ニュースリリース

2009年09月14日

凸版印刷のVR技術により、古代都市ポンペイの暮らしを美しく迫力ある映像で体感 VR作品 「古代ローマ帝国 ポンペイ『庭園の風景』」 が完成 〜「古代ローマ帝国の遺産―栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ―」展で初公開〜

 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下凸版印刷)と東京新聞は、2009年4月よりVR(バーチャルリアリティ※)作品「古代ローマ帝国 ポンペイ『庭園の風景』」を共同で制作しており、このたび完成しました。 本VR作品は2009 年9 月19日から国立西洋美術館(東京・上野公園)で開催される、「古代ローマ帝国の遺産―栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ―」展会場の特設VRシアターで初公開されます。

 イタリアの南部に位置する古代都市ポンペイは、古代ローマ帝国絶頂期の西暦79年に、ヴェスヴィオ(ウェスウィウス)火山の噴火によって地中に埋もれてしまいました。噴火により消えた悲劇の街として知られるポンペイは、近年の発掘調査により、当時の人々の豊かな暮らしぶりなどが窺い知れるようになりました。

 本VR作品は、古代ポンペイ研究の世界的権威である国立西洋美術館長 青柳正規氏の監修に基づき、凸版印刷のVR技術を駆使して、古代ポンペイの邸宅のひとつである「黄金の腕輪の家」をモチーフに制作しました。美しく迫力ある映像で古代都市ローマの遺跡を巡り、当時の様子を鑑賞したあと、古代ローマ時代の豊かな生活を、VR映像によって復元されたポンペイ遺跡により、リアルに体感することができます。

 本作品では、この邸宅の現在と過去を、VR技術を活用して3つの姿で再現します。
1)現在の遺跡「黄金の腕輪の家」
 非公開のため、通常現地では見ることができない遺跡内部を、バーチャル体験することができます。
2)現在は取り外されている装飾壁画を、もとの場所に再配置
 本展覧会の展示物である居間のフレスコ画《庭園の風景》を中心とした装飾壁画を、VR技術により当時の場所に再配置することにより、当時の空間内で、本展覧会の展示物を鑑賞できます。
3)約2000年前の邸宅「黄金の腕輪の家」とその生活風景
 火山噴火以前の、剥離する前の壁画や、装飾の施された家具調度、花の咲く庭園をVR映像で復元し、“悲劇の街ポンペイ”の“豊かな市民生活”という新たな一面を、古代ローマ時代と同じ感覚で体感できます。

【「黄金の腕輪の家」について】
 ポンペイ遺跡の西に位置する、第VI地区17-41の遺跡が「黄金の腕輪の家」です。豪華な黄金の腕輪が発見されたことからこのように呼ばれています。建物は1階から地下2階の3階建てで、地下2階にはもっとも美しいと言われる庭園のフレスコ画のひとつであり、草花や鳥などが描かれた《庭園の風景》で囲まれた居間がありました。その隣には、モザイク画やフレスコ画で装飾された食堂があり、これらの部屋からは美しい庭を眺めることができました。現在は、壁画の多くは取り外され、ナポリ国立考古学博物館に収蔵されています。本展では、そのいくつかが展示されます。

【国立西洋美術館開館50周年記念事業「古代ローマ帝国の遺産―栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ―」展について】
 人類史上、比類ない長さと広さを誇った古代ローマ帝国。本展では、「人類が生み出した最強の国家」と称される当帝国の誕生から繁栄の極みを、今に伝わる壁画・彫刻・工芸などの美術品と考古資料で紹介。300年にわたり、ほぼヨーロッパ全土に栄光を維持させた秘密に迫ります。

会期:2009年9月19日(土)〜12月13日(日)
会場:国立西洋美術館(東京・上野公園)
主催:国立西洋美術館、東京新聞、NHK
後援:外務省、文化庁、イタリア大使館
特別協賛:住友金属鉱山
協賛:EPSON他
※ 巡回展情報
2010年1月6日(水)〜3月22日(月・振替休日)愛知県美術館
2010年4月10日(土)〜6月13日(日)〔予定〕青森県立美術館
2010年7月3日(土)〜8月22日(日)〔予定〕北海道立近代美術館

【凸版印刷のVRへの取り組み】
 凸版印刷では、1997年から文化財の展示映像手法としてVR技術の開発に取り組んでおり、「ナスカ」や「国宝 聖徳太子絵伝」をはじめ、国内外の貴重な文化財をテーマとしたVR作品を積極的に制作しています。本VR作品は23作目となります。大型スクリーンを用いたVRシアターの展開も進めており、海外では中国の故宮博物院やホンジュラス共和国博物館にシアターを納入しています。国内では2007年に、東京国立博物館と共同で、東京国立博物館資料館内に「TNM&TOPPANミュージアムシアター」を開設しました。
URL: http://www.toppan-vr.jp/mt/

※ VR(バーチャルリアリティ)とは
 バーチャルリアリティでは、空間を構成する高精細3次元データ(形状、質感、光など)と、そのデータを操作に応じてリアルタイムに描画生成する技術によって生成された3次元コンピュータ・グラフィックスの映像の中を自由に移動しながら、その空間に居るかのような感覚を体験することができます。生成された高精細映像を展示するのに大型スクリーンを用いることにより、鑑賞者はまるでその空間にいるかのような没入感を一層深く体験することができます。

以上