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WEBマガジン グーテンベルクの遺伝子

vol.2 「電子書籍の今」 後編

電子書籍の普及の壁となるか、促進の起爆剤となるか フォーマット問題

フォーマットが抱える問題点

電子書籍は、言わずと知れたようにデータであり、フォーマットで成り立っています。フォーマットは、文章や画像、音声などのファイルを記述する規格。私たちにとって一番なじみなものといえば、ワードの「.doc」、エクセルの「.xls」などでしょう。
電子書籍には、現在、日本国内だけでも20種類以上のフォーマットが存在します。一般的に使用されているフォーマットはそこまで多くありませんが、フォーマットが違うと電子書籍が読めない恐れもあります。購入した電子書籍が“デバイスA”では読めていたが、他の“デバイスB”では読めない、ということが起こりうるのです。

主なフォーマットの種類

理想は、「すべての電子書籍がどのデバイスでも読めること」「フォーマットのことを気にせずに電子書籍を楽しむこと」です。
そのことに触れる前に、主なフォーマットを紹介しておきたいと思います。

■主なフォーマットの種類とその特徴
表:主なフォーマットの種類

交換フォーマットと世界標準対応で問題解決

さて、以上のように乱立するフォーマット。フォーマットが違うと読めなくなるのは、フォーマット間に交換性がないからに他ありません。現在、日本のフォーマットで主流は「.book形式」と「XMDF形式」ですが、まさにこの2つは相互に交換性がなく、互いの環境では見ることができないことはいうまでもなく、制作面においてもそれぞれのフォーマットに移管するためには、初めから作り直す必要がありました。
この問題を解決しようとするものが「交換フォーマット」です。現在、各フォーマットから相互に変換が可能な交換フォーマットを作成することが進められています。統一した交換フォーマットがあれば変換が容易になり、「フォーマットが違うから読めない」「デバイスを変えたから読めなくなる」などのような問題も解決されます。
また、海外では「EPUB形式」が主流で、今後、世界標準規格になるだろうと噂されています。これまでは縦書きなど日本語表記特有の問題があり、日本語には対応していませんでした。しかし、ここにきてようやく日本語対応の「EPUB3.0」がリリースされることになり、日本での期待が集まっています。私たちにとって「EPUB」が日本語対応されることは、何よりも魅力的な出来事です。 電子書籍を純粋に楽しみたいと思っている読者が、フォーマットのことを気にせずにすむ時が、すぐそこまでやってきています。

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