2009年02月27日
リサイクル・リユース可能な紙素材のICカード「KAMICARD」を開発
〜地球環境への負荷低減、エコ対策をIDセキュリティ・決済メディアにも導入〜
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下 凸版印刷)と日本エンジニアリング株式会社(本社:福岡県豊前市、代表取締役社長:田北一二三、以下 日本エンジニアリング)は、ボディ(カード本体)主成分が紙素材からなるカードメディア2種、接触型ICカード「KAMICARD」と非接触型ICカード「RFID-KAMICARD」を開発しました。環境負荷低減に貢献できるエコロジー商材として、2009年3月にサンプル出荷を開始し、2009年4月より本格的に販売を開始します。
さらに、本製品をリユース・リサイクルするプロセス「リサイクルループ」を開発。今後、実験検証を重ね、実運用できる体制を、日本国内で2009年度中に構築する予定です。
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@接触型ICカード「KAMICARD」の特長
カードボディに、独自の特殊抄紙工程を施した強化用紙を採用することにより、従来の紙製カードと比較して格段の耐久性向上(耐熱・耐水・耐油・物理強度など)を実現しました。
□特長
○IDカード・ギフトカードとしての機能適性を確保。
○接触型ICモジュール装着部の機械加工・接合が可能。ISO7816の耐久性を基本的に確保。
○SIM加工適性にも優れ、携帯電話機用USIMカードにも適用可能。
○母材がパルプを中心とした100%天然素材のため、土中埋設で一定時間経過すると、土に還ります。
○素材の特性上、燃焼発熱量が高く安定しているため、リサイクル業者が買い取り、石化燃料代替エネルギー(RFP※1)として活用できます。
A非接触型ICカード「RFID-KAMICARD」の特長
カードボディに一般用紙を採用し、紙などの非溶解材料上に埋設することなくアンテナ回路を形成、固着できる独自のアンテナ回路形成技術(特許出願中)と、ICチップ実装技術を組み合わせることにより、RFIDの実装を実現しました。
□特長
○ICアンテナインレットが紙上に形成可能なため、ID、乗車券、ポイントカードだけでなく、RFIDタグや、ステッカー加工を加え、宅配・物流荷札ラベル、航空貨物荷札など、現在、紙で流通する様々な大量用途フォームラベルへのRFID運用が可能です。
○100%パルプベースに銅、ICチップ(シリコン素材)構成のため、古紙回収・再生紙工程で完全な資源分離回収が可能です。
→上質紙ベースの場合はトイレットペーパーに、クラフト紙ベースの場合は段ボールに再生可能。
→アンテナ・チップ実装基板は、(高価)銅資源として100%回収・再生可能。
→ICチップのシリコン材料は、スラッジ(強化材)としてセメント材料に利用可能。
<背景>
・カードメディアの年間流通量は、日本国内で2億枚、全世界では数十億枚に至ります。これらの素材は、入手しやすく加工に便利という理由により、石油精製のプラスチック材料が使用されています。
・現在、これらの膨大な使用済みカードのうち、リサイクルされている数は微量であり、ほとんどが焼却、または産業廃棄物として埋設処理が行われており、地球環境への負荷が懸念されています。
・凸版印刷、日本エンジニアリングの2社は、カーボンニュートラルな素材として注目されている「紙」に着眼し、開発しました。
<リサイクルループについて>
限られたパルプ資源を有効に活用し、サイクル全体のCO2総量を固定します。また、石化燃料代替エネルギー源(RPF)として活用することで、石化資源燃焼によるCO2増加を防ぎます。
<販売価格> 現行のプラスチック材料製品とほぼ同等
*上記のほか、別途リサイクルスキーム分担費用がかかります。
<目標採用社数>
海外 2009年度: 20社 2010年度: 40社 2011年度: 50社
日本国内 2009年度: 2社 2010年度: 5社 2011年度: 10社
<売上目標> 2009年度: 15億円 2010年度: 25億円 2011年度: 40億円
<両社の役割>
凸版印刷 : KAMICARD、RFID-KAMICARDの商材開発、製造販売
日本エンジニアリング : KAMICARD材料製造供給、RFID-KAMICARD加工装置開発
<今後の展開>
本商品は、2008年11月にパリで開催された世界最大級のカード関連の展示会「Cartes2008」に参考出展した際、環境に配慮した商品コンセプトが好評を博し、欧州・米国企業から大反響を頂きました。当面は、海外の大量普及事業者向けに、プラスチックカード代替製品としての普及を進め、世界的な認知を得たのち、日本国内の企業に向けてさらなる普及を進めていきます。
※1 RFP:
Refuse Paper & Plastic Fuel の略でRDF(廃棄物固形燃料:ごみ固形燃料)で利用されていた一般廃棄物ではなく、民間企業から分別された品質の良い(不純物の混ざっていない)産業廃棄物を原料とする石化代替燃料のこと。含水量が少なく燃焼エネルギーが高い、ダイオキシンの発生を防止できる、少量のエネルギーで製造できるという点から、サーマルリサイクル(熱回収)として利用が急速に増加している。
以上

