トッパンのユニバーサルデザイン

トッパンユニバーサルデザイン宣言 使う人への思いやりのこころをこめて作品として製品・サービスを提供する、
それが私たちのユニバーサルデザインの原点です。
さまざまな人と対話を重ねひとりひとりの想いにこたえ続けることで
使いやすく心地よい、人と地球環境に配慮した作品を創りだしていきます。
くらしに広くかかわる企業としてユニバーサルデザインへの取り組みを通して
多様性に配慮した社会の実現に貢献してまいります。

ユニバーサルデザインの新たなステージへ

「こころをこめた作品を創りだし 情報・文化の担い手として
ふれあい豊かなくらしに貢献します」を企業理念に掲げるトッパンにとって、
ユニバーサルデザインは企業活動においてもっとも基本的な考え方の一つです。
トッパンは2001年より本格的にユニバーサルデザインに取り組み、
できる限り多くの人々が使いやすく、魅力的な製品・サービスの企画・開発を行ってきました。

現在、社会の持続可能性に対する生活者の意識の高まり、
「心地よい」「楽しい」などの感性価値を重視した消費スタイルの広がり、
グローバル化や少子高齢化など、社会が大きく変化しています。
その結果、人や地球環境に対してより深い気づきと配慮が必要となり、
ユニバーサルデザインの果たす役割がより大きくなっていくと考えられます。

そこで、これまでの取り組みに、使い手の個性や嗜好に根ざしたカスタマイズの思想や感性への配慮を加え、
トッパンのユニバーサルデザインを新たなステージへと進化させていきます。
また、製品・サービスの企画・開発の過程に、これまで以上に生活者の皆さまの参画を求め、
「共に創る」姿勢を大切にしたユニバーサルデザインをめざします。
この考えのもと、今後もトッパンはユニバーサルデザインに積極的に取り組み、
多様性に配慮した社会の実現に貢献していきます。

2010年5月

凸版印刷株式会社
UD実行委員会
広がるトッパンのユニバーサルデザインの取り組み図

ユニバーサルデザインへの取り組み方針

ユニバーサルデザインは、トッパンの企業活動におけるもっとも基本的な考え方の一つです。
そのため、「企業理念」のもとにユニバーサルデザインに積極的に取り組み、
多様性に配慮した社会の実現に貢献していきます。

企業理念 トッパンユニバーサルデザイン宣言 トッパンユニバーサルデザイン7原則 コミュニケーションデザインのユニバーサルデザイン対応指針 パッケージデザインのユニバーサルデザイン対応指針

企業理念

私たちは常にお客さまの信頼にこたえいろどりのちとわざをもとにこころをこめた作品を創りだし情報・文化の担い手としてふれあい豊かなくらしに貢献します
2000年6月制定

トッパンユニバーサルデザイン宣言

使う人への思いやりのこころをこめて作品として製品・サービスを提供する、それが私たちのユニバーサルデザインの原点です。さまざまな人と対話を重ねひとりひとりの想いにこたえ続けることで使いやすく心地よい、人と地球環境に配慮した作品を創りだしていきます。くらしに広くかかわる企業としてユニバーサルデザインへの取り組みを通して多様性に配慮した社会の実現に貢献してまいります。
2010年4月制定

トッパンユニバーサルデザイン7原則

  1. 1.さまざまな人々の身体・知覚特性に対応しやすくなっている。
  2. 2.視覚・聴覚・触覚など複数(多重)の方法により、わかりやすくコミュニケーションできる。
  3. 3.直感的にわかりやすく、心理的負担が少なく操作・利用できる。
  4. 4.より少ない力での取り扱いや、移動・接近が容易など、身体的負担が少なく操作・利用できる。
  5. 5.素材・構造・機能・手順・環境などへの配慮があり、安全に利用できる。
  6. 6.適正な価格での提供、社会への充分な供給が可能である。
  7. 7.心地よさ・楽しさ・美しさなどへの配慮があり、感性に響く魅力が感じられる。
2001年制定
2010年4月改定

ユニバーサルデザイン対応指針

トッパンは、コミュニケーションデザインとパッケージデザインについて
ユニバーサルデザイン対応指針を独自に設け、製品・サービスを開発しています。

ユニバーサルデザイン対応指針図
Adobe Reader をダウンロード

PDF形式のファイルをご覧になるためにはAdobe® Reader®が必要です。
Adobe® Reader®をお持ちでない場合は、左のアイコンからダウンロードして下さい。

広がるトッパンのユニバーサルデザインの取り組み

より広いシーンで使う人の想いに応え続けることで
トッパンのユニバーサルデザインは新たなステージへ進化していきます。

広がるトッパンのユニバーサルデザインの取り組み図 手間をかけずに調理できるシート 楽しく伝わるカタログ 開け閉めが簡単な紙箱 わかりやすく親切な帳票 バーコードが読み取りやすいパッケージ 音で感じるパッケージ 適温が見て分かるパッケージ 簡単、軽い、使いやすいPOP 酸素の侵入を感知するパッケージ 質感や香りを伝える印刷 利用者にやさしい・楽しい・わかりやすいお店づくり、場づくり支援 業務上のミスを防ぐパッケージ 周りの人たちも安心 子どもたちの遊び場 作業する人のストレスを軽減 その場にいるような臨場感のある映像表現 丈夫で使いやすい液体容器

手間をかけずに調理できるシート

電子レンジで発熱するシート「サセプター®」により、手軽に、焼く、焦がす、カリカリにするなどの調理が可能。火や調理器具(網・鍋など)が不要で、電子レンジで安全に調理ができ、片付けも簡単です。

楽しく伝わるカタログ

誌面が飛び出したり、動いたりする「ポップアップデザインカタログ」。わかりやすく、見て、触れて、驚きや楽しさを感じられます。思わず手に取りたくなるようなカタログです。

開け閉めが簡単な紙箱

開閉時の手間を軽減した構造により、簡単に再封ができる「あけしめ上手®」。スムーズに開け閉めできる心地よさや、組み立てる楽しさが感じられます。

わかりやすく親切な帳票

記入箇所を色分けし、イラスト・図で示すことで、記入や書類添付がわかりやすくなります。記入者はもちろん、確認作業者の負担を軽減します。

バーコードが読み取りやすいパッケージ

特殊な二重構造により、真空包装してもシワができないパッケージ「ダブルパック」。バーコードが読み取りやすく、セルフレジでも、スムーズに買い物ができます。

音で感じるパッケージ

閉めるときにロックがかかる機能に加え、“カチッ”という操作音・手ごたえが感じられるパッケージ。操作する楽しさや安心感、開閉の心地よさを感じられます。

適温が見て分かるパッケージ

温度変化に応じて色が変化する特殊なインキで印刷。触れることなく、目で見て温度がわかります。感熱・感冷のどちらのタイプもあります。

簡単、軽い、使いやすいPOP

トッパンは、数多くの経験を有する専門家集団による、使う人に配慮したPOP設計を行っています。「軽い」「組み立てやすい」POPです。

酸素の侵入を感知するパッケージ

ピンホールなどにより酸素が侵入すると、色が赤から青に変化するインジケーターを印刷したパッケージ。目に見えない酸素の侵入を、一発で簡単に目視確認できます。

質感や香りを伝える印刷

特殊印刷技法を用いた、布・皮・木目・砂地・金属などの質感表現や、香料印刷による匂い表現など、五感に響く印刷物。見ためや手ざわりの質感、香りが伝わります。

利用者にやさしい・楽しい・わかりやすい
お店づくり、場づくり支援

店舗や空間を「心地よい接客」「使いやすい什器や店舗レイアウト」「わかりやすい情報発信」の3つの観点から見直し、改善提案から実施までをサポートします。

業務上のミスを防ぐパッケージ

わかりやすい、間違えにくい、使いやすい業務用製品のパッケージ。作業者の誤認と作業負荷を軽減し、安心・安全に貢献します。

周りの人たちも安心 子どもたちの遊び場

トッパングループの(株)フレーベル館が提供する商業施設・病院・公共施設などのキッズコーナー製品。防炎・抗菌・ケガ防止・誤飲防止など、子どもの安全性を最優先にした設計。見守るお母さん・お父さんも安心。

作業する人のストレスを軽減

ICタグを荷物に貼り付け、アンテナを設置した読み取りゲートの下を通過するだけで自動的に認識され、入出荷作業が完了します。ストレスを感じることなく、スムーズな作業が実現できます。

その場にいるような臨場感のある映像表現

デジタルアーカイブ技術を基盤として、実際にその場にいるかのような映像をリアルタイムで生成する「トッパンVR」。圧倒的な臨場感と没入感のある仮想体験を提供しています。

故宮VR《紫禁城・天子の宮殿》
制作・著作:故宮博物院/凸版印刷

丈夫で使いやすい液体容器

段ボールとプラスチックフィルム内袋で構成されている液体容器「TL-PAK」。誤って容器を落としても壊れにくい、缶などの成形容器に比べ軽くかさばらない、“ゴボゴボ”と空気が入らないので注ぎやすいなど、スムーズな作業を実現する容器です。

「気づき」のための科学的アプローチ

ユニバーサルデザインを実現するためには、ユーザーにとっての課題を正確に把握する必要があります。
しかし、ユーザー自身が、課題のすべてを意識しているとは限りません。
潜在的ニーズを含めた課題を抽出するには、科学的アプローチが重要となります。
トッパンでは、デザイン制作とリサーチのノウハウを活かし、
印刷物やWebサイト、パッケージの課題を科学的に診断・分析するサービスを実施、
その結果から判明した課題解決のためのデザイン改善案を提供しています。
また、診断・分析結果のデータを蓄積し、自社の製品・サービスの開発にも役立てています。

店頭購買シミュレーション

商品が購入される店頭で、パッケージや売場の什器、販促物が「きちんと生活者に情報を伝えられているのか、買いやすい状態になっているのか」を、アイカメラなどを活用して科学的に検証します。
実際の店頭や、店頭を再現した模擬店舗で生活者に実際の購買行動をしていただくことで、より正確な検証を行い、売場・店頭ツール・パッケージ改善のご提案をします。

パッケージ ユニバーサルデザインコンサルティングメニュー

トッパン独自の「パッケージUD診断システム(PAT.P)」を中心として、トッパンのUD診断士によるパッケージ評価や、UD診断データベースに蓄積された診断結果との比較分析などを実施します。
また、診断結果に基づき、課題を解決した最適なパッケージをご提案します。

Webサイト ユーザビリティ調査

企業と生活者をつなぐWebサイトを実際のユーザーに使用していただき、ユーザー視点での課題抽出および改善の方向性を明らかにします。
検証には、トッパンオリジナルの「CRE-EVA(クリーバ)」の6指標(誘目性、興味喚起度、受容性、検索性、理解度、印象度)やアイカメラを使ってクリエイティブを定量的に評価すると同時に、Webサイトの目的に合わせて検証項目を設定し、競合サイトとの比較により問題点を明らかにします。

マーケティング・リサーチ基盤

消費者インタビュールーム
ショップサイエンス・ラボ

自社で完備した消費者インタビュールームや「ショップサイエンス・ラボ」(店頭でのコミュニケーション課題を調査・シミュレーションする施設)を中心に、多種多様なマーケティング・リサーチの受託実績を積んでいます。
また、オリジナルの調査・分析手法の研究開発を行い、調査メニューの革新を図っています。

グラフィック表現での配慮のポイント

五感(視覚、触覚、聴覚、嗅覚、味覚)のうち、
人が外界から得る情報の80%は視覚情報だといわれています。
しかし、遺伝子のタイプや眼の疾患、視力の衰えなどによる見え方の違いにより、
日常生活に不便が生じている人が数多くいます。
このことから情報に関するユニバーサルデザインでは、視覚情報に対する配慮が非常に重要となります。

多様な色覚特性への配慮

※あくまでもイメージ図であり、見え方には個人差があります。

加齢による視覚機能の低下

視力の衰えは40歳代から始まり、50歳を超すと色彩識別能力が下がります。加齢に伴い、さまざまな眼の疾患の発生率も高くなり、なかでも白内障は、50歳代で3割以上、70歳代で8割以上に達するといわれています。

超高齢化がすすむ日本では、2人に1人は視力の衰えや眼の疾患があるため、加齢による見え方の変化への配慮が重要です。

あくまでもシミュレーションであり、見え方を再現するものではありません。
出典:CUDO※
※NPO法人 カラーユニバーサルデザイン機構

日本人男性の20人に1人は色弱者

色の感じ方が一般と異なる人のなかでもっとも多いのが、日本に300万人以上といわれる色弱者です。
これは遺伝子のタイプによる視覚の多様性であり、日本では男性の約5%、女性の約0.2%、白色人種では約8%が該当するといわれています。

※この「グラフィック表現での配慮のポイント」では、一般色覚者と色弱者の表記に関しては、基本的にCUDO※が使用している色覚分類用語に準じています。

ユニバーサルデザインをサポートする支援ソフト

トッパングループの東洋インキグループでは、制作されたデザインが色弱者にとってどのように見えるかを確認し、見づらい色を自動的に見やすい色に変換する色覚UD支援ツール「UDing(ユーディング)」を開発し、無償配布しています。

グラフ表現の改善例

色覚特性や加齢による見え方に配慮した対応事例

色分けのみに依存せず、引き出し線や色の明暗・濃淡の対比を使うことで、色覚特性に対応することができます。
また、モノクロ出力・複写時への配慮としても有効です。

文字情報をわかりやすく伝える

コンジョイント分析※を用いて、書体等の各要素の寄与度をトッパンで調査
※商品やサービスを構成している要素(規格・性能)などの最適な組み合わせを探る分析手法

じっくり読む余裕があるとは限らない

視覚情報の多くは、文字によって伝達されます。たとえ内容が正確でも、わかりにくい言葉づかいや表記では、伝わりにくくなります。
ユーザーの理解度、使う場所、使うときのコンディションに左右されないことなどにも配慮し、すばやく、正しく伝わる工夫が必要です。

見やすさの要素別推奨水準(A4サイズ)

文字の大きさ 8ポイント以上(12級以上)
行送り 150%以上
(行間の空白が文字サイズの半分以上)
文字間隔 ベタ(空白なし)
書体 ゴシック体

※求める効果や表示面の大きさ、段組み等、全体のレイアウトによって異なります。

ユニバーサルデザイン書体

近年、各メーカーから「UD書体」が発売され、選択の幅が広がりました。従来はゴシック系が推奨されていましたが、明朝系のUD書体が開発されるなど、用途に合わせた使い分けが可能になりました。

効果的なレイアウトやページ構成

情報の優先度・バランスが重要

わかりやすく伝えるためには、各要素を推奨される水準に合わせるだけでは十分ではありません。文字の大きさや行間が同じでも、レイアウトのバランスによって感じ方が異なるためです。
情報の優先度を明確にし、表現の強弱に反映させることが重要です。

視覚情報を伝わりやすくするポイント

  • 優先順位に応じた流れとメリハリをもたせる
  • 冊子やWebサイトでは章・節・項の階層化を徹底し、ページごとの目的を明確にする
  • 流し読み、飛ばし読みを前提に構成・表現する
  • 直観的に理解できるよう規則性をもたせる
  • 過剰な装飾や情報の盛り込みすぎを避ける
  • 文を簡潔にし、難しい用語や表記を避ける
  • 適切にチャート化・リスト化する
  • 冊子やWebサイトでは、検索性に配慮する

レイアウトの改善例

レイアウトの改善例

社会のみなさまとともに

東京大学デザインイノベーション社会連携講座への参画

東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻に創設されたデザインイノベーション社会連携講座に参画しています。
本講座では、現在の日本の課題である人口の高齢化、少子化、社会の安心・安全の低下などの問題を、
工学とデザインの緊密な連携により解決することを目的とし、
創造的なデザインを実現するための工学的・科学的方法論、技術的基盤の研究が行われています。
トッパンはこの研究趣旨に賛同し、トッパンのデザイン設計のノウハウを提供し、
「質感の評価手法の研究」「デザインにおける発想支援技術の開発」などについて共同研究を行っています。

産総研デジタルヒューマンリサーチセンターとの共同研究

パッケージのユーザビリティ向上のため、
産業技術総合研究所デジタルヒューマンリサーチセンターと共同研究を行いました。
デザートカップの開けやすさ向上のため「人」と「パッケージ」の2方向からのアプローチで、
カップの開封メカニズムを科学的に解明しました。
この共同研究で得た「カップの開封」に関する実証データは、
さまざまなパッケージ開発の基礎データとして活用しています。

キッズデザイン協議会(内閣府認証NPO)への参画

キッズデザイン 3つの理念
子ども向けの商品やサービスのみならず、子どもをとりまくすべてのものやことを対象とする
キッズデザイン賞入賞作品に与えられるデザインマーク

キッズデザイン協議会は、次世代を担う子どもたちの健やかな成長発達につながる社会環境の創出のために、さまざまな企業・団体が業種を超えて集い合うNPOです。
トッパンは同協議会に主幹企業として参画し、キッズデザインの推進に向け積極的にリソースを提供しています。
キッズデザインはユニバーサルデザインと不可分な活動という認識に立ち、それぞれの観点から相乗的に活動していきます。

規格制定へのノウハウ提供

トッパンがこれまで培ったパッケージ分野や印刷物関連における科学的なアプローチの手法や理論を、JIS規格原案作成の際に提供するなどの活動を通じ、社会に反映・還元しています。
生活者の視点に立った「使いやすさ」「読みやすさ」を具体的な規格にどう反映させていけるか知恵を絞りながら、よりユニバーサルな世の中を実現する一助として取り組んでいます。

策定に際し当社のノウハウを提供した規格

JIS S 0022 高齢者・障害者配慮設計指針 -包装・容器-
開封性試験方法
JIS S 0022-3 高齢者・障害者配慮設計指針 -包装・容器-
触覚識別表示
JIS S 0022-4 高齢者・障害者配慮設計指針 -包装・容器-
使用性評価方法
JIS S 0025 高齢者・障害者配慮設計指針 -包装・容器-
危険の凸警告表示 - 要求事項
JIS S 0032 高齢者・障害者配慮設計指針 -視覚表示物-
日本語文字の最小可読文字サイズ推定方法
JIS S 0033 高齢者・障害者配慮設計指針 -視覚表示物-
年齢を考慮した基本色領域に基づく色の組合せ方法