ニュースリリース

2007年08月02日

凸版印刷、次世代高精細バーチャルリアリティコンテンツを本格的に制作開始

 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹 以下、凸版印刷)は、4Kと呼ばれる超高精細な、リアルタイムにコンピュータ・グラフィックス(以下、CG)を生成する、バーチャルリアリティ(以下、VR※)コンテンツに関して今秋から本格的に制作を開始いたします。

 4Kとは、米大手映画会社7社を中心とするデジタルシネマ標準化団体「DCI」(Digital Cinema Initiatives, LLC)が提唱するフォーマットで、フルハイビジョンの4倍以上の885万画素(4096×2160ピクセル、4K×2K)の解像度のことです。
 凸版印刷では、VRコンテンツを制作してきた長年の実績を活かし、4KでリアルタイムにCGを生成する、文化財をテーマにしたVRコンテンツ「不空羂索観音立像(ふくうけんさくかんのんりゅうぞう) 宝冠」を、昨年末に制作しました。

【不空羂索観音立像 宝冠】
 第一弾として制作された「不空羂索観音立像 宝冠」は、東大寺(住所:奈良県奈良市)と東京国立博物館特任研究員である金子啓明氏(前副館長)の協力のもと、東大寺・法華堂(三月堂)に安置されている、不空羂索観音立像(国宝)の宝冠を4Kで表現したものです。
 本コンテンツでは4Kの特長を活かし、通常は間近で見ることが出来ない宝冠の繊細な装飾までを、フォトリアルに表現し、あたかも目の前にあるかのように大画面で再現することが可能です。

Copyright 2007 TOPPAN PRINTING CO., LTD.

【米学会SIGGRAPHでの入選】
 「不空羂索観音立像 宝冠」は、世界で最も権威のある米国コンピュータ学会のCGに関する分科会である、SIGGRAPH (Special Interest Group on Computer Graphics…シーグラフ)において、その技術が高く評価されました。
 その結果、来る2007年8月5日から9日まで、米国・サンディエゴで開催される「SIGGRAPH2007」において、CGの最高作品を集めたコンピュータ・アニメーション・フェスティバルの上映作品に選ばれ、そのアニメーション・シアター部門で、紹介されることが決定しています。

【今後の展開】
 従来のVRコンテンツの制作に加えて、SIGGRAPHで評価された技術を活用し、4Kを活かした超高精細かつ、臨場感溢れるコンテンツの制作を行います。
 また、VRコンテンツを貸し出すサービスやネットワークを介してのコンテンツ配信など、新たな技術やビジネスの開発も推進していきます。

【凸版印刷のバーチャルリアリティコンテンツへの取り組み】
 凸版印刷では、1997年から文化財の映像展示手法としてVR技術の開発に取り組んできました。貴重な文化財をデジタルアーカイブ化するという観点で、「ウスペンスキー大聖堂」「江戸城〜本丸御殿と天守〜」などのコンテンツの制作を積極的に行っています。大型スクリーンを用いたVRシアターの展開も進めており、すでに中国の故宮博物院やホンジュラス共和国博物館への納入実績があります。

※VR(バーチャルリアリティ)とは
 高度なデジタル映像技術「バーチャルリアリティ」では、コンピュータで生成された三次元コンピュータ・グラフィックス空間の中を自由に移動しながら、その場に居るかのような感覚を体験することができます。要素となるのは、空間を構成する高精細三次元データ(形状、質感など)と、そのデータを操作に応じてリアルタイムに生成する技術です。生成された高精細映像を展示するのに大型スクリーンを用いると、鑑賞者はまるでその空間にいるかのような没入感を一層深く体験することができます。ゲームコントローラを用いれば、わかりやすい操作で心地よく空間内を思いのままに移動することもできます。

以上