ビジネスモデルの変革を迅速に遂行し、
「社会的価値創造企業」を目指して、
企業価値向上に努めてまいります。

代表取締役社長麿 秀晴

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。新型コロナウイルス感染症により、亡くなられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、罹患された方々には心よりお見舞い申し上げます。

さて、このたび、第174期(2019年4月1日から2020年3月31日まで)のTOPPANグループの決算が終了しましたので、ここにご報告申し上げます。当期は、21世紀の企業像と事業領域を定めた「TOPPANVISION 21」にもとづき、「健康・ライフサイエンス」、「教育・文化交流」、「都市空間・モビリティ」、「エネルギー・食料資源」を成長領域と定め、グループ連携を強化して「印刷テクノロジー」を進化させることによりトータルソリューションを提供し、事業拡大に取り組んでまいりました。また、新たな収益モデルを早期確立すべく、新規事業では積極的に経営資源を投入し、既存事業では技術開発強化やコスト削減など、競争優位性の確立を推進してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって世界的に景気が急速に減速し、当社グループにおきましても企業活動や業績に少なからず影響が出ました。

この結果、当期の売上高は前期に比べ1.5%増の1兆4,860億円となりました。また、連結営業利益は45.2%増の664億円、連結経常利益は35.8%増の667億円、親会社株主に帰属する当期純利益は112.1%増の870億円となりました。

期末配当金に関しては、1株当たり20円、さらに創立120周年を記念して1株当たり20円の記念配当も実施し、年間配当金は1株当たり60円(普通配当40円、記念配当20円)とさせていただきました。

TOPPANグループでは、これまでも市場の変化をとらえた事業展開に努めてまいりましたが、昨今のデジタル化の加速により、印刷産業を取り巻く経営環境は厳しさを増し、新たな時代に即したビジネスモデルへの変革が早期に求められています。さらに今後は、新型コロナウイルス感染症の影響で人々の価値観や産業構造が大きく変化し、社会のデジタル化も急加速するなか、当社グループはビジネスモデルの変革を迅速に遂行するとともに、「社会的価値創造企業」を目指して社員一人ひとりが変化に挑み、企業価値向上に努めてまいります。

株主の皆さまにおかれましては、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

2020年7月