2021年5月14日現在

経営の基本方針

当社は、「常にお客さまの信頼にこたえ、彩りの知と技をもとにこころをこめた作品を創りだし、情報・文化の担い手としてふれあい豊かなくらしに貢献する」ことを企業理念として掲げ、お客さまや社会とともに発展していくことを経営の基本方針としております。

21世紀の企業像と事業領域を定めた「TOPPAN VISION 21」に基づき、全社員が目的意識と価値観を共有し、新しい技術や事業の確立に挑戦するとともに、社会との関わりのなかで企業倫理を遵守し環境と安全に配慮した企業活動を推進してまいります。

「TOPPAN VISION 21」の実現を通して事業領域の拡大と新たな利益の創出を図り、トッパングループの永続的な発展と、株主の皆さまやお客さまはもちろん、広く社会や生活者から評価され信頼される企業を目指してまいります。

中期経営計画

当社は、2021年度を初年度とする中期経営計画(2021年4月~2023年3月)を策定いたしました。

本中期経営計画を将来のさらなる成長に向けた「1st Phase」と位置づけ、事業の変革をはかるとともに経営基盤の強化に注力してまいります。

さらに、“Digital & Sustainable Transformation”をキーコンセプトに、以下の施策を展開することにより、2025年度にはROE5%の達成をめざしてまいります。トッパンは、「DX(Digital Transformation)」と「SX(Sustainable Transformation)」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーとして、持続可能な社会の実現と企業価値の向上をはかってまいります。

<中長期の重点施策>

【1】収益力の向上をめざす「事業ポートフォリオの変革」

「事業ポートフォリオの変革」につきましては、①DX事業の推進、②生活系事業の海外展開、③新事業の創出(フロンティアビジネス)を重点施策と位置付け、収益力の向上をめざしてまいります。

1 - ① DX事業の推進

ビジネスのあり方や生活者の嗜好、行動が大きく変容しデジタル化が加速するなか、マーケティングテクノロジーを活用した企業ブランド・製品・サービスのCX(カスタマー・エクスペリエンス)提供支援、デジタル技術と高度なオペレーションノウハウを掛け合わせたデータ活用型BPOの構築、海外におけるセキュア事業の拡大などをはかってまいります。

これらの取り組みにより、2025年度には、全社営業利益において、DX事業の構成比を30%水準に引き上げていく考えです。

1 - ② 生活系事業の海外展開

世界的に高まるサステナブルに対するニーズを背景に、「パッケージ」や「建装材」など生活・産業製品を中心に、海外事業の拡大をはかってまいります。

M&Aを活用したグローバルネットワークを構築し、国内で培った技術とのシナジーを発揮してまいります。また、パッケージは、日本、北米、インドネシアを中心にバリアフィルムを活用したサステナブル包材を武器に、建装材は、海外生産拠点との連携を強化することで地産地消体制を確立し、グローバルな需要を獲得してまいります。

併せてグローバルガバナンスの観点からリスクコントロールも行い、海外事業の拡大を加速してまいります。

これらの取り組みにより、2025年度には、海外生活系事業において、全社営業利益の構成比で15%以上をめざしてまいります。

1 - ③ 新事業の創出(フロンティアビジネス)

競争優位を持つテクノロジー・ビジネスモデルを核に、サステナブル関連や5G・6G関連などの「マクロトレンド関連テーマ」、「デジタルプラットフォーム事業」に特に注力し、新たなビジネスの創出をめざしてまいります。また、「健康・ライフサイエンス」、「教育・文化交流」、「都市空間・モビリティ」、「エネルギー・食料資源」の4つの成長事業領域においては、特に「ヘルスケア事業」に注力し、早期事業化の実現をはかります。

これらの取り組みにより、2025年度には、新事業の創出において、全社営業利益の構成比で10%以上をめざしてまいります。

【2】新たな成長を創出する「経営基盤の強化」

DXを軸に自社競争力のさらなる強化をはかり、①システム基盤のモダナイゼーション、②スマートファクトリーの推進、③研究開発機能の強化、④人財の育成・活用によって、事業変革の基盤を形成していきます。

2 - ① システム基盤のモダナイゼーション

営業面、業務面の効率化・高度化をはかるとともに、データドリブン型の経営を実現し、ビジネスモデル改革や新事業への迅速な対応を可能にする、有機的に繋がったグループシステムの構築をめざしてまいります。

これらの取り組みにより、2025年度には、トッパングループDXを実現し、グループのシステムを有機的につなげ、ビジネスモデルの改革や新事業への迅速な対応を可能にする体制を実現します。

2 - ② スマートファクトリーの推進

製造現場においても、これまで以上のスピードで生産方式の変革を推進し、AIを活用した自動化・少人化、次世代MES(製造実行システム)を活用した全体最適の実現により、「安全・安心、高品質で少人化された持続可能なスマートファクトリー」をめざします。さらに、カーボンニュートラルと循環型工場の構築にも積極的に取り組み、持続可能な工場の実現をめざします。

2 - ③ 研究開発機能の強化

研究開発においては、テクノロジーイノベーションを見据え、技術基点の新事業を創出することで、事業ポートフォリオの変革を牽引していきます。この取り組みを支える仕組みの構築にも注力し、デジタル技術を活用したツール導入などによる研究開発の効率化や、グローバルな研究開発体制の構築をはかると同時に、知財戦略も強化していきます。

2 - ④ 人財の育成・活用

経営戦略と連動し、DX、グローバルなどの重点テーマを推進する人財の確保・活用・育成をはかっていきます。採用チャネル拡大による新たなタレント獲得、リスキル教育プログラムの充実、人財シフトといった複合的な施策により、人員の最適化を推進します。また、SDGsへの取り組みとして、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、人権宣言の制定などにも取り組むことで働く環境を整備し、新しい価値の創造をめざします。

【3】持続的な価値向上を支える「ESGへの取り組み深化」

トッパンは、社会的価値創造企業として、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを積極的に推進し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

3 - ① 「環境」への取り組み

気候変動への対応

トッパンは、将来にわたってあらゆる生命が存続できる持続可能な社会の実現に向け、地球環境課題への長期的な取り組み方針を定めた「トッパングループ環境ビジョン2050」を策定しています。本ビジョンに沿った活動を強化し、「ふれあい豊かでサステナブルなくらし」の実現をめざしていきます。

また、2019年5月には「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」による提言に賛同を表明しました。今後は、リスクと機会の両面からその影響を検討し、情報開示を進めていきます。

3 - ② 経営戦略へのSDGs視点の織り込み

トッパンは、SDGs の17目標から重点的に取り組む課題として、企業市民として守るべき、かつ事業活動の基盤となる「全社活動マテリアリティ」と、事業活動自体で解決する「事業活動マテリアリティ」を選定しています。今般、事業活動における具体的目標を設定し、経営戦略へSDGs視点を反映しました。今後、さらに経営との統合を進め、活動を加速させていきます。

3 - ③ ガバナンス向上に向けた取り組み

トッパンは、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化に向けた取り組みを推進し、経営の迅速性、効率性を高めてまいります。

<財務方針・資本政策>

① 財務方針

持続可能な社会の実現に向け、すべてのステークホルダーとともに社会的価値の創造を目指します。この長期目標達成のため、持続的な成長を支える財務戦略を展開します。

  • (1)積極投資による収益性の向上
  • (2)資産の入れ替えによる資産効率の向上
  • (3)財務規律に基づき、財務健全性を維持

② 資本政策および株主還元方針

事業活動により創出したキャッシュは、中長期的な財務健全性を維持しながら、成長投資と株主還元にバランスよく配分してまいります。キャッシュフローの拡大に注力し、収益性・健全性の向上を図りながら、株主還元の充実に努めます。具体的には、連結配当性向30%を目途に安定的な株主還元を実施します。また、市場環境及び業績や財務状況等を見極め、追加還元の可能性も検討してまいります。

③ 政策保有株式の縮減

当社は、過去において取引先の株式を保有することで、幅広いお客さまと安定的な受注基盤をつくってまいりました。近年は、資本コストと内部資金調達の観点を踏まえ、合理性の検証に基づく資産売却を推進しております。引き続き、資産効率向上を目指し、意義の低下した政策保有株式は縮減を加速してまいります。