国内初となる撥液機能を有した、食品向けレトルトパウチの新製品を開発
取り出す際の残留量を約20%低減、排出性向上による時短調理を実現

 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、パウチ中の内容物の排出性向上による時短調理の実現を目的に、国内初となる内容物を無駄なく取り出せる撥液機能を有した、食品向けレトルトパウチの新製品(以下、本製品)を開発しました。2019年1月よりパスタソースやカレーなどのレトルト食品や調味液、食用油を扱う食品メーカー向けにサンプル出荷を開始、2019年春より販売を開始します。また、本製品の技術を食品向けレトルトパウチ以外の各種容器にも展開し、2020年度に関連受注を含め約30億円の売上を目指します。

 本製品は、パウチと食品との接触層に使用されるポリプロピレン(PP)樹脂に、凸版印刷独自の樹脂ブレンド技術を活用した加工を施して、撥液機能を付与することにより、内容物の取り出しやすさの向上を実現したレトルトパウチです。これにより、パウチを開封してお皿などに移す際に、パウチの内側に付着して残りがちな食品や調味液などの内容物の量を、従来の食品向けレトルトパウチと比較して約20%低減。また、しぼり出さなくても内容物を素早くきれいに取り出せるため時短調理にもつながり、生活者の利便性の向上に貢献します。

 なお本製品は、2018年10月2日(火)から5日(金)まで開催される「TOKYO PACK 2018 - 2018東京国際包装展 -」(会場:東京ビッグサイト)の凸版印刷ブース(東2ホール・小間番号2-42)にて展示します。

撥液機能を付与したことにより、内容物を素早くきれいに取り出せるため時短調理にもつながる © Toppan Printing Co., Ltd.
撥液機能を付与したことにより、内容物を素早くきれいに取り出せるため時短調理にもつながる
© Toppan Printing Co., Ltd.

開発の背景

 超高齢社会の進行や女性の社会進出による共働き世帯の増加に伴い、電子レンジで袋のまま温め手軽に調理ができるレトルト食品のニーズが高まっています。
 従来のレトルトパウチで食品との接触層に使用されるPP樹脂は、内容物が付着しやすいため最後まで使いきれないほか、取り出す時間がかかるなど、撥液性が課題となっていました。しかし、PP樹脂への撥液性の付与は既存技術では加工が難しく、撥液機能を有したレトルトパウチはこれまで市販化されていませんでした。
 凸版印刷はこのたび、独自の樹脂ブレンド技術を活用した加工を施すことにより、国内で初めて食品向けレトルトパウチへの撥液性付与に成功。これにより、食品や調味液などの内容物が付着しにくく、素早くきれいに取り出すことができるようになり、食品の無駄を削減し、時短調理を可能にしました。

本製品の特長

・国内初となる撥液機能を有した食品向けレトルトパウチ

 パウチと食品との接触層に使用されるPP樹脂に、撥液性を付与するための材料を配合する工程において凸版印刷独自の樹脂ブレンド技術を活用した加工を施すことにより、従来困難であったレトルトパウチへの撥液性の付与を実現しました。

・内容物を素早くきれいに取り出すことで時短調理を実現

 しぼり出さなくても内容物が素早くきれいに取り出せるため時短調理にもつながり、生活者の利便性向上に貢献します。

・内容物が残らずに無駄なく取り出すことができ、食品の無駄を削減

 撥液性の付与により、パウチの内側に付着して残りがちな内容物の量を、従来の食品向けレトルトパウチと比較して約20%低減。食品を無駄なく取り出すことができます。

食用油を使用した比較実験では、従来品(左)と比較し、今回開発した撥液機能を有するパウチ(右)は内容物が付着しにくい

参考価格

 従来の食品向けレトルトパウチと同程度を目指します。

今後の目標

 凸版印刷は本製品をパスタソースやカレーなどのレトルト食品や調味液、食用油を扱う食品メーカーに向けて拡販します。また、本製品の技術を食品向けレトルトパウチ以外の各種容器にも展開し、2020年度に関連受注を含め約30億円の売上を目指します。

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以  上

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