2015/10/28

凸版印刷、RFIDを用いた物流向け搬送容器管理システムが
「コープ東北ドライ統合物流センター」で採用
~循環物流容器管理システム「NETLOOPASS」の機能をカスタマイズ、
すべての搬送容器に同一の防水対応ICタグラベルを導入~
 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、UHF帯RFIDを用いた物流向け搬送容器管理システムを開発。生活協同組合連合会コープ東北サンネット事業連合(本部:宮城県仙台市、理事長:宮本弘、以下 コープ東北サンネット事業連合)が2016年6月1日(水)に稼動する物流拠点「コープ東北ドライ統合物流センター」の搬送容器管理で、採用されました。

 本システムは、凸版印刷が2006年より提供している循環資材管理パッケージソフト「NETLOOPASS(※1)」の機能をカスタマイズして開発したものです。具体的には、コープ東北サンネット事業連合が従来使用している折り畳みコンテナやカゴ車、カートラックなどの搬送容器にICタグラベルを貼付。容器の所在や在庫状況を、ネットワークを通じて把握できます。コープ東北サンネット事業連合は本システムを導入したことにより、搬送容器の輸送状況・所在が可視化され、滞留や紛失を防ぐ効率的な運用が可能になります。また、取り付け手法や場所、読み取り方法などを工夫することにより、素材や形状の違うすべての搬送容器に対し同一仕様の防水対応ICタグラベルの導入を実現。導入コストの削減と、管理対象となる搬送容器の範囲拡大に貢献しました。

 なお本システムの運用にあたっては、「コープ東北ドライ統合物流センター」の運営委託事業者である株式会社丸和運輸機関(本社:埼玉県吉川市、代表取締役社長:和佐見勝)が全体運営・管理を、東芝テック株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:池田隆之)がICタグの印字・エンコード、ならびに周辺関連機器の販売・保守を行います。

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今回採用された防水対応ICタグラベル(左)と、コープ東北ドライ統合物流センターでの利用イメージ(右)
© MARUWA UNYU KIKAN CO.,LTD.

■ 開発の背景
 企業の物流現場では、環境配慮や業務効率化の観点から、ダンボールや梱包資材の使い捨てをやめ、通い箱やパレットなど循環容器の利用が一般的になっています。
 しかし、紛失や盗難、返却の遅延などにより、商品の出荷時に容器が手元になく、オペレーション効率が悪化するなど管理上の課題を抱えていました。また、バーコードによる管理手法もありますが、物流現場の使用環境によっては、汚れや磨耗、剥離などにより読み取りができないといった課題がありました。
 コープ東北サンネット事業連合では、搬送容器管理の時間短縮や、搬送容器の紛失・滞留・盗難などによる作業効率の低下を防止するだけでなく、搬送器具の状況可視化による適性数量や耐用回数を把握したいといった課題がありました。
 これらの課題に対し、凸版印刷では従来提供してきた循環資材管理システム「NETLOOPASS」の機能をカスタマイズ。非金属製の遮蔽物があっても読み取りが可能で、かつUHF帯ICタグを利用することにより数mの距離でも複数一括読み取りが可能なシステムの開発を実現しました。また、素材や形状の違う搬送容器すべてに同じ仕様のICタグを導入。導入コストの削減や高い汎用性を実現しました。さらに、防水対応ICタグラベルを提供することにより、搬送容器の高圧洗浄にも対応しました。


■ コープ東北サンネット事業連合に採用された本システムの特長
・既存のパッケージシステムをカスタマイズ、導入負荷を軽減
凸版印刷が従来提供している循環資材管理システム「NETLOOPASS」をカスタマイズ、短期間・低コストでの導入を可能にしました。
・すべての搬送容器に同一仕様のICタグラベルを導入
搬送器具ごとに取り付け方法や取り付け場所、読み取り方法などを工夫することによりすべての搬送容器に対し、同一仕様のICタグラベルの導入を実現。コスト削減だけでなく、導入負荷を軽減しました。
・長距離・複数一括読み取りが可能
UHF帯ICタグのため、数mの距離からでも複数一括読み取りが可能です。
・国際的な標準コード体系に準拠
将来的に他拠点との共同物流や他社管理品との混在運用を見据え、「EPCglobal GRAI」に準拠したコード体系を採用しています。


■ コープ東北サンネット事業連合に採用された防水対応ICタグラベルの仕様
・周波数帯: UHF帯(920MHz)
・通信規格: EPCglobal Class1 Generation2
・寸法: 25mm×105mm
・材質: PET
・動作/保存温度: -10℃~+50℃
・保護等級: IPX6、IPX7に準拠
・数量: 折りたたみコンテナ・・・約43万7,000個(共同購入用40万、店舗用3万7,000)
     共同購入用カゴ車・・・約3,000個
     店舗用カートラック・・・約7,400個


■ 今後の目標
 凸版印刷は今後も、「NETLOOPASS」を中心にRFIDを用いた物流業界向け搬送容器管理システムを拡販、2018年に関連受注を含めて約10億円の売上を目指します。


※1 NETLOOPASS
ICタグがつけられた「モノ」の「入庫/出庫」といった物流履歴情報を、インターネットを利用して一元管理し、その情報を当事者間で共有し、物流改善に結びつけるパッケージ型システムです。



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以上

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