利用者の感情を推測し気持ちを汲んだ対応が可能なAIチャットボット「BotFriends」を開発、大分県の健康ポイント事業「おおいた歩得」のお問い合わせ窓口の一つとして実証実験

 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、2017年7月より、対話型AIソリューション「AIコミュニケータ」シリーズを展開しています。

 このたび、「AIコミュニケータ」シリーズの第二弾として、会話や状況から利用者の感情を汲み取り共感を示すことで、利用者に安心感を与える対応が可能なAIチャットボット「BotFriends(ぼっとふれんず)」を開発。大分県が2017年12月1日(金)から実施する健康ポイント事業「おおいた歩得(あるとっく)」において、事業やアプリに関するお問い合わせ窓口の一つとして本サービスの実証実験を実施します。

 「BotFriends」は、会話や状況から察した利用者の感情に最適な回答を提供することで、気持ちに寄り添った「おもてなし」の対応が可能なチャットボットです。一般的なチャットボットのように、お問い合わせに対してAIによる正答率の高い回答を提供できることはもちろん、会話のキーワードやタイミングから「喜び」や「悲しみ」などの感情を推測し、回答内容に反映します。例えば、利用者の「結婚したので、必要な総務手続きを教えて」という発話から「喜び」の感情を汲み取り、用意された質疑応答集の通り回答するのではなく、まず「おめでとう!」と一言添えて「喜び」の共感を示してから回答します。凸版印刷がコールセンター対応で従来培ってきたノウハウを活かし、利用者の気持ちに寄り添いながら精度の高い回答を提供する、満足度の高いチャット形式でのAIとの会話を実現します。

 今回の実証実験では、公式WEBページやアプリの「問合せ」からアクセスすると、大分県のマスコットキャラクター「めじろん」がチャット形式で、「おおいた歩得」利用者からの質問に回答します。凸版印刷は本実証実験を通じて、対話型AIを活用したチャットボットによる、参加者の満足度向上とコールセンターの負荷軽減を検証します。

「BotFriends」を活用した「おおいた歩得」のチャットボットサービススタートページ(左)と、実際の対話イメージ(右)
© Toppan Printing Co., Ltd.

開発の背景

 自治体や企業が個人情報を適切に管理しながら、お問い合わせへの対応や申込みの受付などをより効率的に行うことへのニーズがますます高まっています。

 こうした中で、お問い合わせ内容に対する迅速な応答、お問い合わせ対応が可能な時間の拡大、オペレータの熟練度にかかわらない安定した対応といった業務品質向上や業務効率化が求められ、無人応答が可能なチャットボットが急速に注目を浴びています。しかし、従来のチャットボットを利用したサービスではエンジニアが長い時間と工数をかけてチャットボットの知識量を増やし、お問い合わせに対する回答の正答率を上げても、有人コールセンターのように「おもてなし」の対応を行える、顧客満足度の高いチャットボットを実現するのは困難でした。

 このたび凸版印刷は、コールセンター対応で従来培ってきた顧客対応ノウハウをAI用の教師データ作成技術に応用し、体系化することで、満足度の高いAIチャットボットの構築を実現します。 

「BotFriends」の特長

「おもてなし」の対応をチャットで実現

AIエンジン投入前の教師データ生成工程において、おもてなし力を向上させることで、満足度の高い顧客体験を実現します。 

正確な回答の提供が可能

様々なAIエンジンを実証利用してきた過去の経験を活かして、より正確な解答を提供できるようにAIエンジンを教育します。 

設計から導入、運用までワンストップで提供

 従来培ってきたコンテンツ企画力やデザイン制作力を活かし、さまざまなニーズに応じたキャラクターやインタフェースのデザインを制作。BPO実績を活かした日々の問合せ履歴の管理およびAIエンジンのチューニング運用まで、チャットボットを活用した施策を全面的にサポートします。

今後の目標

 凸版印刷は今後も、本サービスの機能を拡充し、マーケティングなどでの活用に向けて開発を進め、2018年に関連受注を含め約5億円の売上を目指します。
 

* 本ニュースリリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
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