TOPPAN
凸版印刷株式会社

お問い合わせ

文字の大きさ

  • 大
  • 中
  • 小
  • 製品・サービス
  • IR情報
  • CSR活動
  • ニュースリリース
  • 企業情報
  • 研究開発
  • 採用情報

ニュースリリース検索

2015年12月18日

東京国立博物館と凸版印刷、日本工芸の名宝を
外側・内側の意匠や内部構造まで完全デジタル化、
1月6日からTNM & TOPPAN ミュージアムシアターでVR作品として初公開
~国宝「八橋蒔絵螺鈿硯箱」と重要文化財「色絵月梅図茶壺」を最新技術でデジタルアーカイブ、
4KクオリティのVR作品で名品の意匠を内側からも鑑賞~
東京国立博物館
凸版印刷株式会社
 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館(所在地:東京都台東区、館長:銭谷眞美、以下 東京国立博物館)と凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、東京国立博物館が所蔵する日本工芸の名宝、国宝「八橋蒔絵螺鈿硯箱(やつはしまきえらでんすずりばこ)」と重要文化財「色絵月梅図茶壺(いろえげつばいずちゃつぼ)」の外側・内側の意匠や内部構造まで完全デジタル化。4K(※1)クオリティで名品の意匠を内側からも鑑賞できる、VR(バーチャルリアリティ※2)作品『日本工芸の名宝 色絵月梅図茶壺・八橋蒔絵螺鈿硯箱』を製作し、東京国立博物館・東洋館内「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」で、2016年1月6日(水)より初公開します。
 

■ 今回実施した最新デジタルアーカイブ技術による完全デジタル化のポイント
<国宝「八橋蒔絵螺鈿硯箱」>
 琳派を代表する作家、尾形光琳作の「八橋蒔絵螺鈿硯箱」は、その輝きが高貴な風合いを醸し出す金蒔絵や螺鈿などを用いた装飾が施されています。外側には蒔絵や螺鈿を用いた燕子花(かきつばた)を、また内側には金蒔絵を用いて光琳波(こうりんなみ)と言われる波模様が描かれています。さらに鉛板を用いて八橋を表現するなど、「伊勢物語」に登場する三河国八橋の情景が硯箱の小空間に見事にデザイン表現されています。

imageHP1.jpg

国宝「八橋蒔絵螺鈿硯箱」(江戸時代・18世紀) 尾形光琳作


 今回のデジタル計測では、難易度が高いとされる光沢物の形状データ、および硯箱表面の質感情報の取得に成功しました。
(1) 光沢物の形状計測
漆塗りの硯箱に施された金蒔絵、螺鈿、鉛板など、光を反射する物質の微細な形状を、光沢物対応の三次元スキャナで計測し、高精度な形状データを取得しました。
(2) 質感情報の取得
凸版印刷が独自開発した同軸落射照明装置(※3)を用いた高精細デジタル撮影により、光沢がない部分や傷は光を乱反射するため光沢部分よりも暗く写る特性を利用し、硯箱表面の多彩な質感情報を取得しました。

imageHP2.jpg

(左)(中)光沢物対応三次元スキャナによる「八橋蒔絵螺鈿硯箱」の形状計測と取得したデータ
(右)同軸落射照明装置による質感情報取得


<重要文化財「色絵月梅図茶壺」>
 京焼の名工である野々村仁清作の「色絵月梅図茶壺」は、優美な曲線を持つ高さ30cm弱の壺に満月と紅白の花が咲き誇る梅の大木が色彩豊かに絵付けされています。

imageHP3.jpg

重要文化財「色絵月梅図茶壺」(江戸時代・17世紀) 野々村仁清作
 

(1) 曲面に描かれた絵柄を高精細デジタル撮影
曲面上に描かれている月梅図の絵柄データを歪みなく取得するため、上下に配置した2台の高精細デジタルカメラで茶壺の全周を270分割して撮影。歪みのない高解像度データを取得しました。
(2) 精巧に作られた形状を精確に取得
高い技術で作られたため形状が均一な茶壺を、表面に描かれた絵柄を目印に三次元計測。わずかに盛り上がる金泥や銀泥など、微細な凹凸まで精確に取得しました。
(3) X線CTスキャナにより内部構造情報を取得
東京国立博物館が所有する最新鋭X線CTスキャナを用いて、0.2mmの高解像度で断層をスキャン。同データより内側・外側の各形状を算出しました。

imageHP4.jpg

(左)「色絵月梅図茶壺」の270分割撮影、(右)三次元形状計測により精巧に作られた形状



■ VR作品『日本工芸の名宝 色絵月梅図茶壺・八橋蒔絵螺鈿硯箱』の特長
(1) 実物鑑賞では得られない、名宝の中から見た世界観を体感
実物では実現不可能な、工芸品の内側からそれぞれの意匠を鑑賞。作者が創り出した世界観を、実物鑑賞とはまったく違うVRならではの視点から体感できます。

imageHP5.jpg

(左)茶壺の中から見上げた様子、(右)硯箱の中から見上げた様子
 

(2) ミクロな視点で鑑賞
「色絵月梅図茶壺」の表面に繊細かつ華やかに描かれる梅の大木や金泥で盛り上がる雲や、「八橋蒔絵螺鈿硯箱」の橋を表す鉛板上の細工で故意に傷をつけて往来の激しさを表現している部分などを、4K超高精細スクリーン上で実物の約40倍に拡大表示。精緻な意匠をつぶさに鑑賞できます。

imageHP6.jpg
 

(3) 光沢物の輝きをVR再現
「八橋蒔絵螺鈿硯箱」では、金や漆の輝きを精確に再現するとともに、鑑賞する角度に応じて輝きや色、光沢がさまざまに変化していく螺鈿の質感表現を、リアルタイムでCGを生成するVRとして初めて実現しました。

image15.jpg
 

 

*以上5点 VR作品『日本工芸の名宝 色絵月梅図茶壺・八橋蒔絵螺鈿硯箱』より
監修:東京国立博物館 制作:凸版印刷株式会社

■ 上演案内
期間: 2016年1月6日(水)~4月17日(日)
時間: 水・木・金 12:00、13:00、14:00、15:00、16:00
       土・日・祝・休日 11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00
       ※所要時間は約40分、各回定員90名です。
料金: 高校生以上 500円、中学生・小学生 300円      未就学児、障がい者とその介護者1名 無料
       *総合文化展当日券(一般620円/大学生410円)とセット購入で一般1000円/大学生800円
       *開演時間までにチケットをお買い求めください(当日券のみ)。


■ 「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」について
 「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」は、VRによる文化財の新しい鑑賞方法を体験できる施設です。「バーチャルリアリティで時空を超える」をコンセプトに、東京国立博物館の収蔵品を中心とする文化財デジタルアーカイブをVR技術で可視化。専属のナビゲータによるライブ上演で、あたかもコンピュータが生成する三次元空間の中にいるかのような感覚で文化財を鑑賞できます。文化財の往時の姿の再現や肉眼では鑑賞することが難しい細かなディテールの拡大など、デジタルならではの文化財との新たな出会いと楽しみ方を提供する空間です。
・超高精細4KプロジェクタによるVR映像投影
・スクリーンサイズ: 300インチ(横幅6.6m、高さ3.7m)
・座席数: 98席
・シアターウェブサイト: http://www.toppan-vr.jp/mt/



※1: 4K
米大手映画会社7社を中心とするデジタルシネマ標準化団体「DCI」(Digital Cinema Initiatives, LLC)が提唱するフォーマットで、フルハイビジョンの4倍以上の885万画素(4096×2160ピクセル、4K×2K)の解像度です。
※2: VR
コンピュータで生成された三次元コンピュータ・グラフィックスの映像の中を自由に移動しながらその三次元空間にいるかのような感覚を体験することができる技術です。
※3: 同軸落射照明装置
撮影レンズの光軸に沿って対象に垂直に照明を当てる装置で、平坦で反射率の高い鏡面の正反射光を記録します。



*本ニュースリリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以上

ページの先頭へ戻る