TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 5.トライアル2-高谷廉
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トライアル2
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パターンでハレーション効果を確認する

「前回見つけた色を使い、パターンに落とし込んだ時の効果のほどを確かめます。パターンの形状の違いや面積の大小で果たしてどう変わるのか? トリックアートのように動いて見えることはあり得るのか? 隣りの色に影響されて色が変わって見えたりしないだろうか? 等々、いろいろ想像しながらパターンをつくって実験します」
原稿
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用紙/インキ

用紙はインキの発色とテクスチャーのバランスが良いラフグロス紙を選択。原稿②では黒い用紙での実験も行った。
インキは前回までに絞り込んだ特色。

用紙

ヴァンヌーボVG(スノーホワイト)/シャルトN/スーパーコントラスト(スーパーブラック)/ OK ACカード(まくろ)

インキ

特色各種/蛍光インキ各種/金/銀/スミ/オペ―クホワイト
※特色1版以外のインキ構成
   ビビッドレッド: 特色金赤/蛍光ピンク/蛍光ピンク
   ビビッドマリンブルー: 特色濃青/特色薄青
   銀: 銀/プロセスイエロー

製版/校正刷り

色面は全て100%のベタ面。線数は175線。蛍光インキと金・銀は2回刷り。

版の構成

【Aパターン(グリッドパターン)】
蛍光ピンク(2回刷り)→蛍光グリーン(2回刷り)→蛍光赤→ビビッド青→銀→スミ
【Bパターン(ドットパターン)】
特色シアン→特色うす青→蛍光オレンジ→蛍光グリーン→特色金→銀→スミ
刷り上がり

●グリッドパターン

グリッドパターン
用紙:ヴァンヌーボVG(スノーホワイト)
グリッドパターン
眺める角度によっては金も各色とハレーションを起こし、画面全体では眼が痛いほどに強烈な効果があった。さらに金が緑やオレンジに影響されて銀色に見えている。

●ドットパターン

ドットパターン
用紙:ヴァンヌーボVG(スノーホワイト)
ドットパターン
青×赤×ペールトーン2色。面積の大小によるハレーションの有無はないが、面積が大きいほうが効果は大きくなる。ドット内も2色のペールトーンがわずかにハレーションを引き起こしているが、それよりもトリックアートとしての効果が感じられる。

●黒い紙での比較

黒い紙での比較
黒い紙での比較
用紙:スーパーコントラスト(スーパーブラック)
下の用紙と同じ版構成だが、用紙が違うだけでこれだけ発色が違ってくる。シャルトNと比較するとハレーションは弱いが、金と銀の発色が高い。
黒い紙での比較
用紙:OK ACカード(まくろ)
実験した3種のうち、もっともバランス良く発色した用紙。シャルトNほど彩度は高くはないが、スーパーコントラストほどドライダウンは起こさなかった。
黒い紙での比較
用紙:シャルトN
赤は、下地にオペ―クホワイトを引いて紙色を隠ぺいはしているものの、想像以上に鮮やかな発色が得られた。金・銀ののりも良く、平滑なテクスチャーになっている。
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トライアルを終えて
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高谷氏
高谷氏のコメント
「うわっ、けっこうガンガン来ますね、ハレーションが。幾何学的なパターンにはめるとやっぱりいいですね。特にグリッドパターンで注目してほしいのが金色。前回のトライアルで、金や銀は他の色が入り込むのか違う色に見えたから、それを狙って配置したんですが、やっぱり緑やオレンジの影響を受けて銀色になりましたね。ドットパターンではペールのドットに注目してください。わすかな色差だから青と赤の二重マルだと気がつかないほどだけれど、錯覚のような、なんかヘンな感じがしませんか?不思議な感じがするなあ。それと黒の紙。シャルトの発色は捨てがたいけれど、スーパーコントラストの漆黒の上の発色はたまりませんね。」

担当PDのコメント
まさに狙い通りの効果が発揮され、印刷時に見当が合わないほどハレーションが起きている。現場では印刷時に見当合わせに難儀してくるようになってきた。今回、特に面白かったのが黒紙の実験だろう。オペ―クホワイトを2度刷りして紙色を隠蔽しているとはいえ、シャルトの赤の発色は想像以上、スーパーコントラストは予想通りに色が沈んだが、それがかえって何とも言えないいい味を出している。これを使って高谷氏がどんな作品を仕上げるのか楽しみだ。

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次に向けて
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「次は手描きで調子のある面をつくり、それをパターンに填め込む実験です。ベタ面にニュアンスを与えて、ハレーションにもうひと味加えたいと思います」

プロフィール
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高谷廉 TAKAYA REN
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高谷廉
TAKAYA REN

アートディレクター
1976年仙台生まれ。1999年東北芸術工科大学彫刻科卒業。good design company、andesignを経て、2011年AD&D設立。NY TDC57審査員賞、ONE SHOW DESIGN Merit(2011, 2012)、CIPB 2011 Finalist、10th International Competition Francisco Mantecon Finalist、Brno Biennial 2012 Finalist、東京TDC Prize Nominee、日本タイポグラフィ年鑑ベストワーク賞、JAGDA 2012新人賞、D&AD IN BOOK、NY ADC Silverほか受賞。www.ad-and-d.jp
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