2013/04/12

凸版印刷、新群馬工場の緑化計画が「都市開発版SEGES」の認定を取得
~工場敷地内の緑化計画では初の認定取得、地域風土を尊重した生物多様性保全が評価~
 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、2014年3月の竣工を目指し、新群馬工場(仮称)(所在地:群馬県邑楽郡明和町、以下 新工場)の建設を進めています。このたび、新工場の緑化計画が、財団法人都市緑化機構による「社会・環境貢献緑地評価システム(SEGES:シージェス)」から「緑の保全・創出により社会・環境に貢献する開発事業(都市開発版SEGES)」として認定されました。
 なお、工場敷地内における緑化計画として「都市開発版SEGES」の認定取得は初めてとなります。

■新工場の緑化計画 と 評価ポイント
 今回、新工場では、「地域の生態系ネットワークの生産拠点」をコンセプトに、敷地内の緑化計画を立案、工場緑地により地域環境に貢献します。

 新工場の周辺地域では、冬季、北西からの季節風「からっ風」が有名です。また過去には、夏季に利根川の氾濫による水害が発生するなど、厳しい環境の中で培われた風土があります。
 地域の家々では、北西側にカシなどによる防風林をつくり、米や味噌など生活必需品を、堤防と同じ高さの堤の上に築いた「水塚」(ミズヅカ/ミツカ)に収蔵して守っていました。
 また周辺は、敷地南側に利根川、北側には多々良沼など湿地を伴う沼地が点在し、特に湿地にはオオヨシキリやセッカなど特徴的な鳥類が多く確認されています。

 そこで緑地計画では、敷地全体に高木で約500本、中木で約2,000本、低木で約5,000本を植樹して、30%以上の緑地率を確保。また雨水を有効利用した湿地エリアの「レインガーデン」(※1)を採り入れ、雨水が地面に浸透する透水面積率で約50%を目指します。
 具体的には、防風林と水塚による景観をデザインに取り込む「風の森ゾーン」、生態系ネットワークを意識した地域植生による郷土の森づくりをコンセプトとした「雑木の森ゾーン」、このエリアでは、河畔林としての湿性環境を再現し、希少な蝶であるミドリシジミの誘引も目指しています。また竣工後には、「雑木の森ゾーン」を中心に、緑地内での発生材有効活用や生物多様性促進の設備を活用した所内および、近隣住民も含めた、環境教育イベントなどの企画運営についても検討しています。その他、「花の森ゾーン」として、桜並木を中心に、「県立つつじが岡公園」で有名なツツジや、特産物であるシクラメンを導入、花や緑の多様な特性を活かし、地域景観に貢献していきます。
 これらの社会貢献を具現化した緑地計画が高く評価され、社会環境貢献緑地として認定されました。

07.画像1
<左:計画地周辺の水域ネットワーク図、中央:雑木の森の湿性園(湿性環境の再現)イメージ、右:環境教育活動イメージ)> 
※イラストは構想段階のものをイラストとして描いています。実際のデザイン・仕様などは、今後、変更となる場合があります。

■都市開発版SEGESとは
 SEGES(シージェス:社会・環境貢献緑地評価システム)は、財団法人 都市緑化機構が貢献度の高い優れた緑を評価認定する、いわば「緑の認定」です。SEGESでは、企業などが積極的に保全・維持・活用に取り組む優良な緑地を認定しています。「都市緑化版」SEGESは、都市開発での緑地創生計画を評価し、緑の保全・創出により社会・環境に貢献する開発事業を評価認定するもので、既存の緑地を良好に維持管理する「そだてる緑」に対し、「つくる緑」と呼ばれています。

 

■凸版印刷の生物多様性に関する取り組み について
 凸版印刷は、生物多様性の保全や自然の恵みの持続的な利用に、積極的に取り組んでいくため、2010年4月に「生物多様性に関する基本方針」を策定しました。「生物多様性に関する基本方針」では、凸版印刷が考慮すべき生物多様性として、紙などの原材料調達、水の利用・排水、化学物質の排出、事業所が立地する土地と周辺の環境など に対する規定をしています。
 新工場の建設にあたり、事業所が立地する土地と周辺の環境に配慮した緑地を立案、建設を進めています。

 

■新工場 について
・事業主体名:凸版印刷株式会社
・所在地: 群馬県邑楽郡明和町大輪(明和第三工業団地 内)
・緑地面積: 約45,000平方メートル
・竣工予定: 2014年3月
・製造品目: 包装材料

 

※1 舗装面などに降った雨水を植栽土壌を通して浄化・地下浸透させるシステム。日常はガーデンとして、降雨時には雨水一時貯留槽・浸透施設として機能し、都市型水害の低減効果が期待できる。


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以上

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