受け取る実需者)
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「ジモノミッケ!™」の特長

 「ジモノミッケ!™」は直感的に操作ができるインターフェースを持つ農産物の需給情報マッチングプラットフォームです。生産者は「供給情報」、実需者は「需要情報」をPCやスマートフォンで登録ができます。入札や落札などマッチングの状況はリアルタイムで確認でき、マッチング後は指定日時に専任の配達員が農産物を集荷し、実需者に納品します。無線通信タグを貼付したコンテナによるトレーサビリティ・温度管理ができる仕組みを導入し、安全な物流体制を構築します。

「ジモノミッケ!™」実需者用画面例(登録した需要情報の一覧)
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今後の目標

 凸版印刷は、会津若松市での「ジモノミッケ!™」のサービス開始を皮切りに、会津若松市のスマートシティ実現に向けて、食・農業領域をはじめとした様々な分野における価値提供を行っていきます。さらに、会津若松市での取り組みをモデル化し、全国の地域産業のDX化と「ウェルビーイング」を向上する市民生活のDX化に向けた展開により、持続可能な共助型社会の実現を目指します。凸版印刷は、2030年度までに、関連受注を含めて10億円の売り上げと、全国の卸売市場など50拠点での「ジモノミッケ!™」の導入を目指します。

※1:一般社団法人 AiCT コンソーシアム
AiCTコンソーシアムは、オプトインによるデータ活用とパーソナライズによる市民中心のスマートシティ実現に向け、国内外の有力企業、会津地域の企業や団体など、約80の会員企業・団体で構成されているコンソーシアムです。2011年に会津若松市・会津大学・アクセンチュアの産学官連携で始まった、東日本大震災からの復興に向けた取り組みを端緒として、先進的なスマートシティの取り組みが進み、多数の企業が会津若松市に集積したことを受けて、2021年に設立されました。会員企業・団体は、スマートシティのデータ連携基盤となる都市OSを軸に、ヘルスケア、防災、データ利活用、ものづくり、エネルギー、教育、食・農、地域活性化、観光、行政、決済、モビリティインフラ、スマートホーム、サーキュラーエコノミー領域など、幅広い分野のスマートシティサービスを、組織の枠を超えて開発、運用しています。本コンソーシアムでは、会津地域で10年以上をかけて培われた知見、プラットフォーム、ネットワークをもとに、会津における地域DX(デジタル変革)を目指すとともに、日本のあるべきスマートシティのモデルとして全国に発信しています。
会員企業の詳細は、AiCTコンソーシアムのWebサイトをご覧ください。 https://www.aict.or.jp/company-list
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以 上

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