2008年10月17日
凸版印刷、興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」で
公開するVR映像作品の制作を朝日新聞社と共同で開始
〜2009年3月31日より東京国立博物館で公開〜
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下 凸版印刷)は、このたび、2009年3月に東京国立博物館(東京・上野)で開催さ れる、「興福寺創建1300年記念 国宝 阿修羅展」で公開する、VR(バーチャ ルリアリティ ※1)映像作品、『興福寺 国宝・阿修羅像と再建中金堂』(仮 題)の制作を、朝日新聞社(東京都中央区、代表取締役社長:秋山耿太郎)と共 同で開始します。
凸版印刷では、VR技術を文化財の映像展示手法として位置づけ、印刷技術を基
にしたカラーマネジメント技術や文物の形状を正確に再現するための三次元計測
技術などを活用し、これまでに数多くの文化遺産のVR作品の制作に取り組んでい
ます。
本作品では、国宝 阿修羅像を完全にデジタル化。1300年間大切に守られてきた
阿修羅像を三次元スキャナで詳細に計測し、形状を正確に再現します。あわせて
超高精細のCGを制作するために3,900万画素の高解像度デジタルカメラで阿修羅
の全身を撮影します。また、阿修羅の色を正確に再現するために、凸版印刷が印
刷で培ってきたカラーマネジメント技術を採用、実際に阿修羅像の表面を測色し
た色情報も加えることで正確な色再現を目指します。
VR技術を活用することで、阿修羅像に接近し、様々な角度から細部にいたるまで
鑑賞することが可能になります。また現存しない中金堂も専門家や学識者による
綿密な監修と、凸版印刷の持つ高いCG表現力によりVRで再現、バーチャル空間の
興福寺に蘇らせます。中金堂とあわせて創建当時の回廊や中門も再現し、天平文
化空間を体験できる映像作品を提供します。
|
VR制作過程の画像 |
阿修羅像の計測風景 |
【映像作品『興福寺 国宝・阿修羅像と再建中金堂』(仮題)の特長】
・国宝 阿修羅像の姿を、三次元計測+超高精細撮影+色彩測定により余すこと
なくデジタル化。学術的にも信頼性の高いデジタルアーカイブを構築します。こ
のアーカイブデータを基にVRに変換したデジタルの阿修羅により、阿修羅像がよ
り深く理解できます。
・現在は失われている興福寺中金堂を学術監修により視覚的に再現、VR映像とし
て蘇らせます。
・ハイビジョンの4倍の解像度を持つ4K(※2)-VRシステムによる上映方式に対
応し、最新技術による高い臨場感の中で鑑賞することが出来ます。
【興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」について】
奈良を代表する大寺の一つである興福寺の創建1300年を記念し、国宝の阿修羅
像をはじめとする寺宝の数々を公開します。興福寺では、創建当時の天平様式に
基づいた中金堂の再建事業が進められており、完成後の中金堂に安置される仏像
群も紹介します。
主催:東京国立博物館、法相宗大本山興福寺、朝日新聞社、テレビ朝日
会場:東京国立博物館・平成館
開催期間:平成21年3月31日(火)〜6月7日(日)
※7月14日〜9月27日、九州国立博物館(福岡県太宰府市)に巡回します。
【凸版印刷のVR作品への取り組み】
凸版印刷では、1997年から文化財の展示映像手法としてVR技術の開発に取り組
んでおり、「ナスカ」や「国宝 聖徳太子絵伝」をはじめ、国内外の貴重な文化
財をテーマとしたVR作品を積極的に制作しています。大型スクリーンを用いたVR
シアターの展開も進めており、海外では中国の故宮博物院やホンジュラス共和国
博物館にシアターを納入しています。国内では2007年に、東京国立博物館と共同
で、東京国立博物館資料館内に「TNM&TOPPANミュージアムシアター」を開設し
ました。
※1 VR(バーチャルリアリティ)とは
バーチャルリアリティでは、コンピュータで生成された3次元コンピュータ・
グラフィックスの映像の中を自由に移動しながら、その3次元空間に居るかのよ
うな感覚を体験することができます。要素となるのは、空間を構成する高精細3
次元データ(形状、質感、光など)と、そのデータを操作に応じてリアルタイム
に描画生成する技術です。生成された高精細映像を展示するのに大型スクリーン
を用いると、鑑賞者はまるでその空間にいるかのような没入感を一層深く体験す
ることができます。
※2 4Kとは
米大手映画会社7社を中心とするデジタルシネマ標準化団体「DCI」(Digital
Cinema Initiatives, LLC)が提唱するフォーマットで、フルハイビジョンの4倍
以上の885万画素(4096×2160ピクセル、4K×2K)の解像度のことです。
以上


