2016/06/06

凸版印刷、東京理科大学のナノ化技術を活用し、傷に強く美しさが長持ちする
世界最高水準の建装材向け化粧シート「Smart NANO」シリーズを開発
~超臨界逆相蒸発法と印刷技術を融合した化粧シートの開発に成功~
 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、ナノ化技術を活用することで、傷に強く汚れが落ちやすい建装材向け化粧シート「Smart NANO®(スマートナノ)」シリーズを開発しました。まずは住宅向けの床材用化粧シートの販売を、2016年8月より開始します。
 本製品は、東京理科大学 阿部正彦教授を中心とするベンチャー企業、アクテイブ株式会社(本社:千葉県野田市、代表取締役社長:長濱正光、以下 アクテイブ社)と共同で開発したものです。具体的には、阿部教授の研究グループが開発した、超臨界CO2の特性を利用してナノカプセルを生成する新技術「超臨界逆相蒸発法」を世界で初めて建装材分野に展開。このナノカプセルを各種の機能性添加剤として用いることで、硬さや傷・汚れの防止など、建装材向け化粧シートとしての表面性能が飛躍的に向上しました。
 凸版印刷は今回、「Smart NANO」シリーズの第1弾製品として、床材用化粧シートを展開。当社従来製品と比較して約2倍の耐傷性、高い耐汚染性を実現し、世界最高水準の表面性能を持つ製品の開発に成功しました。
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「Smart NANO」による床材シートの構成(上)とその施工例(下)
© Toppan Printing Co., Ltd.

■ 開発の背景
 近年、生活者のライフスタイルの多様化により、住空間に対し、従来の意匠性にとどまらず、傷や汚れに強く、長期間快適に使い続けられるといった機能性への要求が高まっています。
 凸版印刷は、印刷・コーティング・材料設計などのコンバーティング技術により、意匠性や機能性、環境適性に優れた建装材向け化粧シートを開発・生産しており、国内外の住宅や商業施設、エクステリアなど、幅広い分野で採用されています。
 今回、東京理科大学 阿部教授が開発した「超臨界逆相蒸発法」技術を建装材分野向けに活用したことにより、従来品よりも優れた表面強度や耐傷性、耐汚染性を実現。これにより、長期利用に最適で清掃などのメンテナンス性も向上させた化粧シートの提供が可能になりました。


■ 「Smart NANO」の特長
・新技術「超臨界逆相蒸発法」を建装材分野に独占展開
今回、アクテイブ社と「超臨界逆相蒸発法」の建装材分野における活用について独占契約を締結。
本技術を用いた化粧シートの製品化は世界で初めてになります。
・従来品よりも優れた表面強度や耐傷性、耐汚染性を実現
「超臨界逆相蒸発法」を用いて生成するナノカプセルの核に機能性材料を用いることで、硬さや傷・汚れの防止など化粧シートとしての表面性能を向上。従来の製品と比較して約2倍の耐傷性、高い耐汚染性を実現しました。
・独自技術として特許出願中
凸版印刷とアクテイブ社は、この「超臨界逆相蒸発法」を使った「Smart NANO」シリーズの各種建装材向け化粧シートの製品化技術を特許出願中です。


■ 価格
 「Smart NANO」シリーズの床材用化粧シートで、当社従来製品と同程度の価格を実現しました。


■ 今後の目標
 凸版印刷は今後、住宅やホテル、店舗、公共施設などの内装、また外装・エクステリアなど幅広い用途向けに本製品を国内外に拡販、「Smart NANO」シリーズ全体で、2020年度に関連受注も含め約500億円の売上を目指します。
 また凸版印刷はナノ化技術の特性を活かし、「Smart NANO」シリーズの技術開発をすすめ、今後CO2削減や不燃性、耐候性など、多彩な機能を持つ製品などに幅広く展開。住空間や環境品質の向上に貢献していきます。



* 「Smart NANO」は、凸版印刷株式会社の登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以上
「Smart NANO」紹介動画

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