2010年01月07日
東京国立博物館と凸版印刷、「洛中洛外図屏風 舟木本」の
高精細デジタルアーカイブ情報を共同で活用
〜 文化財の精緻な保存と公開に向けた、様々なメディアでの展開 〜
独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館(所在地:東京都台東区、館長:銭谷眞美、以下東京国立博物館)と凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:足立直樹、以下 凸版印刷)は、バーチャルリアリティ(以下、VR※1)を用いた新しい文化財公開手法を開発する共同プロジェクトを2007年から行っています。このたび本共同プロジェクトの一環として、同館が所蔵する重要文化財「洛中洛外図屏風(舟木本)」についての、かつてない精度のデジタル撮影・色彩計測を実施しました。今後、得られたデジタルデータを活かし、VR作品として公開するほか、舟木本の魅力をより多くの人々に伝えるために、様々な表現手法で活用・展開していきます。
<デジタル技術による文化財の保存と公開の両立を目指す>
「洛中洛外図屏風(舟木本)」など、時代を経た日本絵画は、作品保護の観点から年間の公開日数が限られています。高精細デジタル撮影・色彩計測によるデータを活用して実物さながらの精度・色彩を持つ媒体を制作することにより、本物の作品は保存しつつ、より多くの人が鑑賞することが可能になります。さらに、細密な描写の拡大や、通常では不可能な視点など、デジタルデータならではの鑑賞方法をも実現し、学術研究の可能性も広がります。共同プロジェクトではこのような方法で、デジタル技術による文化財の保存と公開の両立を目指します。
<重要文化財「洛中洛外図屏風(舟木本)」について>
「洛中洛外図屏風(舟木本)」は、大坂夏の陣で豊臣家が滅びる直前の京都の市中と郊外を描いた作品で、東京国立博物館の収蔵品の中でも人気の高い作品です。右端に豊臣氏の象徴である方広寺大仏殿、左端には徳川氏の二条城を置いて対峙させています。密集する京の町および、そこで生活する各層各種の人物が生き生きと描かれ、その数、2500人以上に及びます。
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※「洛中洛外図屏風(舟木本)」は、2010年1月13日(水)〜2月21日(日)まで東京国立博物館本館2階7室にて展示されています。期間中はVRと共に本物の作品を鑑賞することが出来ます。
<共同プロジェクトについて>
東京国立博物館と凸版印刷は、2007年より文化財の新しい公開手法を検証する共同プロジェクトを行っています。1.文化財情報のデジタルアーカイブ化による蓄積 2.VRなどを活用した新しい公開手法の開発 3.来館者向け事業の創出、以上3項を目標とし、TNM&TOPPANミュージアムシアターでのVR作品公開、「国宝 聖徳太子絵伝」、「国宝 灌頂幡」をテーマとした共同VR作品の制作や、株式会社はとバスとの連携事業などを行っています。
※1 VR(バーチャルリアリティ)
バーチャルリアリティでは、コンピュータで生成された3次元コンピュータ・グラフィックスの映像の中を自由に移動しながら、その3次元空間に居るかのような感覚を体験することができます。要素となるのは、空間を構成する高精細3次元データ(形状、質感、光など)と、そのデータを操作に応じてリアルタイムに描画生成する技術です。生成された高精細映像を展示するのに大型スクリーンを用いると、鑑賞者はまるでその空間にいるかのような没入感を一層深く体験することができます。
以上

