教育の問題。いつも先生と生徒だけの問題にしてないかな。

教室にちょっと目を向けてみませんか。そこには、一人ひとり違った個性が机を並べています。同じ学年だからといって一括りに考えていては、広がる学力格差をはじめとする教育現場の問題にこたえられないから。それぞれの生徒に向き合った学習指導を、学校だけでなく家庭で過ごす時間にも広げることが大事だと思うのです。トッパンは教材づくりに関わってきたノウハウを生かし、生徒に合わせたデジタル学習コンテンツとともに、家庭でも学校と同じように学べる仕組みを提供していきます。

[ICT教育支援事業]

個人の習熟度に合わせた教材を配信して、苦手の克服を。我が子の学校での学習状況を確認しながら、親が家庭学習のペースづくりを支えられるシステムを。それは教育の現場を可視化して、より多くの大人が参加できるようにする印刷テクノロジー。東京書籍をグループにもつトッパンだから、できることがあります。「勉強しなさい!と言うよりも効果的なソリューションを、親や先生に届けたいのです。」担当者は語りました。

[受賞歴]

学校でも、家庭でも。一人ひとりの学習環境を見守る印刷テクノロジーのカタチ。

▲図1 「ICT教育支援事業」の概念

「学校での学習の実施」→「学習進捗に応じた教材の提供」→「家庭に持ち帰った教材による自主学習」→「家庭学習の進捗のフィードバック」までの学びのPDCAサイクルを学校と家庭で共有し(図2)一人ひとりの個性や個人差を踏まえ、児童・生徒一人ひとりに適切な学習環境を提供し、学校と家庭とで見守ろうという取り組みです。トッパンでは、既に取り組んでいる「ICT校務支援事業」「学びゲット!」「こども未来クラブ」に、この「ICT教育支援事業」を新たに加え、学びの現場の課題解決のお役に立っていきます(図3)。

トッパンのICTを利用したマーケティングソリューションや、東京書籍の教材開発のノウハウが生かされる「ICT教育支援事業」。トッパンは、原点である「印刷技術」をベースに、「マーケティング力」、「IT力」、「クリエイティブ力」の知識とノウハウを蓄積してきました。情報コミュニケーションの向こうには必ず人がいます。児童・生徒と先生方が使いやすい教育支援システムを提供したい。時間や場所を越えたコミュニケーションで、学校と家庭、ひいては社会をつなぎたい。「印刷テクノロジー」の、ひとつのかたちです。

▲図2 学びのPDCAサイクル
▲図3 トッパンの教育事業領域

いま、学びの場は激変しています。子供たちは、価値観の多様化、グローバル化、ICT化などにともない、基礎学習のみならず応用学習や総合学習、コミュニケーションスキルの向上、外国語習得など、多岐にわたる学習に取り組み、それらを後押しするハード面でのICT化の整備も検討されています。

トッパンはいま、ICT(Information and Communication Technology)の分野で学習支援システムの利活用に向けた活動を展開してきた経験と、グループ企業である東京書籍が長年培ってきた教材開発力とを連携させ、児童・生徒一人ひとりの学習を支援する新しいLMS(Learning Management System)の開発に取り組んでいます。この取り組みは、ICTを用いて学校と家庭をつなげる教育支援事業として、児童・生徒一人ひとりの学習状況が、学校と家庭の境を越えて横断的に行き来するイメージ。学校での学習進捗と家庭での学習履歴を同じ仕組みの中で「見える化」し、一人ひとりに最適な教材の提供や指導の支援を行うというものです(図1)。

最先端の印刷テクノロジーを駆使して
「学びの場」を支援するさまざまなサービスを提供しています。

  • 教育事業で100年以上の
    実績を持つ東京書籍
    高校向け学習者用デジタル教科書

    東京書籍は、「教育と文化を通じて人づくり」の企業理念のもと、100年以上にわたって日本の教育と文化を支えてきたTOPPANグループの企業です。教科書、指導用教材、学習教材の編集・発行などの教育事業とともに、一般書籍の発行や日本語検定関連業務など、文化事業も展開しています。教育現場でのデジタル化・ネットワーク化が大きく進む現在、いち早くデジタル教材の開発や教育情報サイトの構築などに取り組んできた実績をもとに、教育現場を幅広く支援しています。今後も、質の高い教育用コンテンツや学習支援サービスの提供を目指していきます。

  • トッパン校務支援システム
    >トッパン校務支援システムの流れ

    トッパンは、本格化する教育現場の情報化を支援する 「トッパン校務支援システム」を構築。自治体への導入・運用をスタートしました。このシステムは、教職員が日々入力した情報が行事黒板ポータルや帳票などに自動反映され、スムーズな情報共有と転記回数の縮減などの業務負荷軽減を実現します。また児童・生徒の成長記録を蓄積することにより、過去にさかのぼって情報を把握できるようになり、より子ども一人ひとりにあった指導が可能になります。今後も、各教育現場のニーズに応じた情報化支援サービスの提供を目指していきます。

  • 学びの場を企業がサポート
    「学びゲット!」「こども未来クラブ」
    「学びゲット!」TOP画面「こども未来クラブ」授業風景

    トッパンは、各企業との協業により教育現場の支援を行っています。株式会社学研ホールディングス様と共同開発した「学びゲット!」は、各スポンサー企業にまつわるクイズを学校の単元に沿った形で出題。楽しみながら学ぶことで子ども達の自発的な学習を促し、学びの習慣を定着させます。「こども未来クラブ」は、トッパンと東京学芸大学/NPO法人東京学芸大こども未来研究所との連携により開発したサービス。学校現場と企業の教育支援活動を橋渡しし、授業・教材開発等、総合的に支援をしています。

※本文中の敬称は省略しています。
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