ニュースリリース

2007年10月24日

東京国立博物館と凸版印刷が 「TNM&TOPPANミュージアムシアター」 を開設 〜バーチャルリアリティ作品「国宝 聖徳太子絵伝」を共同制作し上映〜

東京国立博物館 凸版印刷株式会社

 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館(所在地:東京都台東区、館長:佐藤禎一、以下東京国立博物館)と凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下 凸版印刷)は11月2日(金)より東京国立博物館資料館に超高精細の画像表現が可能なシアター、「TNM&TOPPANミュージアムシアター」を新たに開設します。そして作品第1弾として制作した、平安時代に描かれた国宝 「聖徳太子絵伝」のバーチャルリアリティ※1(以下、VR)コンテンツを一般向けに公開します。

 本VRコンテンツのテーマとなった、国宝「聖徳太子絵伝」は聖徳太子の数多くのエピソードを描いた物語絵です。もとは奈良県、法隆寺の東院伽藍(とういんがらん)の絵殿(えでん)の障子絵で、現在は東京国立博物館に収蔵されており、1年に約1ヶ月間のみ公開されています。今回この絵伝を、VR技術を用いて元来納められていた法隆寺の絵殿に戻して映像化しました。 シアターではあたかも絵殿で鑑賞しているかのような体験を楽しむ事ができます。
 これは東京国立博物館と凸版印刷による文化財の公開モデルを開発する共同プロジェクトの一端で、両者は新しい時代の文化財鑑賞のあり方を追求・検証していきます。また、今後こうした文化財や文化遺産をテーマにしたデジタル作品を軸に、さまざまな来館者向け事業も展開する予定です。
 シアターのオープンにあわせて約1ヶ月間(10月30日<火>〜11月25日<日>)は東京国立博物館法隆寺宝物館で国宝「聖徳太子絵伝」が公開されます。VR映像と実際の作品を見比べることが可能な貴重な機会となります。

                                 


Copyright 2007 TOPPAN PRINTING CO., LTD.

【VRコンテンツ 「国宝 聖徳太子絵伝」の特長】
1. 臨場感…現在、東京国立博物館法隆寺宝物館に収蔵される、10面に分かれた額装の「聖徳太子絵伝」を、元来納められていた法隆寺で見るという仮想体験ができます。
2. マルチシナリオ…東京国立博物館監修のシナリオは、聖徳太子の数多くの事跡を網羅。各ナビゲータが選りすぐりのシナリオを来場者に紹介します。
3. 色の再現…凸版印刷が長年培ってきたカラーマネジメントのノウハウを活かして「聖徳太子絵伝」の正確な色データを色彩計測。よりリアルな色再現を行います。

【国宝 「聖徳太子絵伝」について】
 「聖徳太子絵伝」は太子の偉業や伝説を人々に伝えるためその伝記を絵画化したものです。今回VR化された絵伝は現存する聖徳太子絵伝のうち最古・最大の作品で、延久元年(1069)、秦致貞によって描かれました。幅14m、高さ2mの大画面に太子の60近い事跡がちりばめられています。元来は法隆寺東院伽藍の絵殿にありましたが、現在は東京国立博物館内の法隆寺宝物館に収蔵、年に1度、約1ヶ月間のみ展示されています。そこには、信仰と政務に人生を捧げた太子の姿のみならず、子供たちと戯れ宙を跳び、勇ましく馬で駆け、蓮華の花びらを降らせるなどの幻想的なストーリーも描かれており、伝説化された太子のの生涯の物語を目にすることができます。

【「TNM&TOPPANミュージアムシアター」について】
 「TNM&TOPPANミュージアムシアター」は、東京国立博物館と凸版印刷が共同で東京国立博物館資料館内に開設する、最先端のデジタル技術で文化財と文化遺産の体験を提供する場です。フルハイビジョンの約4倍という超高精細の画像表現が可能です。文化財保護の観点から常時展示することのできない国宝などの貴重な収蔵品の魅力や美を余すことなく公開し、それらの繊細な線の表情、微細な描写までも克明に描き出しす事を可能にします。シアター内では、各ナビゲータが作品の世界を分かりやすくご案内します。

【シアター仕様】
・ 4K※2 対応プロジェクタによるVR映像投影
・ スクリーンサイズ 240インチ(幅約5m、高さ約3m)
・ 席数 30席

【ご利用案内】
・上映日:2007年11月2日より金・土・日・祝日・振替休日
・上映時間:10:00/11:00/12:00/14:00/15:00/16:00
・観覧料:東京国立博物館の当日の入館料が必要です。
・シアター受付:表慶館1Fエントランスホール
・お問合せ先: 03-5777-8600(ハローダイヤル)

【凸版印刷のVR作品への取り組み】
 凸版印刷では、1997年から文化財の展示映像手法としてVR技術の開発に取り組んできました。貴重な文化財をデジタルアーカイブ化するという観点で、代表作「故宮VR 《紫禁城・天子の宮殿》」などの作品の制作を積極的に行っています。大型スクリーンを用いたVRシアターの展開も進めており、すでに中国の故宮博物院やホンジュラス共和国博物館への納入実績があります。

※1 VR(バーチャルリアリティ)とは
 高度なデジタル映像技術「バーチャルリアリティ」では、コンピュータで生成された三次元コンピュータ・グラフィックスの映像の中を自由に移動しながら、その三次元空間に居るかのような感覚を体験することができます。要素となるのは、空間を構成する高精細三次元データ(形状、質 感、光など)と、そのデータを操作に応じてリアルタイムに描画生成する技術です。生成された高精細映像を展示するのに大型スクリーンを用いると、鑑賞者はまるでその空間にいるかのような没入感を一層深く体験することができます。

※2 4Kとは
 4Kとは、米大手映画会社7社を中心とするデジタルシネマ標準化団体「DCI」(Digital Cinema Initiatives, LLC)が提唱するフォーマットで、フルハイビジョンの4倍以上の885万画素(4096×2160ピクセル、4K×2K)の解像度のことです。

以上