凸版印刷、米イー・インク社とカラー電子ペーパー共同開発へ
戦略的提携と出資を発表、カラー電子ペーパーの実現可能性を共同デモ
2001年5月30日

【東京、ケンブリッジ(米マサチューセッツ州)5月30日】――フラットパネル・ディスプレイ業界向けカラーフィルタ市場シェア世界第1位の凸版印刷株式会社(※1、以下、凸版印刷)と、ペーパーライクディスプレイ用電子インク技術開発の先端企業である米国イー・インク社(※2)は今日、カラー電子ペーパーの開発で戦略的提携を行なうと発表しました。
 両社は今日、東京で契約に署名するとともに、カラー電子ペーパーの実現可能性についてデモンストレーションを行ないました。このデモは、来週カリフォルニア州サンノゼで開催される世界有数のディスプレイ関連学会と展示会であるSID(Society for Information Display)でも見ることができます。サンプルは6月5日から7日の間、イー・インク社の410番ブースで展示されます。




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 今回の包括的な契約に基づき、凸版印刷はイー・インク社に対して500万米ドルの出資を行ないます。凸版印刷は出資と開発コラボレーションへの見返りとして、電子ペーパー用カラーフィルタの世界市場での独占製造権を一定期間獲得して供給します。両社はさらに、フレキシブル・カラーフィルタやフレキシブル・ディスプレイなどの戦略的プロジェクト、電子POPや屋内表示媒体の共同市場開拓でも協力することで合意しています。

 凸版印刷生産・技術・研究本部長兼総合研究所長の河合英明取締役は、次のように語っています。「我が社が電子インク技術を持つイー・インク社に出資したことは、凸版印刷の新事業領域構築のための戦略的基盤となるものだ。また、この電子ペーパー技術で新たに開拓される市場は、凸版印刷の重点分野である「3E」、すなわち、エレクトロニクス(electronics)、Eビジネス(eBusiness)、エコロジー(ecology)と密接に連繋している。2005年には米国の出版市場の10%、約23億ドルが電子ブックになるという予測もあり(アンダーセンコンサルティング2000年3月調べ)、読みやすい電子ペーパーに対する社会的なニーズは高い。有料コンテンツ配信事業との相乗効果に加え、表示媒体製造関連、携帯情報機器、ネットワーク、コンテンツに関わる大きな事業機会を創出すると期待している。」

 一方、イー・インク社のジム・イウリアーノ社長兼最高経営責任者(CEO)は次のように語っています。「我が社は、紙の上の印刷に匹敵するカラー電子ペーパーの開発を常に優先課題としてきた。今回の凸版印刷との提携で、カラー電子ペーパーの商品化を目指す。カラーフィルタ関連製品で世界のトップを走る凸版印刷は、カラー化技術面の理想的なパートナーであり、400億ドル規模のディスプレイ市場に電子インクを浸透させていく上で大きな力になる」。また、ディスプレイ業界の大手市場調査会社、ディスプレイ・サーチ社のバリー・ヤング副社長は、「イー・インク社と凸版印刷が電子ペーパーにカラー機能を付加することによって、当該市場規模は2005年までに3倍に拡大、120億ドルに達するものと思われる。カラー電子インクディスプレイによって、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、新たなモバイルディスプレイ機器など、ハンドヘルド機器のカラー化が促進されるだろう。」と語りました。


<カラー電子インクディスプレイについて>
イー・インク社の電子インクと凸版印刷のカラーフィルタが結びつくことによって、携帯機器ディスプレイの宿命ともいうべき高画質カラーとバッテリー性能との二者択一という問題が解決されることになります。高機能のペーパーライクカラーディスプレイは、従来の技術はもとより、今後の先端技術と比べても、見やすさや携帯性の面で飛躍的なメリットをもたらします。

●特長
  1. 見やすさ
    カラー電子インクディスプレイは新聞に迫るコントラスト率を備えており、暗がりでも直射日光のもとでも、容易に読み取ることができます。カラー電子インクディスプレイでは紙と同様、コントラストや色調が変わることなく、あらゆる角度からクリアで鮮明な画像表示が得られます。従来の反射型ディスプレイとは異なり、ユーザは最適な射光角度や作業位置を求めて微調整しなくても、暗がりから太陽の下まで幅広い照明条件のもとで画面が見やすい。
  2. 超低消費電力
    電子インクでは、電源を切った後でも静止画像を画面上に残すことができるため、バッテリー寿命が飛躍的に延びます。また、反射型カラー電子インクディスプレイは発色が鮮明なことから、通常の照明条件であればバックライトが不要となります。実用化時には、カラー電子インクディスプレイの消費電力は、高性能ハンドヘルド機器に使われている「低消費電力型」ディスプレイの10分の1以下となります。その結果、カラー電子インクディスプレイを搭載した携帯機器は、バッテリーをはるかに小型化できるため、本体もさらに低価格化・軽量化が可能となり、携帯性も向上します。
  3. 薄型・軽量
    カラー電子インクディスプレイの厚さや重さは、従来の液晶ディスプレイに比べて20%〜50%少なくできると予想されています。
<今後の展開>
  • 今回の発表は、イー・インク社が先頃行なった世界初の高解像度アクティブ・マトリクス方式電子インクディスプレイのデモンストレーションから間をおかずに行なわれたものです。イー・インク社では、高解像度電子インクディスプレイは2003年に、高解像度カラー電子インクディスプレイはその翌年に、それぞれ商品化を見込んでおり、将来は、印刷的手法での量産が期待されます。


以 上




※1 凸版印刷株式会社について
  凸版印刷株式会社(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 足立直樹)は1900年創業、印刷業界の世界的なリーダー企業。連結ベースで、2000年度の売上高は1兆2938億円(約105億米ドル)、従業員数は約32,000人。凸版印刷は印刷で培ったノウハウを活かし、証券・カード、商業印刷、出版印刷など情報・ネットワーク系、パッケージ、産業資材の生活環境系、エレクトロニクス系、パーソナルサービス系、次世代商品系など、多彩な分野で事業を展開しています。凸版印刷は、21世紀の情報コミュニケーション産業におけるリーディングカンパニーとして、持続的な成長を図ります。
 
※2 イー・インク社
  イー・インク社(米マサチューセッツ州ケンブリッジ、CEO兼社長: ジム・イウリアーノ)は、ビジュアルコミュニケーション向けの次世代メディアの開発を目的として1997年に設立。当社の電子インクディスプレイは、紙印刷に匹敵する読み心地と、時間と場所を選ばない情報アクセス能力を一体化することにより、ネット社会の可能性を最大限に引き出すことができます。イー・インクの技術は、自由度の高いデザイン、柔軟な製造方法、究極の読みやすさと携帯性と共に、紙の外観、形状、使いやすさを実現します。未公開企業。出資者や戦略的パートナーとして、凸版印刷、フィリップス・エレクトロニクス、モトローラ、ルーセント・テクノロジーズ、クレアビス、インターパブリック・グループ、アバス(仏ビベンディ・グループの一部門)、ハースト・コーポレーション、アトラス・ベンチャー、アプライド・テクノロジー、ソルスティス・キャピタルなどが名を連ねています。イー・インク社は、数々の権威ある賞や栄誉を受けています。たとえば、『フォーチュン』誌、『アップサイド』誌で優秀企業として取り上げられ、『インダストリー・ウィーク』誌の「テクノロジー・オブ・ザ・イヤー」、『ポピュラー・サイエンス』誌の「ベスト最新情報」、テクノロジック・パートナーズのテクノロジー・アウトルック「投資家の選択」などで取り上げられました。 詳しくは、電話+1-617-499-6000もしくは下記のイー・インク社ホームページをご覧ください。
(URL)www.eink.com.


<本件に関するお問合せ先>
  • イー・インク社
    担当者: シュワルツ・コミュニケーションズ
    デビッド・レズニック/ジェニファー・バーロウ
    電話: +1-781-684-0770
    E-Mail: eink@schwartz-pr.com
  • 凸版印刷株式会社 広報本部
    担当者: 生明(あざみ)信夫
    電話: 03-3835-5636
    E-Mail: nobuo.azami@toppan.co.jp


「イー・インク(E Ink)」はイー・インク社(E Ink Corporation)の商標です。その他の名称もすべて各所有者の商標または登録商標です。 イー・インク社および電子インクの詳細については、下記「イー・インクのオンライン・プレスルーム」をご覧ください。
www.eink.com/company/news.htm