洗剤やボディソープなどに使用されている紙製容器の回収から再生までの実証実験を開始
同時に環境教育や体験イベントなどの啓発活動を開催し、生活者のリサイクル意識向上

  • ピジョンホームプロダクツ株式会社
  • 凸版印刷株式会社

 ピジョンホームプロダクツ株式会社(本社:静岡県富士市、代表取締役社長:矢作 一朗、以下 ピジョンホームプロダクツ)と凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、富士市で行っている富士市SDGsプラットフォームのプロジェクトに「紙製容器リサイクルプロジェクト」として参画し2022年10月より実証実験を開始します。
 本実証実験では、ピジョンが販売している「赤ちゃんの洗たく用洗剤ピュア」や「ベビー全身泡ソープ」などの使用済みトイレタリー用の紙製容器を富士市内の新たに設置した回収ボックスで回収し、ノートや、絵本などへのアップサイクル※1を行います。トイレタリー用の紙製容器は、現在牛乳パックと同じリサイクルルートでリサイクルすることはできませんが、本実証実験を通じて、これらの紙製容器がアップサイクルできることを生活者に訴求するとともに、リサイクル行動の推進を図ります。また、これらの効果は回収協力者へのアンケートを通じて検証します。
 また実証実験とあわせて、環境教育やアップサイクルされた製品の配布といったリサイクルの啓蒙活動を実施することで、生活者のリサイクル意識の向上を図ります。

 本実証実験では、トイレタリー用の紙製容器を富士市内にあるピジョンホームプロダクツの工場内と同市内の保健・医療関連施設(フィランセ)に設置予定の回収ボックスで回収し、ノートや絵本などにアップサイクルします。アップサイクルされた製品は2023年8月に移転予定のピジョンホームプロダクツの新工場の見学来場者や富士市内のイベント来場者に配布します。同時に紙製容器のリサイクルに関する出張授業や、実際に紙製容器のアップサイクルを体験できる紙すき体験イベントなどを開催し、より多くの紙資源が資源循環される仕組みを説明することで、生活者に対してリサイクル活動の啓発を図ります。
 2022年10月に回収ボックスを設置し回収を開始、2023年6月にノートや絵本などへの再商品化を完了、2023年8月に生活者への還元を始めます。

<左>回収対象の紙製容器例 
<右>回収ボックスイメージ

<左>回収対象の紙製容器例 <右>回収ボックスイメージ(※)
※回収ボックスは実施の際と異なる可能性があります

本実証実験開始の背景

 持続可能な社会の実現に向けて、世界的にプラスチックごみ対策や地球温暖化対策が活発になる中、環境負荷を低減するパッケージに注目が集まっています。紙製パッケージは石化原料由来のプラスチック使用量の削減やCO2排出量の削減に繋げることもできることから、数多くの製品に採用されています。また、2022年4月1日に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」における「プラスチック使用製品設計指針」では、プラスチック使用製品の設計に当たり、プラスチック使用製品製造事業者等が取り組むべき事項の一つとして、「プラスチック以外の素材への代替」が挙げられており、洗剤などのプラスチックボトルを紙製容器に置き換えることは望ましいこととされています。
 しかし、現状において、牛乳パックや酒用紙パックなどの『紙パック』のリサイクルは周知されていますが、液体ソープや洗剤等の『トイレタリー用紙製容器』のリサイクルについては進んでいません。
 本プロジェクトでは、トイレタリー用紙製容器を回収し、新たな商品へのアップサイクルを行います。また、「環境コミュニケーション」を通して、トイレタリー用紙製容器が貴重な紙資源として有効にリサイクルされることを生活者に伝え、生活者のリサイクル意識の向上を図ることで、紙製容器のリサイクルの社会実装の可能性を検証します。

本プロジェクトにおける2社の役割

ピジョンホームプロダクツ:環境教育の実施、容器回収など
凸版印刷:容器製造、環境教育サポート、再商品化など

「紙製容器リサイクルプロジェクト」の概要

実証実験
・ピジョンホームプロダクツ生産品(「赤ちゃんの洗たく用洗剤ピュア」や「ベビー全身泡ソープ」をはじめとした洗剤やボディソープなどの非食品紙製容器)を静岡県富士市内にある工場、および保険・医療関連施設(フィランセ)にて回収し、ノートや絵本などにアップサイクル。実証実験を通じて紙製容器がアップサイクルできることを生活者に訴求するとともに、リサイクル行動の推進を図り、これらの効果は回収協力者へのアンケートを通じて検証。

リサイクル啓蒙活動
・使用済み製品容器を分解し洗浄することによるリサイクルの可能性に関する教育と、地域住民への理解促進を目的とした環境啓発を実施。リサイクルを体験できるイベント(紙すき)も開催。

・ピジョンホームプロダクツ新工場(23年8月富士市大淵に移転予定)にて見学者へリサイクルの取り組み事業として紹介。

・回収した容器は協力会社にてノートや絵本などにアップサイクルし、ピジョンホームプロダクツ工場見学者や富士市内のイベント来場者へ配布。

今後の目標

  凸版印刷は本プロジェクトを通じて容器循環の可能性を探り、今後も、「DX(Digital Transformation)」と「SX(Sustainable Transformation)」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーとして、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を両立させる取り組みを進めます。

 ピジョンホームプロダクツは本プロジェクトを通じて環境負荷軽減の持続的な追及を行い、今後も「Pigeon Way」のビジョンにある通り、「世界中の赤ちゃんとご家族に最も信頼される育児メーカー“Global Number One”」を目指します。

※1
アップサイクル・・・元の製品に新たな付加価値を持たせて別の製品として再生させること。

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以 上

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