Blanview

高い屋外視認性能と低消費電力を両立させたトッパン独自のテクノロジー

Blanview = 屋外視認性能 + 低消費電力

Blanview 紹介動画

Blanview-LCD

Blanviewは、ディスプレイ表面に直射日光が当たる場所など明るい周囲環境においても、コントラストの高い、明瞭な表示を実現することを目的に開発された、トッパン(オルタステック)独自のTFT液晶ディスプレイ・テクノロジーです。
トッパンの約40年に渡る液晶ディスプレイ事業の中で培った、トッパン独自の高性能アモルファスシリコンTFT技術であるHAST(Hyper Amorphous Silicon TFT)をコアテクノロジーとして、”屋外視認性”と“低消費電力”というふたつの付加価値をバランスよく両立させたTFT液晶ディスプレイを生み出しました。

最も一般的で多くの電子機器に使用されている透過型液晶ディスプレイは、屋内や暗い環境下では明瞭な表示を得ることが出来ますが、屋外の明るい環境では表示視認性が大きく劣化してしまうという弱点を抱えています。バックライト輝度を高くすることでディスプレイ表示視認性は改善しますが、消費電力が大きくなってしまい、特にハンドヘルド機器ではバッテリの消耗を速めてしまうということになります。
屋外用途の機器に適した液晶ディスプレイのテクノロジとしては、半透過型液晶ディスプレイがあります。半透過型は、表示画素を”透過エリア”と”反射エリア”に分割し、外部からの入射光を反射エリア(反射電極)で反射させることにより、明るい屋外でも高い表示視認性を得るだけではなく、消費電力の低減も図ることが出来ます。しかしながら、画素分割により透過エリアが小さくなるため、LCDパネルの光透過率が低くなり、バックライト光を効率よく画像表示に使用できなくなります。結果として、屋内や暗い環境においては、消費電力が大きくなってしまうという弱点を抱えています。また、複雑な画素構造により、屋外と屋内でその表示の色合いが異なってしまう(屋外で黄色っぽい表示になる)という問題も抱えています。

トッパンのBlanviewテクノロジーは、透過型および半透過型液晶ディスプレイがそれぞれ持っていた弱点を克服することに成功しました。

  1. 屋外/明るい環境でも高い視認性を確保
  2. あらゆる周囲照度環境において、低消費電力をキープ
  3. 屋内/暗い環境において、透過型液晶ディスプレイと変わらない高品位の表示特性
  4. 屋外環境と屋内環境で、ディスプレイ表示品位の変化が小さい
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* Blanview-2(第2世代Blanview)

上の図は、透過型、半透過型、Blanviewそれぞれについて、ディスプレイ表示に使う光をどのように扱っているかを示したモデル図です。矢印の太さは、光強度レベルを示しています。
透過型は、パネルの光透過率が高く、バックライト光を効率よく表示に利用することが出来る一方、外部からの入射光を反射させる機能をほとんど持っていません。結果、屋外など明るい環境では、バックライト光を高める(消費電力アップ)をしなければ、表示視認性を確保できません。
半透過型は、大きな反射エリア(反射電極)を持つことで、外部からの入射光をより多く反射させることが出来る一方、バックライト光を透過させる “透過エリア” が小面積になってしまうため、バックライト光を効率よく画像表示に使うことが出来ません。

一方で、Blanviewは、屋外からの入射光を反射させる機能を持ちながら、パネル透過率を落とすことなく、バックライト光の高い利用効率を確保しています。この特性は、トッパン(オルタステック)が長年培ったHAST(Hyper Amorphous TFT)テクノロジーをベースに、i)高開口率のパネル設計/製造技術、ii)光学設計(光学フィルム、カラーフィルタなど)の最適化に加え、iii)入射光を反射させる反射層をパネル開口率/透過率の低下を発生させないような場所に効率よくレイアウトする ことで実現をしています。
この独自技術により、バックライトからの透過光と外部から入射光の“ハイブリッド利用”をすることによって、あらゆる使用環境において十分なディスプレイ視認性を確保するだけではなく、同時に、低消費電力を実現することに成功しました。
具体的なBlanviewテクノロジのアドバンテージについては、以下の写真およびデータをご確認ください。

写真右側が一般的な透過型液晶パネル、左側がトッパンBlanview液晶です。
非常に明るい環境下にディスプレイを置き、それぞれの表示輝度は同等になるようにしています。
Blanview液晶ディスプレイの方が、コントラストが高いくっきりとした画像が表示されていることが確認できます。

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透過型液晶、半透過型液晶、そして、トッパンBlanview液晶それぞれについて、視認性を十分に確保するために必要なバックライト消費電力を示しています。
透過型液晶では明るい環境下では多くの消費電力を必要とします。反透過型液晶では、明るい環境では消費電力を非常に低くすることが可能ですが、暗い環境では多くの消費電力を必要とします。
Blanview液晶は、暗い環境から明るい環境まで、あらゆる周辺環境において、低い消費電力で高い視認性のディスプレイ表示を確保することが可能です。”屋外でも屋内でもいろいろな場所で長時間使用する”というようなアプリケーションには最適な特性と言えます。

Blanview ファミリ 体系図

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Blanviewテクノロジは、さらなる進化を続けています。
堅牢なモジュール設計(耐6.8G振動)や広温度範囲の耐久性を持つ“Gシリーズ”、IPS-FFSにBlanviewテクノロジを導入し表示特性をさらに高めた“Fシリーズ”、反射率を高めることでバックライト点灯無しでも高い視認性を確保できる“Rシリーズ”など、新たな機能や価値を加えた製品のラインアップを拡充しています。
お客様の開発製品に適切なディスプレイをお届けできるようにするため、トッパンのBlanviewファミリは、画面サイズ、解像度、インターフェース、表示特性など、幅広い標準品ラインアップを揃えております。

標準品ラインアップについては、こちらからご確認ください。

ターゲット アプリケーション

Blanview液晶は、太陽光が当たる屋外での使用が想定されるような機器や設備、あるいは、バッテリ駆動のハンドヘルド機器などに最適なディスプレイです。
すでに、世界中のお客様のさまざまな製品にご採用いただいております。

      • ハンディ・ターミナル
      • ロジスティクス
      • 倉庫管理
      • 在庫管理
      • 病院用端末
      • 業務用無線機
      • 警察無線
      • 消防無線
      • ファクトリ・オートメーション
      • ロボット・コントローラ
      • 工作機械HMI
      • PLC
      • 工程管理
      • 計測器
      • 測定器
      • ハンドヘルド計測
      • 医療機器
      • 患者モニタ
      • ウェアラブル端末
      • スマートウォッチ
      • 建設機械
      • 土木機械
      • 農機
      • GIS・GNSS端末
      • トータル・ステーション
      • 船舶用ディスプレイ
      • 魚群探知機
      • レジャー・ビークル
      • アウトドア・スポーツ端末
      • オートバイ
      • Eバイク
      • POS端末
      • 屋外ATM
      • ガソリンスタンド
      • EVチャージャー