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森永製菓
「チョコボール」

デジタル教材「骨太ドリル」

「チョコボール」の期間限定商品として大きな話題となった「開かずのチョコボール」。通常、お菓子の箱は誰でも簡単に開けられることが好ましい。“どこから開ければいいのかをあえて分からなくする”という、普通とは真逆の機能を持つこのパッケージは、いかにして実現したのか?

杉島崇

生活・産業事業本部 パッケージ
ソリューション事業部 第三営業本部

杉島崇

2008年入社

山﨑淳也

情報コミュニケーション事業本部
TIC 商品企画部

山﨑淳也

2012年入社

貝塚珠季

情報コミュニケーション事業本部
TIC 商品企画部

貝塚珠季

2014年入社

遊び心あるパッケージで消費者を
楽しませる

「おもちゃのカンヅメ」が欲しくて、開け口のくちばしにエンゼルがついてないか、ワクワクしながら「チョコボール」を開封する……。多くの人がそんな思い出に心あたりがあるだろう。お菓子の美味しさだけでなく、遊び心で人々を楽しませてきた森永製菓。「開かずのチョコボール」は、まさにそんな遊び心の表れとも言える商品だった。

従来の開け口のくちばしからはお菓子が取り出せない、ギミックを持たせたパッケージ構造にしたいというクライアントアイデアから、担当営業の杉島にコンペ参加依頼があった。

杉島「クライアントが挙げたキーワードからこれまでにない、おもしろい提案ができそうだなと思いましたね」

杉島は、主にパッケージの企画を担当する山﨑に相談した。それを受けて山﨑は、同じ部署の、当時入社半年の新入社員、貝塚にメイン担当を任せる。抜擢、という印象も受けるが、TIC(トッパンアイデアセンター)では、1年目から提案のメイン担当となるのは珍しいことではない。

山﨑「アイデアのサポートはしましたが、具体的な形づくりや資料のまとめ、クライアントにプレゼンするところまで、提案までの流れは一通り任せました。あくまでサポートで、メイン担当としての役割は貝塚さんがしっかり果たしてくれました」

貝塚「当時ブラザー(教育担当)だった山﨑さんや、クライアントの事情をよくご存知の杉島さんの助言があったので、不安よりもおもしろい提案をしてやろうという気持ちのほうが大きかったですね。プレゼンのときはかなり緊張しましたが(笑)」

おもしろさと実現性の両方を知る強み

普通なら開けやすさ第一優先のところを、あえて開けづらくするという特殊な提案は、普段とは違う発想ができて、企画するのが楽しかったと貝塚は言う。

貝塚「実際に手に取った消費者の反応を想像して、ニヤニヤしながら考えました。いつもの開け口のところを開くと、“ざんねん”と書いてあって悔しがるとか。消費者の予想を裏切るという、普段はやってはいけないことを堂々とできるのはおもしろかったですね」

山﨑「貝塚さんは発想が自由で、普通じゃ考えないような案も出せるタイプなので、この案件はピッタリだったと思います。実現性のアドバイスはしましたが、あとはけっこう自由に考えてもらいました」

一方でアイデアがおもしろいだけでは不十分でもある。「チョコボール」は全国に広く大量に流通される。生産スピードや、一箱あたりのコストのことも考慮しなくてはいけない。しかも、実際に製品をつくるクライアントの工場の機械で再現できなくては意味がない。多くの制限をクリアする必要があった。

杉島「提案したものの実現できませんでした、では大問題ですから、提案段階で実現方法はしっかり考慮するようにしました。一方で、アレもできないコレもできないと最初から言い過ぎるとおもしろい企画は出てきません。自由に発想してもらってから、実現性を踏まえて調整していくという進め方を意識しました」

結果、独自性の高いアイデアと、生産時の実現性もしっかりと考慮していた点が評価され、受注するに至った。このパッケージは、日本パッケージデザイン大賞で審査員特別賞など、複数の賞を受賞した。

幅広いものづくりが、
会社を、個人を強くする。

企画力と実行力の双方が問われるプロジェクトでは、トッパンの事業の幅、人財の幅が活きることが多い。企画やデザインに特化した会社では生産時の実現性まで検証するのは難しいし、印刷や生産機器に特化した会社ではユニークな提案が難しいからだ。

杉島「このプロジェクトでも、社内のいろんなプロフェッショナルに助けてもらって実現に至りました。なかでも、製造部門とは密に連携して、クライアントの製造ラインにうまく乗るように、調整を繰り返しました」

同じものづくりでも、限られた数だけ展示・配布されるアート作品や広告物をつくるのと、市場に並ぶ大量生産品をつくるのでは全く違う考え方が必要になる。それぞれを手がける人々が同じ会社に属し、近い距離でコミュニケーションが取れることは、大きな武器といえる。

山﨑「秋葉原ビルの中だけでも、いろんな専門知識を持った人がいます。材料に詳しく、新素材を開発している人や、加工する機械の設計に詳しい人、デジタル系の知識が豊富な人などがいて、分からないことがあった時には誰かしら相談できる人がいます。そういった人と日常的に会話できるので、自然と知識が広がります」

貝塚「クライアントも幅広いですしね。普段暮らしていて、目や耳にする企業は、ほとんどが何かしらの仕事でお付き合いさせていただいているクライアントです。入社後、それを意識するようになったことで、今まで気にしていなかったものも目に留まるようになって、自分の世界が広がったように思います」

事業やクライアント、人財の幅が、会社や社員個人の強みへとつながっていく。

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