TOPPAN 凸版印刷株式会社

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デザイントーク in TOPPAN 2005

サントリーの新ロゴタイプ誕生秘話が明かされました。

2005年10月12日(水)、トッパン小石川ビルの印刷博物館グーテンベルクルームにおいて、凸版印刷株式会社と社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)の主催によるトークショー「デザイントーク in TOPPAN 2005」を開催しました。このトークショーは、印刷博物館P&Pギャラリーで行われた「JAGDAポスター展:WATER FOR LIFE 東京展」の関連イベントで、サントリー株式会社の新しいロゴマークを取り上げました。

▲ 左より、ゲストの坪松博之氏、加藤芳夫氏、葛西薫氏

▲ トークショー会場風景

ゲストには、このプロジェクトで事務局長を務められた坪松博之氏(サントリー株式会社)と選定委員を務められた加藤芳夫氏(同)、葛西薫氏(株式会社サン・アド)の3名をお招きし、当事者の視点からこのプロジェクトの全容を語っていただきました。

まずはじめに「サントリー新ロゴタイプ・専用書体導入プロジェクトのご紹介」と題して、プロジェクトの概要と経緯を紹介していただきました。はじめからロゴやCIを変えようとしたわけではなく、お客様、社員自身、取引先など様々な視点から「サントリーらしさ」を考えようという活動の中からロゴやCIを見直す結果になったことや、ロゴタイプのデザインを社員やグループ社員から広く公募したこと、世界的なタイプデザイナーのマシュー・カーター氏(アメリカ)とライノタイプ・ライブラリー社の小林章氏を招聘して社員の応募作品をブラッシュアップしたことなど、非常に興味深い内容の連続に、来場者は熱心に耳を傾けていました。

▲ 新ロゴタイプ募集のポスター

▲ 応募作の中から選ばれた6点

ここで特に強調されたのは、多様な事業を展開しているサントリーがカスタマーからどう見られているのかを問い直す作業の延長上に、ロゴのリニューアルがあったということ。各社員に「サントリーとは何か?」を考えてもらうために、新ロゴ制定は社員から公募する制作スタイルにしたとのことで、ひとつひとつのアクションに明快な理由が裏付けられていたことが印象的でした。

▲ マシュー・カーター氏や小林章氏らも参加したブラッシュアップ作業風景

▲ ブラッシュアップされていくロゴタイプ

▲ ブラッシュアップされていくロゴタイプ

また、応募作品の中から優秀作が絞られ、リファインされ、少しずつ新しいロゴに近づいていくプロセスはとてもエキサイティングだったそうです。特に、世界的なタイプデザイナー、マシュー・カーター氏や、タイプ・ディレクター小林章氏らも参加した最終的なブラッシュアップ作業は、加藤氏が「非常に感動的だった」と語るほど濃密な時間だったようです。

次に、凸版印刷でコーポレートコミュニケーション分野のプロデューサーを務める篠原誠司(凸版印刷 C.C.Labo)を進行役に加え、「プロジェクトに込めた思いとその軌跡」というタイトルでトークショーを行いました。

この中で印象的だったのが、同じデザイナーでありながら自社のパッケージデザインを手がける加藤氏と、広告を手がける葛西氏のロゴのデザインにおける考え方の違いでした。プロダクトのラベルやパッケージの中でのあるべき姿を逆算して公募作からチョイスした加藤氏に対し、サントリー全体としてこうあるべきという視点から選んだとする葛西氏の意見は、ともすると対局に位置していたとのこと。相反する意見のぶつかり合いの中から新しいロゴタイプが生まれたことが理解でき、客席の空気も緊迫した一幕でした。

最後に客席からの質問に坪松氏らが応え、終了予定時刻を少しオーバーして、充実したイベントは幕を閉じました。

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