TOPPAN 凸版印刷株式会社

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デザイントーク in TOPPAN Vol.22 「GRAPHIC TRIAL 2017 ギャラリートーク 吉田ユニ×小杉幸一」

 グラフィックトライアル参加クリエイターが対談相手を選んで自由にトークするギャラリートークに吉田ユニさんが指名したのは、日頃から親交のあるデザイナー仲間の小杉幸一さん(博報堂アートディレクター)です。「ざっくばらんに話を聞けたら」と言う小杉さんが今日は聞き役に徹して、吉田さんのクリエイションの秘密に迫りました。

 まずは、グラフィックトライアルについて。「なぜスクラッチ印刷を選んだの?」という小杉さんの質問に、「元々スクラッチが好きで、写真ごと削れるスクラッチができたらいいなと思ったから」と吉田さん。「ポスターなのになぜ平置きで展示したの?」「削りかすも含めて作品なので一緒に展示したかったから」、「なぜ画面が4分割なの?」「削る量を変えて見せたかったのと、なるべくリアルなサイズにしたかったから」など、小杉さんは作品への素直な感想をベースにテンポよく話を引き出していきます。今回の対談の前に会場でじっくり作品を鑑賞した小杉さん、質問はいずれも「そうそう、そこが聞きたかった!」と思うことをズバリとらえたものばかりで、来場者は身を乗り出すようにして聞き入っていました。

 徐々に話は、吉田さんのクリエイションの核心へと迫っていくことに。「ユニちゃんの作品はどこかノスタルジックで懐かしい感じがする。“わかる、わかる”という部分に触れられた気がする」「でも実はものすごく整理して一枚一枚を作っているように思う」と小杉さん。「理屈やコンセプトで考えるものはすごく多いんです。アーティストタイプとみられることが多いけれど、実はそうじゃないんです」と吉田さん。ディテールを突き詰めるのが小さい時から好きで、「見る人が脳のどこかをくすぐられるように、突飛すぎないちょうどいいところを狙いたい」と思いながら仕事をしていると話してくれました。


吉田氏


小杉氏

 今回の作品を見て改めて「面白い技術はいっぱいあるけれど、まだまだ料理されていないものがいっぱいある。皆、ユニちゃんに投げたら面白いところを引き出してくれる気がする」。さらに、「デザイナーは皆けっこう妄想癖があると思うんです。メディアを最終ゴールにしながら妄想が始まるわけですが、それを軽々と超えているのがユニちゃんだと思う」と小杉さん。そしてアウトプットというよりも考え方自体に「吉田ユニっぽさ」があるように感じていると分析します。それを聞いた吉田さんは、「自分ではそうやって分析しないから、今日の話はちょっとした発見」だと感心して、しばし小杉さんのトークに聞き入る場面もありました。

 「トークはあまり得意じゃなくて」と前置きしながら「聞いてくださってありがとうございました」と吉田さんが締めくくると、会場から惜しみない拍手が。小杉さんのクリエイター視点の質問の数々が吉田さんの魅力を引き出した1時間半でした。

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