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WEBマガジン グーテンベルクの遺伝子

vol.2 「電子書籍の今」 後編

電子書籍市場の実態を読み解く

利用意向の鍵は電子書籍ならではの特長か

後者調査でも若干の角度の違いはありますが、イベントを体験して電子書籍をまた利用したいと思った人に、調査を続けています。
利用したい理由の上位には前者と同様に、「何冊持ち運んでもかさばらない」「端末にすべて入るので部屋が片付く」などコンパクト性を重要視する回答が目立つなか、「ちょっとした空き時間に読書しやすい」という携帯性を重視する回答も多くありました。
どんな時に読みたいか、という質問に対しては、「毎日の通勤・通学」「出張や旅行などの移動中」「外出時の休憩・空き時間」など、外出先での利用を意識した回答が目立ちました。

利用したいと思った理由

どんな時に読みたいですか?

2012年以降の電子書籍市場の行方

これら示されたデータをどう見るか、それはさまざまだと思いますが、電子書籍市場が確実に伸長していること、電子書籍の特長が理解されてきていることは間違いないようです。スマホやタブレット端末の普及により、電子書籍を利用するユーザー層がさらに広がる可能性もあります。
2012年、電子書籍市場はどのような変革を遂げるのか。4月には、電子出版ビジネスの市場拡大をサポートすべく、「株式会社出版デジタル機構」が発足しました。また、2012年中には米アマゾン・ドット・コムが日本で電子書籍サービスを開始するともいわれています。いずれも、今後の電子書籍市場に大きなインパクトをもたらす出来事といえるでしょう。

電子書籍市場データから、あらためて気づかされたこと

株式会社出版デジタル機構
取締役会長
植村八潮さん

電子書籍を利用したい理由には「何冊も運ぶ必要がない」といった携帯性や保管のスペース、利便性があがっています。また、利用したくなる理由には、利用料金やラインナップの充実があげられています。もっともらしい順位ですが、本当にそうでしょうか。
そこであらためて読み直して気づいたのですが、これらは「端末の利用動向調査」であって、決して「電子書籍の読者調査」ではない気がします。本を読みたいか、読みたくないか、の質問であれば、回答はおもしろいと思うか否か、ではないでしょうか。なぜ読まないのか、という問いに対して、「時間がない」とか「お金がない」という回答があります。これは、本当に時間やお金がないのではなく、その投資に見合ったおもしろさが期待できないという意味です。逆な例として、最近の映画がつまらない、音楽シーンが低調である、といったファンの言葉を耳にすることがあります。つまり、「読む」「聞く」「観る」といったコンテンツへの興味は、コンテンツ次第なのです。
電子書籍が読みたくなるためには、一にも二にも読みたくなるコンテンツの充実しかないと思っています。
読みたくなるコンテンツの充実のためにも出版デジタル機構が立ち上がりました。今後の電子書籍コンテンツの充実に期待してください。

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