2014/06/17

凸版印刷、電子媒体にも読みやすいオリジナル新書体
「凸版 文久体®」のフォント製品が、モリサワより販売開始
 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、凸版印刷のオリジナル新書体である「凸版文久体」全5書体を、株式会社モリサワ(本社:大阪市浪速区、代表取締役社長:森澤彰彦、以下 モリサワ)にライセンス提供します。モリサワは凸版印刷のライセンスに基づき、2014年9月より「凸版文久体」のフォント製品を販売開始します。具体的には、2014年9月に「凸版文久明朝R」を、その後2016年度までに「凸版文久ゴシック R」、「凸版文久ゴシック DB」、「凸版文久見出し明朝」、「凸版文久見出しゴシック」の4書体を順次販売します。

 「凸版文久体」は、読みやすく親しみやすい書体として、出版社や読者から高い評価を得てきた凸版印刷のオリジナル書体(※1)をもとに、電子媒体にも読みやすい文字を目指して開発された新書体で、2016年春までに計5書体の開発を予定しています。凸版印刷は「凸版文久体」をモリサワへライセンス提供することによって、ブックデザイナーやWebデザイナーをはじめとする広くさまざまな人たちに、凸版印刷のオリジナル書体を利用可能にし、書籍から電子媒体までを含めた読書体験をよりゆたかにする情報流通基盤の進展に貢献します。

 なお、「凸版文久体」は2014年7月2日から5日に開催される「第21回東京国際ブックフェア」(会場:東京ビッグサイト、主催:東京国際ブックフェア実行委員会、リードエグジビションジャパン株式会社)のトッパンブース、および2014年7月2日から4日に同会場で開催される「第18回国際電子出版EXPO」のモリサワブースで展示します。
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© Toppan Printing Co., Ltd
■ 「凸版文久明朝 R」の特長
・文字が本来持っている大きさや形などを尊重し、個々の文字を均一に揃えすぎないことによって抑揚をつけ、人間が文章を読む際の息遣いやリズムを演出しています。
・文字の太さは電子端末の透過光で表示した際に、起筆や終筆、横画などの通常細い箇所がバックライトに埋没しないように一般的なものより太く設定しています。
・漢字はオリジナル活字の雰囲気を引き継ぎ、一文字一文字が少し硬質で主張がはっきりした印象にしています。また、小さなサイズで組んだときにもつぶれにくく安定感のある可読性を実現しました。
・仮名は凸版書体の特長を色濃く表していることから、より忠実にそのデザインを踏襲しています。字面は一般的なものよりも2~3%大きくし、明朗でおおらかな印象になるようにしています。
・英数字は少し硬質な和文と親和性が保てるように新しくデザインしています。電子端末の表示でも適度に映えるようにシンプルなエレメントで構成し、しっかりとした濃度で表示されるようにしています。


モリサワから販売する「凸版文久明朝R」の製品概要
・提供時期: 2014年9月
<パッケージ製品>
・フォーマット:OpenTypeフォント(※2)
・文字セット:Adobe-Japan1-6 (23,058文字) JIS2004準拠、IVS(※3)対応
・提供製品:
MORISAWA PASSPORT / MORISAWA PASSPORT ONE
MORISAWA PASSPORT アカデミック版
MORISAWA Font Select Pack 1 / 3 / 5
<クラウドフォントサービス>
TypeSquare


■ 今後の取り組み
 凸版印刷は今後、「凸版文久体」のライセンス提供先の拡大をはかるとともに、凸版印刷が展開するデジタルコンテンツサービス全般において「凸版文久体」の利用を促進。より多くの読者に読みやすく作品のイメージを受け取りやすい環境を提供していきます。

※1 凸版印刷のオリジナル書体
1956年に金属活字として設計された書体で、これまで数多くの書籍で用いられてきた。書体デザインは現代のデジタルフォントにも多大な影響をおよぼした「築地体(※4)」を源流とし、平明単純で誰にでも書けそうな文字を理想として作られ、それ以前の書体に見られる筆の運びとは一線を画すペン書き風の読みやすく親しみやすいデザインを最大の特長としている。
※2 OpenType
フォントファイル形式の一つ。異なるプラットフォーム間でも同様の出力が得られる。
※3 IVS
Ideographic Variation Sequence/Selectorの略。文字符号としては同一視される字形の違いを使い分ける仕組み。
※4 築地体
明治時代の東京築地活版製造所(印刷・活字製造業)の明朝体活字で、日本の明朝体活字の源流のひとつ。



* 『文久体』は凸版印刷株式会社の登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以上

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