TOPPAN 凸版印刷株式会社

当サイトは、コミュニケーションメディアのひとつである印刷表現の幅を広げ、クリエイティブに役立つ情報を発信するウェブサイトです。凸版印刷のグラフィック・アーツ・センター(GAC)が運営しています。

GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL FILE 2 裄V 和
画像
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FILE 2

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SPEC

FIN.

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印刷を織り重ねて“揺らぎ”をつくる

裄V:
1枚の写真を版で重ねて、軽やかに揺らぐ像を表現したいと思います。素材となる花(アジサイ)の写真は、あまり情緒を持たせずに質感や色み、立体感など忠実に撮影しました。これをどうやって「揺らぎ」のある絵にしていくか、なのですが…。
裄V 和
PD:
大きく分ければ、製版など印刷技法でつくりこむ方法と、モニター上で合成した画像を刷る方法とがありますね。
裄V:
今回のテーマは「織(おる)」ですから、印刷技術を使って「織」を表現してみたいです。印刷で何ができるか実験できる良いチャンスだと思っていますので、どんな方法があるのかご相談させて頂きながら、できるだけ色々試させてください。
PD:
なるほど、わかりました。ではまず、こちらからの提案なんですが、チャレンジとして用紙にアリンダというフィルムを使ってみましょうか。透明なベースに薄い印刷を何層にも織り重ねていくという方法を基本に、線数やインキ、調子などアプローチを変えながら揺らぎをつくりだす実験をしてみましょう。
裄V:
刷り上がりを想像すると楽しみです!軽やかで、透明感があって、濁りのない色で、しかもふわりとした奥行きを感じるような立体的なものを目指せればと思います。よろしくお願いします。
スタッフからのコメント

アリンダは、紙より格段に平滑で、紙とはインキのノリも違う素材です。どんな表現が生まれるのか、ちょっとドキドキです。

スタッフからのコメント

刷り上がり

トライアル
PD:
最初の実験ではどんなアプローチが有効的なのかを見極めることを目標に、様々な手法でつくったCMYKの4色印刷を3回刷り重ねてみました。通常はインキを刷り重ねていくと絵柄もどんどん濃くなって黒くなってしまいます。そこで、減調した濃度の薄い版を重ねてみました。刷り重ねた時に、適正な濃度をキープするように、50%、30%、20%に減調した3種の絵柄を刷り重ねて、CMYKのインキがそれぞれ100%になるように製版しました。
トライアル
※減調とは
全体の階調のバランスを保ったまま明るくすることで画像のコントラストを下げる手法
裄V:
版を重ねると見え方がふわっとしていますね。通常の印刷で1回刷りのものと比べて何が変わってくるのですか?
PD:
減調すると、階調がフラットな部分ができてトーンが緩やかになりソフトな画像ができます。これを3回刷り重ねることで「たゆたう」表現を目指してみました。ただ、絵柄がふわっとやさしくなっただけに、100%の濃度では全体の印象が若干弱い印象になっているようですので、もう少し濃度を上げたほうが良いかもしれませんね。

3種の減調したCMYKを刷り重ねたもの
◇3種の減調したCMYKを刷り重ねたもの

通常の濃度のCMYKを1回刷りしたもの
◇通常の濃度のCMYKを1回刷りしたもの

PD:
次にインキ濃度を薄めました。
裄V:
ぐっと儚い印象になりましたね。でも少し弱すぎるかな……。ベースの紙が透明だからでしょうか。他の手法と組み合わせれば上手な使い方ができるかもしれませんね。
インキ濃度を弱めたもの
◇インキ濃度を弱めたもの
PD:
その他にも、網点の種類を変えるという手法も試してみました。ドットの形状を変えてみるとちょっと面白いかもしれません。
ランダムドット(フェアドット)×スクエアドット×ラウンドドット
◇ランダムドット(フェアドット)×スクエアドット×ラウンドドット
裄V:
モアレのような不思議な感じがしますね。もう少し粗くすると面白いかも。
PD:
それぞれに再現性が違うので、これらの手法を組み合わせていけば、きっと面白い「揺らぎ」をつくりだせると思いますよ。
次回予告

次回はたゆたうような表現を目指して、線数の変化に挑戦します!

プロフィール
裄V 和 YANAGISAWA KAZU

裄V 和
YANAGISAWA KAZU

アートディレクター

1980年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業、同大学大学院造形研究科デザイン専攻修了。2008年凸版印刷株式会社入社。トッパンアイデアセンタークリエイティブ本部に在籍。入社以来、企業の販売促進に関わるカタログのクリエイティブディレクションを主体に、DM、情報誌、店舗ツールなどビジュアルコミュニケーション領域のディレクションを一貫して手がける。

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SPEC

FIN.
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