~脳神経科学を教育や人財育成現場に応用する「人財開発ラボ」を新設、DAncing Einstein 社と新たな研修プログラムを開発し、社員一人ひとりの生産性向上と成長促進を図る~

 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、脳神経科学を活用した新たな人財(※1)育成プログラムの開発拠点「人財開発ラボ」(所在地:東京都台東区)を設立、2017年4月より運用を開始します。
 
 凸版印刷は、株式会社DAncing Einstein(本社:東京都豊島区、代表取締役:青砥瑞人、以下 DAE)と共同で開発に取り組んでいます。2016年9月には、脳神経科学を応用した能力開発プログラム「最新脳科学プログラム」を開発し、実証試験を行うなど、科学的な視点を取り入れた新しい能力開発に取り組んでいます。
 今回新設した「人財開発ラボ」は、凸版印刷が「最新脳科学プログラム」で培ってきた脳神経科学の知見を応用し、新たなプログラムを開発、実践していく拠点です。ベンチャー企業など社外とのコラボレーションによるオープンイノベーションの場としても活用できるプロジェクトルームや、精神面を整え社員のストレスケアを図るリラクゼーションルームなどを設置。また、DAEによって神経科学の観点から新たに設計された「マインドフルネス&ストレスマネジメントプログラム」など先進的な能力開発プログラムの検証などを行っていきます。
 凸版印刷はDAEと共に、本拠点を活用し、様々な能力開発プログラムの開発を進めます。社員一人ひとりの生産性向上や成長促進を図るとともに、将来的には社外への外販もしていく予定です。 

「人財開発ラボ」のプロジェクトルーム(左)とリラクゼーションルーム(右)
「人財開発ラボ」のプロジェクトルーム(左)とリラクゼーションルーム(右)

背景

 近年、経営環境の変化が著しくなる中、企業にとって次世代を担う人財の育成が求められています。その手法として、人間の感情、認知、記憶などの心の働きに関する脳神経科学の活用が注目されています。
 凸版印刷は、2016年9月にDAEとともに脳神経科学を活用した教育プログラム「最新脳科学プログラム」を共同で開発しました。このプログラムにより、感情、認知、記憶などに対する脳の仕組みを理解し、パフォーマンスのアップやコミュニケーション能力の向上が期待されます。
 凸版印刷はDAEと共に、この「最新脳科学プログラム」の実施データや研究会における成果などを活用し、従来の研修では原因や解決方法が導き出せなかった様々な課題に対し、脳神経科学の知見に基づく新たな仮説を立て、その改善方法を考案、検証を進めています。今回、これらの検証および開発をより進化させるための拠点として「人財開発ラボ」を設置しました。 

本拠点の特長

・脳神経科学の知見を活用した仮説構築とプロトタイピングによる検証
 これまで培ってきた脳神経科学の知見を活用することで、課題に対する仮説構築とその改善方法を考案、検証する場として活用できます。

・社外とのコラボレーションを通じてオープンイノベーションの場として活用
 プロジェクトルームでは、脳神経科学を応用した次世代の人財開発体系を開発するための研究会など、社外とのコラボレーションを通じてオープンイノベーションの場として活用できます。

・社員の生産性向上のためのリラクゼーションルームを設置
 リラクゼーションルームでは、瞑想などを活用して精神面を整え、社員の生産性向上を図ります。
 

「最新脳科学プログラム」の主な研究成果

・感情を可視化
 「最新脳科学プログラム」では、DAEが開発した「感情の可視化」ツールを研修の一部に導入し、社員一人ひとりの感情を「見える化」します。具体的には、社員が1日の中で最も感情が動いた出来事とその時に抱いた感情を「感情日記」に毎日記録。その傾向を分析し、アドバイスを行った結果、感情を可視化することにより、ストレスの低減やコミュニケーション能力の向上に一定の効果があることが、受講後のアンケートにより確認されました。

・行動、習慣をモデル化
 DAEと共に「行動」「習慣」における脳の情報処理をモデル化。特に「行動」については、「行動できる社員」と「行動できない社員」の違いを脳の情報処理という視点から、分析し、新たな仮説を構築しました。今後、分析結果を社員と共有することで、「行動できる社員」の情報処理をメタ的に認識(自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識)させるとともに、スキルとして獲得してもらうためのプログラム開発を行い、効果を検証していきます。

・脳神経科学とアートを融合、社員の感性を磨く
 新たな取り組みとして、京都のデザイン会社である株式会社青砥屋(本社:京都府京都市、代表取締役:青砥慶)とのアライアンスで、脳神経科学とアートとの融合を実現。今回は、脳神経科学的「行動モデル」「習慣モデル」「創造性」をデザイン化しました。単なる言語的説明との比較において、アートなどの非言語による問いかけは、社員の脳を活性化させるとともに、記憶の定着という意味でも効果が見込めます。今回、新たに構築した「行動モデル」「習慣モデル」「創造性」の説明に、非言語領域による表現も加えることで、認知効果の最大化とともに、豊かで美しい感性を持った社員の育成にもつなげていきます。 

非言語領域による問いかけに用いられるアート作品 習慣化(左)、新への反応性(中央)、創造性(右)
非言語領域による問いかけに用いられるアート作品
習慣化(左)、新への反応性(中央)、創造性(右)

今後の目標

 凸版印刷は、本拠点を活用し、社外とのコラボレーションにより様々なプログラムの開発を進めていきます。今後は、開発されたプログラムを活用し、人財育成をより一層拡大させていくことを目指します。 

※1 人財
凸版印刷では、激しい環境変化を克服し、永続的な発展を目指す企業にとって「人」は「財産」であるとの考えから人材を「人財」と表しています。

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