2016/10/03

凸版印刷、BIB充填機をリニューアル
~プラスチックフィルム内袋と外装段ボールからなる液体用複合容器(BIB)向け、
スパウト全周固定によるキャップ打栓の安定化や昇降式充填テーブルで残存エアを低減~
 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、液体用複合容器「バッグ・イン・ボックス(以下BIB)」充填機をリニューアルし、2016年10月初旬から販売を開始します。

 BIBとはプラスチックフィルム内袋と外装段ボールからなる液体用複合容器で、清涼飲料や酒類、食用油、調味料などの食品や、液体洗剤や水性塗料など、主に業務用として使用されています。段ボール梱包による輸送適性や、使用後にはフィルムと段ボールを分別して廃棄できることから、環境保全の面でもその評価が高まっています。
 凸版印刷は1974年からBIB事業をスタートし、凸版印刷独自のBIB容器「TL-PAK(ティーエル・パック)」と充填システムをトータルで提供。BIBの販売量で国内トップシェアを誇っています。

 今回、従来提供してきた連続式給袋充填機の構造を大幅リニューアル。従来はU字型で開口部のあった口栓(スパウト)固定部を全周固定することにより、キャップ打栓時のスパウトの傾きの防止、打栓時の安定性、確実性を向上しました。また、充填容量に応じて高さが変更可能な昇降式充填テーブルを実装したことにより、小容量製品の充填でも袋内の残存エアを低減しました。

 なお本製品は、2016年10月4日(火)から7日(金)まで開催される「2016東京国際包装展」(会場:東京ビッグサイト)のトッパンブースで紹介します。

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BIB充填機「WF-1LF型」(左)と、凸版印刷のBIB「TL-PAK」の構造(右)
© Toppan Printing Co., Ltd.

■ 開発の背景
 CO2排出量削減をはじめとした地球温暖化対策や生物多様性保全、環境負荷軽減など環境問題への関心が高まっている現在、パッケージにおいても、環境保全への取り組みが重要視されています。旧来、食用油や調味料などの業務用商品は一斗缶などでの流通がほとんどでした。しかしそれらの金属容器は重量もあり輸送・保管コストがかかる上に、使用後は専門業者による回収までその形状のまま保管しなければならないといった課題から、近年それらを解決するBIB容器への切り替えが進んでいます。またその廃棄適性から、ワインや日本酒などの大容量入り酒類など、生活者向けの製品も増加しています。
 凸版印刷はBIB充填機のパイオニアとして、高速充填・省スペース設置が可能な1ヘッド全自動充填機を開発・提供しています。今回、その各種設計を見直すことにより従来課題となっていたキャップ打栓の安定化や、商品内に残存してしまう空気の低減を実現。従来製品と同等の短納期・低価格でありながら、業界最高水準の充填機の開発に成功しました。


■ 本充填機の特長
・スパウト全周固定により、キャップ打栓を安定化
従来のU字型から全周固定に改良したことにより、硬いキャップや高温充填時にも安定した打栓が可能になりました。
・昇降テーブルを搭載し、残存エア量を低減
従来固定式だった充填時のテーブルを昇降式に改良、充填量が少ない商品でも残存エア量の低減を実現しました。またこれにより、充填後の液ダレや液ハネも改善しました。
・ミシン目カットを安定
充填した商品のフィルムカット時、傾斜ローラーでの自重搬送によるカットから水平搬送によるカットに改良、ミシン目カット性を向上しました。
・高速充填が可能
従来機同様、10袋/分の高速充填が可能です。
・無菌充填にも対応
従来機同様、無菌充填への対応も可能です。


■ 価格
従来の全自動充填機と同等の価格を実現しました。


■ 今後の目標
 凸版印刷では、清涼飲料・酒類や食品、トイレタリー、工業製品などで大容量商品を扱う企業に向け本製品を拡販。2017年度までに本製品とその関連受注を含め約15億円の売上を目指します。



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以上

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