ニュースリリース

2009年04月22日

凸版印刷、東京新聞と共同でVR作品の制作を開始 〜「古代ローマ帝国の遺産―栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ―」展で公開〜 古代都市ポンペイの邸宅「黄金の腕輪の家」をVRにより再現

 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下凸版印刷)は、このたび、2009 年9 月19日から国立西洋美術館(東京・上野公園)で開催される、「古代ローマ帝国の遺産―栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ―」展で公開する、VR (バーチャルリアリティ※1)作品の制作を、東京新聞と共同で開始します。

 イタリアの南部に位置する古代都市ポンペイは、古代ローマ帝国絶頂期の西暦79年に、ウェスウィウス(ヴェズヴィオ)火山の噴火によって埋もれてしまいました。噴火により消えた悲劇の街として知られるポンペイは、近年の発掘調査により、当時の人々の豊かな暮らしぶりなどが窺い知れるようになりました。

 本VR作品は、ポンペイ遺跡の西に位置する「黄金の腕輪の家」を、超高精細映像により再現するもので、本展覧会内に設置されるVRシアターで公開されます。凸版印刷が長年培ってきたVR技術を駆使し、現在と過去の「黄金の腕輪の家」を再現して、実物の鑑賞とは違った鑑賞機会を創出します。

   まず、現在の「黄金の腕輪の家」をVR技術により再現します。これにより、展覧会来場者は現地では一般非公開であるため通常見ることが出来ない「黄金の腕輪の家」を鑑賞することができます。
 また、本展覧会の見どころのひとつである美しい庭園壁画、《庭園の風景》はかつて「黄金の腕輪の家」の地下2階居間に掲げられていましたが、現在は取り外され、ナポリ国立考古学博物館に収蔵されています。本作品ではこの壁画を、VR技術によって「黄金の腕輪の家」の元にあった場所に戻し、当時の状態を再現して壁画を鑑賞することが可能です。
 更に、学術的な監修に基づき、約1900年前の、火山灰に埋もれる以前の美しい姿をよみがえらせます。剥離していない壁画や、様々な調度品に囲まれた豪華な邸宅、当時の豊かな生活風景が現出された室内空間を、当時の人々と同じような感覚で体験することができます。

VR映像作品の制作過程
VR上で「黄金の腕輪の家」に壁画《庭園の風景》を再配置(イメージ)
画像データ提供:東京大学象形文化研究拠点(UT-PICURE)
製作・著作 凸版印刷株式会社/東京新聞

VR映像作品の制作風景
Copyright 2009 TOPPAN PRINTING CO., LTD.

【「黄金の腕輪の家」について】
 ポンペイ遺跡の西に位置する、第VI地区17-41の遺跡が「黄金の腕輪の家」です。豪華な黄金の腕輪が発見されたことからこのように呼ばれています。建物は1階から地下2階の3階建てで、地下2階にはもっとも美しい庭園壁画のひとつであり、草花や鳥などが描かれた《庭園の風景》で囲まれた居間がありました。現在は、その壁画は取り外されナポリ国立考古学博物館に収蔵されています。本展では、その壁画のいくつかが展示されます。

【国立西洋美術館開館50周年記念事業「古代ローマ帝国の遺産―栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ―」展について】
 人類史上、比類ない長さと広さを誇った古代ローマ帝国。本展では、「人類が生み出した最強の国家」と称される当帝国の誕生から繁栄の極みを、今に伝わる壁画・彫刻・工芸などの美術品と考古資料で紹介。300年にわたり、ほぼヨーロッパ全土に栄光を維持させた秘密に迫ります。

会期:2009年9月19日(土)〜12月13日(日)
会場:国立西洋美術館(東京・上野公園)
主催:国立西洋美術館、東京新聞、NHK
後援:イタリア大使館
協賛:EPSON 他
学術協力:東京大学ソンマ・ヴェスヴィアーナ発掘調査団

【凸版印刷のVRへの取り組み】
 凸版印刷では、1997年から文化財の展示映像手法としてVR技術の開発に取り組んでおり、「ナスカ」や「国宝 阿修羅像」をはじめ、国内外の貴重な文化財をテーマとしたVR作品を積極的に製作しています。大型スクリーンを用いたVRシアターの展開も進めており、海外では中国の故宮博物院やホンジュラス共和国博物館にシアターを納入しています。国内では2007年に、東京国立博物館と共同で、東京国立博物館資料館内に「TNM&TOPPANミュージアムシアター」を開設しました。 URL:http://www.toppan-vr.jp/bunka/

※1 VR(バーチャルリアリティ)とは
 バーチャルリアリティでは、コンピュータで生成された3次元コンピュータ・グラッフィクスの映像の中を自由に移動しながら、あたかもその3次元空間にいるかのような感覚を体験することができます。要素となるのは、空間を構成する高精細3次元データ(形状、質感、光など)と、そのデータを操作に応じてリアルタイムに描画生成する技術です。高精細映像を大型スクリーンに生成し、鑑賞者は仮想空間の中で没入感と臨場感を体感することができます。

以上