2015/04/06

凸版印刷、車載ディスプレイ向け3D銅タッチパネルモジュールを開発
~3D曲面の静電容量型タッチパネルを実現、ディスプレイとコントロールパネル一体化も可能~
 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、車載ディスプレイ向けに静電容量方式の3D銅タッチパネルモジュールを開発しました。
 今後、凸版印刷は信頼性試験などの検証を進め、2015年7月にはサンプル出荷を開始する予定です。

 本製品は、凸版印刷の持つ微細な銅メッシュの配線技術により、車載ディスプレイの樹脂カバー越しでも高感度マルチタッチに対応、スワイプや拡大縮小(ピンチイン、ピンチアウト)などのディスプレイ操作を実現します。さらにこのモジュールは、株式会社ワンダーフューチャーコーポレーション(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:福田光樹)の技術協力のもと、銅タッチセンサーフィルムを3次元曲面に成型しモジュール化することに成功しました。これにより、センターコンソールへの組み込みなど様々な用途への対応が可能になります。また、本製品ではディスプレイとコントロールパネルの回路の一体成型を可能としており、センターコンソールの更なるデザイン性向上にも貢献します。

 

 なお本製品は、2015年4月8日から10日まで開催される「第6回高機能フィルム展」(会場:東京ビッグサイト)のトッパンブースにてデモ展示される予定です。


07.画像1
車載ディスプレイ向け3D銅タッチパネルモジュール開発品のサンプルイメージ
■背景
 タッチパネルは、スマートフォンなどのモバイル端末やパソコンでの利用拡大に加えて、業務用タブレットや、教育・車載ディスプレイなど新しい分野でも活用が広がると予測されています。

 このニーズを受け、凸版印刷は、銅配線のパターンを形成したタッチセンサーフィルムとICコントローラなどをパッケージ化した、静電容量方式の銅タッチパネルモジュールを開発。小型から中型(10インチから27インチ)対応の製品や、55インチの汎用モデルなどの提供を進めてきました。

 今回、自動車のIT化が急速に進むなか市場拡大が見込まれる車載ディスプレイ向けに、3D曲面にタッチセンサーフィルムを成型した銅タッチパネルモジュールを開発しました。この製品は、車載ディスプレイの樹脂カバー越しでも高感度マルチタッチ対応を実現。スワイプや拡大縮小など様々なディスプレイ操作を可能にしました。またITOなどの他材料を使う方式に比べて抵抗値が非常に低いため、高感度で耐ノイズ性が高く、車載向けに適しています。

 

■ 3D銅タッチパネルモジュールの特長
・車載ディスプレイのマルチタッチ対応を実現
銅配線により抵抗値を大幅に低減(0.01Ω/□(オーム・パー・スクエア))し、車載ディスプレイのマルチタッチ対応を実現。スマートフォン感覚でストレスなくタッチパネル操作が可能です。

・高感度によるスムーズな操作性と優れた耐ノイズ性能
高感度のため、車載ディスプレイの樹脂カバー越しでもスムーズな操作性を実現します。また、耐ノイズ性にも優れています。

・3D曲面化を実現、ディスプレイとコントロールパネルの回路の一体成型も可能に
試作品では、8インチの液晶ディスプレイで樹脂カバーパネルの曲率半径は、短辺方向でR1500、長辺方向ではR60までの3D曲面形状を実現しています。さらに、ディスプレイとコントロールパネルの回路の一体成型も可能とし、センターコンソールの更なるデザイン性向上にも貢献します。

■ 3D銅タッチパネルモジュールの主な仕様
方式 : 投影型静電容量方式
液晶ディスプレイサイズ : 8インチ 
構成 : 樹脂カバー、銅タッチセンサーフィルム、ICコントローラ
※ その他形状やサイズ等については別途相談。

■ 今後の展開
凸版印刷は本製品のサンプル出荷を2015年7月には行い、センターコンソールなどの車載ディスプレイ向けとして2017年度に約30億円の売上を目指します。また、この技術を活用した3D曲面のタッチパッド開発も進め、車載のほかゲームコントローラーなどアミューズメント市場向けへの展開を図ります。

今後も凸版印刷は、より高性能・高品質なタッチパネルモジュールの開発を進めていきます。

 

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* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以上

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