ニュースリリース

2009年06月01日

幻の城郭をバーチャルリアリティで巡る「江戸城−本丸御殿と天守−」 新たな解説を加え、TNM&TOPPANミュージアムシアターで上演 〜東京国立博物館所蔵の明治期の写真「旧江戸城写真帖」などもあわせて紹介〜

 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館(所在地:東京都台東区、館長:佐藤禎一、以下東京国立博物館)と凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下 凸版印刷)は、共同で東京国立博物館資料館に開設した「TNM&TOPPANミュージアムシアター」において、6月5日(金)から8月2日(日)まで、VR(バーチャルリアリティ、※1)作品「江戸城−本丸御殿と天守−」(製作・著作 凸版印刷株式会社/東京都江戸東京博物館)を上演します。昨年度公開の内容に加え、東京国立博物館が所蔵する明治期の記録写真「旧江戸城写真帖」などの資料もあわせて紹介します。

 本作品は、およそ265年間にわたり徳川15代の征夷大将軍の居城であり、江戸幕府の中心であった江戸城、その本丸御殿と天守を、凸版印刷が長年培ってきたVR技術を用い、超高精細な映像で再現したものです。徳川将軍の住まいや幕府の政務の場として使用された豪華絢爛な本丸御殿や、明暦の大火で焼失した5層6階という壮大な規模を誇った寛永の天守など、現存しない江戸城の当時の様子を実際にその場にいる様な感覚で体験することが出来ます。シアターでは、ナビゲータの解説と共に鑑賞することで、より深い理解を可能にします。

                                 

【東京国立博物館の所蔵品で見る、「江戸城」の世界】
 本作品は、現存する江戸城障壁画の下絵を元に制作しています。この下絵は、狩野派の中心的存在であり、幕府に仕えた奥絵師の狩野晴川院が制作したものです。狩野晴川院は江戸城での仕事・生活をつぶさにつづった日記「公用日記」(東京国立博物館所蔵)を残しており、今回新たに、プログラム中でもこの「公用日記」を紹介しています。
 また、同じく東京国立博物館が所蔵する「旧江戸城写真帖」もあわせて紹介しています。明治4年に撮影されたこの写真は、取り壊し寸前の江戸城の姿を撮影したものです。当時の文部省博物局に勤めていた、蜷川式胤(にながわのりたね)が撮影させ、油絵師の高橋由一(たかはしゆいち)による彩色が施されたもので、江戸城の様子がよく分かるものとなっています。

【VR作品「江戸城−本丸御殿と天守−」について】
 VR作品「江戸城−本丸御殿と天守−」は、江戸城をテーマに、凸版印刷と東京都江戸東京博物館が共同で制作し、「特別展『江戸城』」(主催:財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、読売新聞社)において、2007年1月2日(火)〜3月4日(日)の間に公開されたものです。現存する図面や調査研究資料をもとに、本丸御殿の弘化2年(1845)の姿を再現しました。将軍が儀式の時に座った豪華絢爛な大広間や、「忠臣蔵」で有名な松の廊下を中心に、幻の江戸城内を巡ります。
 天守は、寛永15年(1638)に徳川家光が築いたものを再現しました。この寛永の天守は明暦3年(1657)の「明暦の大火」で焼失してしまい、その後、江戸幕府によって再建されることはありませんでした。本作品ではVR技術を活用し、江戸末期の本丸御殿に天守を合成しました。仮想空間の中で二つの姿を織り交ぜて鑑賞することができます。

【「TNM&TOPPANミュージアムシアター」について】
 「TNM&TOPPANミュージアムシアター」は、2007年11月2日、東京国立博物館と凸版印刷が共同で東京国立博物館資料館内に開設した、最先端のデジタル技術で貴重な文化財や文化遺産を様々な手法で紹介するシアターです。240インチの大画面スクリーン上で、フルハイビジョンの約4倍という超高精細の映像を投影します。シアターでは通常容易に行くことができない空間などを再現・復元して上演し、あたかもそこにいるかのような臨場感を楽しむことができます。作品の世界はナビゲータがわかりやすくご案内します。

【シアター仕様】
・4K(※2)対応プロジェクタによるVR映像投影
・スクリーンサイズ 240インチ(幅約5m、高さ約3m)
・席数 30席

【ご利用案内】
・上演日:金・土・日・祝日・振替休日
・本作品上演期間:2009年6月5日(金)〜8月2日(日)
・上演開始:10:00/11:00/12:00/14:00/15:00/16:00
※当日予約制。上演時間は約20分です。
・シアター受付:本館1Fエントランス
・観覧料:無料(当日の東京国立博物館入館料が必要です)
・ホームページ: http://www.toppan-vr.jp/mt/
・お問い合わせ: ハローダイヤル 03-5777-8600

※1 VR(バーチャルリアリティ)とは
 バーチャルリアリティでは、コンピュータで生成された3次元コンピュータ・グラフィックスの映像の中を自由に移動しながら、その3次元空間に居るかのような感覚を体験することができます。要素となるのは、空間を構成する高精細3次元データ(形状、質感、光など)と、そのデータを操作に応じてリアルタイムに描画生成する技術です。生成された高精細映像を展示するのに大型スクリーンを用いると、鑑賞者はまるでその空間にいるかのような没入感を一層深く体験することができます。

※2 4Kとは
 米大手映画会社7社を中心とするデジタルシネマ標準化団体「DCI」(Digital Cinema Initiatives, LLC)が提唱するフォーマットで、フルハイビジョンの4倍以上の885万画素(4096×2160ピクセル、4K×2K)の解像度のことです。

以上