vol. 5 帰国後インタビュー vol. 5 帰国後インタビュー
vol. 5
帰国後インタビュー

2019年8月、ロシア・カザンで開催された「第45回技能五輪国際大会」。
同大会の「印刷職種」に日本代表として出場したトッパンコミュニケーションプロダクツ川口工場の湯地 龍也(ゆじ りゅうや)選手に、大会を通して得た学びや今後について聞きました。

「逆境」を原動力へ変えていく
「逆境」を
原動力へ変えていく

まずは、6位入賞、そして「敢闘賞」受賞、おめでとうございます!

湯地
湯地
ありがとうございます。自分の順位を知ったのは、閉会式終了後に渡された順位のリストを見た時でした。目標としていた金メダルとの点差を見て、狙えない点差ではなかったことが分かり悔しさがあふれてきました。(参考:1位は725点、湯地選手は709点)
敢闘賞のメダル

4日間、競技を行った中でもっとも印象に残っている競技はありますか?

湯地
湯地
最終日の「オフセット印刷」ですね。最終日にして、初めて「思い通りにできた」と実感できた競技です。それまでは、あまり練習したことのない課題が多く、「これで合っているのだろうか?審査員であるエキスパートは何を求めているのだろうか?」という疑問を抱きながら取り組んでいました。その分、「やりきった」という感覚が得られた最終日は、達成感がありました。

様々な競技があったと思いますが、どの競技が一番難しかったですか?

湯地
湯地
初日の「オフセット印刷」です。この日の「オフセット印刷」はまず、紙を一枚一枚吸い上げる「吸いダコ」という部品が、選択式になっていました。候補は三つあり、その中から正しい「吸いダコ」を選ばなければなりません。さらに、正しい「吸いダコ」を選べたとしても、特殊な紙質の用紙を使わなければいけなかったため、なかなか紙を送ることができずに、どの国の選手も苦労していました。結局、成功したのは15人中3人だけ。この課題は9点満点で、成功した3人の中で減点された人もいたものの、初日から大きく差がつく結果になりました。

その後どうやって、気持ちを切り替えたのですか?

湯地
湯地
今回、「デジタル印刷」の課題が、前回大会から20%増えたこともあり、「訓練してきた内容と違う」と感じていた選手も多くいました。彼らと「やるしかない!むしろ、こういう環境で勝ちたいよね!」と話しているうちに、自然と切り替えができていました。

技能五輪へ出場する後輩をサポートする立場として
技能五輪へ出場する
後輩をサポートする立場として

技能五輪国際大会への挑戦で得た経験を、今後どのように活かしていきたいですか?

湯地
湯地
10月から生産現場に復帰する予定なので、まずは今回の悔しさを今後の仕事に昇華させていきます。そして、今回の挑戦で得た知識や経験を、職場の同期や後輩などにしっかりと伝え、生産現場全体の生産効率のアップや品質の向上を進めていきたいです。

現場に復帰されるのは1年ぶりでしょうか?

湯地
湯地
そうですね、1年と2カ月ぶりです。入社して比較的すぐに技能五輪へのチャレンジがスタートしたので、後輩に仕事を教えた経験がありません。今後はそういった機会も増えてくると思うので、きちんと人に教えられるようになりたいですね。

後輩にとっても、技能五輪国際大会への出場経験がある先輩は頼もしいですね。

湯地
湯地
なれるかどうかは分かりませんが、いずれはエキスパートとして後輩を育成したいと思っています。技能五輪国際大会は年齢制限があるので、出場は人生で一度きり、リベンジしたくてもできません。今後、技能五輪国際大会に出場する後輩ができた時は、後輩に悔しい思いをさせないためにもできる限りのことはしたいです。

一番大切なのは「自信」

応援してくれた方々へメッセージをお願いします。

湯地
湯地
今回は、トッパンとしては初となる海外訓練に行かせてもらうなど、自分が想像していた以上に貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。今回のチャレンジで得た経験や知識は、もちろんこれからの財産になりますし、訓練を重ねたことで自信もつきました。目標としていたメダルを取ることはできませんでしたが、その分、現場でしっかりと還元していきたいです。

今後、技能五輪国際大会へ出場する後輩へのメッセージをお願いします。

湯地
湯地
一番大切なのは「自信を持つこと」だと思います。大会の会場に行くと、様々な国の選手がいるので緊張するかもしれませんが、臆することなく「自分が一番だ!」という気持ちで競技に取り組んでほしいと思います。また、審査員であるエキスパートは、エキスパート自身は印刷物の依頼主であるお客さまという立場、選手は印刷物の依頼先である会社だと仮定して評価をしています。ですので、お願いした相手が自信を持って仕事に取り組んでいないと、お客さまも不安になってしまうのではないでしょうか。日本の印刷における品質は世界一といっても過言ではないと思います。お客さまから求められているものをきちんとくみ取った上で、自分の仕事をしっかりとやることができれば、大丈夫です。自信を持って取り組んでください。