2014/06/11

凸版印刷、世界初、メカニカルリサイクルPETフィルムを用いた
アルミ蒸着フィルムを開発
~ジャパン ゲートウェイの食器用洗剤「Choice!」で採用~
 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、メカニカルリサイクルPET(※1)フィルムを用いたアルミ蒸着フィルム(※2)を開発しました。凸版印刷は本製品を、トイレタリー分野の詰め替えスタンディングパウチや、食品・医薬品包材などを中心に展開、2014年6月中旬から本格的な販売を開始します。なお、メカニカルリサイクルPETフィルムを用いたアルミ蒸着フィルムの開発は世界初となります。
 なお本製品は、ノンシリコンシャンプー「レヴール」や、洗浄成分は石油系ゼロのボディウォッシュ「メルサボン」などを取り扱う株式会社ジャパン ゲートウェイ(本社:東京都千代田区、以下 ジャパン ゲートウェイ)の食器用洗剤「Choice!」の詰め替えパウチで採用されました。
※1 使用済みPETボトルを粉砕・洗浄した後に高温で溶融・減圧・ろ過などを行い、再びPET樹脂に戻したものです。
※2 アルミニウムを真空中で加熱・蒸発させ冷却されたフィルムの基材表面に凝結結晶させ、薄膜形成したフィルムです。

 本製品に使用しているメカニカルリサイクルPETフィルムは、2012年に凸版印刷と東洋紡が共同で開発したもので、リサイクル樹脂の使用比率で世界最高レベルとなる80%を実現しています。今回、このメカニカルリサイクルPETフィルムにアルミ蒸着をしたフィルムを開発。アルミ蒸着フィルム製造段階までのCO2排出量を約20%削減できます。また、再生原料を使用しながら、従来のアルミ蒸着フィルムと同等の酸素・水蒸気バリア性、加工適性を実現しました。
 本製品が採用された「Choice!」は、ジャパン ゲートウェイが2014年5月に販売を開始した食器用洗剤の新製品です。石油系ゼロの100%植物由来ながら、高い洗浄力と手肌へのやさしさ、除菌効果を兼ね備えています。本製品を用いることで、「Choice!」のブランドコンセプトである、「地球に、未来にやさしい」をパッケージでも表現することが可能になりました(※3)。
※3 パッケージ全体におけるリサイクル樹脂の使用比率は7%です。

 凸版印刷は、地球環境保全を経営の重要課題と考え、今後も、環境に配慮した製品の開発・提供を通じて、環境活動を推進していきます。
画像1
メカニカルリサイクルPETフィルムを用いたアルミ蒸着フィルムが採用された食器用洗剤「Choice!」の詰め替えパウチ
© Japan Gateway Co., Ltd.
■ 開発の背景
 CO2排出量削減をはじめとした地球温暖化対策、生物多様性保全、環境負荷軽減など、環境問題への関心が高まっている現在、リサイクル資源の活用が重要視されています。
 凸版印刷は循環型社会の実現に貢献するため、2012年4月にメカニカルリサイクルPETフィルムを用いたラミネート包材を開発し、トイレタリー業界や食品・医薬品業界に向けて販売しています。
 このたび、凸版印刷がパッケージ製造で培ってきた高い加工技術により、メカニカルリサイクルPETフィルムを用いたアルミ蒸着フィルムを世界で初めて開発。従来のアルミ蒸着フィルムが持つ酸素・水蒸気バリア性はそのままに、環境適性の高いアルミ蒸着フィルムの開発に成功しました。


■ 本製品の特長
・従来のアルミ蒸着フィルムと同等の物性を実現
再生原料を使用しながら、酸素・水蒸気バリア性、加工適性など各種物性において、従来のアルミ蒸着フィルムと同等の性能を保持することに成功しました。
・CO2排出量を約20%削減
メカニカルリサイクルPETフィルムを用いることで、非再生PETフィルムに比べアルミ蒸着フィルム製造段階までのCO2排出量を約20%削減できます。
・非再生PET資源の使用を削減
メカニカルリサイクルPETフィルムを用いることで、石油由来資源の使用を削減でき、循環型社会の実現に貢献します。


■ 価格
 非再生PETを使用したアルミ蒸着フィルムと、最終製品でほぼ同等の価格を実現しました。


■ 今後の目標
 凸版印刷は本製品をトイレタリー分野はもちろん、食品用の一次包材としても拡販。メカニカルリサイクルPETフィルムを用いた製品全体で2016年度に25億円の売り上げを目指します。

* 本ニュースリリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以上

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