2013/03/27

凸版印刷、位置連動型コンテンツ配信O2Oソリューション「Cylseeジオ」を提供開始
~街中、屋内施設、レジ横などの場所に応じて、最適なコンテンツをスマートフォンに配信、
Bluetooth型ジオフェンシング技術により、省電力、小型化を実現~
 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)は、位置連動型コンテンツ配信O2O(※1)ソリューション「Cylsee(シルシー)ジオ」の提供を2013年4月上旬より開始します。

 「Cylseeジオ」は、街中、屋内施設、レジ横などの利用者の現在いる場所に応じて、クーポンや広告などのコンテンツを、専用アプリがインストールされたスマートフォンへ最適に配信できるソリューションです。
凸版印刷は、NFC(※2)を活用したコンテンツ配信サービス「Cylsee」を提供してきましたが、今回、NFCによる接触距離 (10cm)に加え、GPSを活用した遠距離(100メートル)、Bluetoothを活用した近距離(10メートル)に対応。利用者との距離に応じたフルレンジでの位置計測とコンテンツ配信を可能にしました。本ソリューションでは機器提供を含め企画からシステム開発、運用までトータルで提供します。

 

 屋内での近距離(10メートル)位置計測は、Bluetooth機器を利用したジオフェンシング(※3)方式で実現。株式会社イーアールアイ(本社:岩手県盛岡市、代表取締役:水野節郎、以下 イーアールアイ)のBluetooth機器「BLUETUS(ブルータス)」を採用しました。Wi-Fi機器や音波発生器などを利用した他の方式と比較して、スマートフォンアプリの省電力化、通信機器の小型化を実現しています。

 
 本ソリューションの開発にあたり、凸版印刷とイーアールアイの両社は、O2O領域でのBluetooth技術の活用で、協業。イーアールアイがBluetooth機器の技術提供を行い、凸版印刷がBluetooth機器の販売および、企画・システム開発・運用を担当します。

07.画像1
Cylseeジオの全体概要図

■ 開発の背景
 凸版印刷は、商品開発や販促活動、効果測定など、幅広い分野で企業のコミュニケーション活動をサポートするソリューションを提供しています。これらのソリューション提供で培ったノウハウと技術力を組み合わせ、Facebookと実店舗を結び付けるO2Oプロモーション「リアルいいね!」や「いいね!カウンター」、「ジェスチャーいいね!」など、様々なO2Oサービスを開発してきました。

 

 その中で、2012年9月にNFCコンテンツ配信サービス「Cylsee」を提供開始しています。「Cylsee」は、ポスターやPOPなどに貼付されたICタグをNFC搭載スマートデバイスで読み取ると、ICタグに紐付けられたコンテンツ(URL)をスマートデバイスに表示するコンテンツ配信サービスです。
コンテンツ情報はサーバで管理するため、様々な場所に設置されたICタグに紐付く情報を書き換えることが可能です。時間や場所に応じて情報を変更できるため、企業の効果的なプロモーションや情報提供を実現します。
 一方で、NFCで可能になる接触距離(10cm) を延長し、 屋内施設や店舗内で10メートルほどの近距離で利用者にコンテンツを自動的にプッシュ配信するジオフェンシング技術に注目が集まり、対応が望まれていました。

 

■ 「Cylseeジオ」の特長
・街中、屋内施設、レジ横などの場所と利用者の距離に応じてコンテンツを配信可能
 利用者が、専用のスマートフォンアプリをインストールし、そのアプリを起動することで、街中、屋内施設、レジ横などの距離に応じて、利用者に最適なコンテンツを受け取ることが可能となります。
たとえば、GPS計測により、街中で店舗へ誘導するクーポンを配信し、大型商業施設などの屋内で目的店舗のキャンペーンを告知し、商品購入時にレジ横のNFCシールをタッチすることでインセンティブを渡す、統合した販促施策が実施可能です。
 スマートフォンのアプリケーションは、利用企業の要望に応じてカスタマイズ開発して対応します。

 

・Bluetooth機器を利用したジオフェンシング方式による省電力化、通信機器の小型化を実現
 イーアールアイが開発したBluetooth機器「BLUETUS」を活用することにより、Wi-Fi機器や音波発生器などを利用した他の方式と比較し、省電力化と小型化を実現しています。
AndoridやiPhoneなどスマートフォンの電池消耗を抑えるとともに、小型な「BLUETUS」の採用により店舗内の機器設置スペースに困りません。「BLUETUS」は面倒なペアリングやパスワード入力などの認証操作を省き、誰でも簡単に情報を受信することができます。また電波ノイズや騒音にも強く、複数の端末から同時に情報を配信することも可能です。(※特許出願中)

 

・コンテンツ配信クラウドで場所や時間に応じたコンテンツ配信が可能。 
 「Cylsee」コンテンツ配信クラウドで場所や時間に応じたコンテンツ配信を管理画面で設定可能です。

 

・来店履歴、購買前の行動履歴などの行動ログのデータ分析に対応可能
 GPS、Bluetooth、NFCの履歴を組み合わせることで、来店履歴や購買前の行動履歴など、利用者の行動ログを「Cylsee」クラウド上に蓄積し、データ分析に活用することが可能です。

 

■ 今後の目標
 凸版印刷は今後、ショッピングモールや大型商業施設などの流通業界や観光スポット、商店街などに向けて本ソリューションを拡販。2013年に1億円の売上を目指します。
 凸版印刷とイーアールアイの両社は今後、O2O、M2M(※4)領域でのBluetooth技術の活用で、本格的な協業体制を構築していきます。

 

※1 O2O (Online to Offline)
ネット上の情報や活動が実店舗での購買行動に影響すること。また、実店舗での購入につなげるためにネット上で行われる、販売促進やマーケティングなどの活動。

 

※2 NFC
ISOで規定された国際標準の近接型無線通信方式で、タイプA、タイプB、FeliCa、ISO15693の通信方式に対応し、非接触ICカード 機能やリーダ/ライタ機能、機器間通信機能などが利用できます。

 

※3 ジオフェンシング
Wi-Fiや音波、Bluetoothなどの計測装置を場所に設置することで、仮想的なフェンスを生成し、特定の場所に利用者が入ったり、出たりすると決められた処理を自動的に実行する技術。

 

※4 M2M(Machine to Machine)
機器同士がネットワークで接続され、相互に情報のやりとりを行い、様々な制御を行う仕組み。

 

* 本ニュースリリースに記載している会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以上

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