唐招提寺を仮想空間で体験する、
大型高精細VRソフト
「唐招提寺 鑑真と東山魁夷芸術」が完成
1999年12月14日

 唐招提寺(奈良県奈良市五條町13-46)と凸版印刷株式会社(東京都千代田区神田和泉町1番地 以下、凸版印刷)は、三次元コンピュータグラフィクスによる、大型高精細バーチャルリアリティ(Virtual Reality)ソフト(以下、VRソフト)、「唐招提寺 鑑真と東山魁夷芸術」を共同制作し、このたび完成しました。

コンピュータ上の仮想空間で唐招提寺の散策や見学ができるVRソフトで、高度の対話機能があり、見学者は自分でコントロールパッドを操作することで、仮想空間の内部を自由に歩行することが可能です。


 唐招提寺は、759年(天平宝字3年)に唐の僧、鑑真和上が創建し、「盧舎那仏坐像」(国宝)、「千手観音立像」(国宝)、「薬師如来立像」(国宝)が安置された金堂(国宝)をはじめ、講堂(国宝)、鼓楼(国宝)、礼堂(国重要文化財)などの建造物を有する、日本の代表的な文化遺産です。平成10年12月には、「古都奈良の文化財」として「世界遺産」にも登録されています。
境内奥にある、肖像彫刻の最高傑作と言われる脱活乾漆「鑑真和上坐像」(国宝)が安置された御影堂には、日本画の東山魁夷画伯が昭和46年から十年がかりで制作した六十八面の障壁画、「濤聲」「山雲」「揚州薫風」「黄山暁雲」「桂林月宵」があります。

 今回、唐招提寺と凸版印刷が、日本画の東山魁夷画伯の協力を受けて共同制作した、大型高精細VRソフト「唐招提寺 鑑真と東山魁夷芸術」は、唐招提寺の金堂と、金堂に安置されている「盧舎那仏坐像」、「千手観音立像」、「薬師如来立像」、および御影堂に安置されている「鑑真和上坐像」と、東山魁夷画伯の作となる六十八面の障壁画をテーマにしています。三次元コンピュータグラフィクスによって高精細画像を制作し、最新のバーチャルリアリティ技術を用いて仮想空間上で再現しました。
仮想空間は大型スクリーンに投影され、自分でコントロールパッドを操作して仮想空間の内部を自由に歩行できるなど、あたかも金堂や御影堂のなかにいるかのような体験をすることができます。来年、唐招提寺の境内に設置する予定のシアターにて来観者向けに公開していく計画です。

 なお、この大型高精細VRソフト「唐招提寺 鑑真と東山魁夷芸術」は、通商産業省の「コンテンツ市場環境整備事業(先導的アーカイブ映像制作支援)」の一環として凸版印刷が受託している事業です。
また、このVRソフトは、先導的アーカイブ映像制作支援事業の成果発表展示会である「ときのいろ にほんのかたち デジタルアーカイブのある世界」展(会場:東京国立博物館、会期:平成11年12月10日〜26日)において一般公開されています。
 このVRソフトに収められた、御影堂内の東山魁夷画伯の作となる障壁画は、絵画などの美術作品の長期保存のために凸版印刷が手がけている「日本画家アートアーカイブ」事業において既に蓄積した東山魁夷作品の画像データを活用して、制作にあたりました。




以上

「唐招提寺 鑑真と東山魁夷芸術」の主な仕様
本作品は、3600×1000画素の超高精細画像(ハイビジョンテレビの2倍以上)を毎秒30コマでリアルタイムな画像処理をおこない、視域左右150度、半径3.5mの大型曲面スクリーンに投影する最新鋭の大型高精細VRソフトです。利用者はゲーム用コントローラのようなコントロールパッドを操作することによって、空間の内部を自在に移動し、実際の空間にいるかのような体験をすることができます。
(ONYX2 Infinite Reality = シリコングラフィックス社製を使用)