TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 2.トライアル1-高谷廉
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トライアル1
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ハレーション効果のある色の組み合わせを探す

「使用する色とその組み合わせを決めるためのトライアルです。まずは基本となる発色のよい色を決め、ペール、ビビッド、ディープの3つのトーンでそれぞれ比較しながら、ハレーションを起こしやすい組み合わせを探ります。同時に、色面の境目は“ヌキ合わせ”と“ノセ”のどちらが良いかも検証します。いい組み合わせを探しながら、それぞれの色も詰めていかなければ…。考えなければいけないことはたくさんありますね」
原稿
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チャート状のデータ(一部)
色の組み合わせで15種作成。それぞれペール、ビビッド、ディープの3つのトーンで構成されている。
横列は“ヌキ合わせ”と“ノセ”を検証するもので、色面の境目が0.05mm刻みで0.00mm〜0.50mmを確認できる。
用紙/インキ

用紙は標準的なコート紙。
インキはすべて特色。高谷氏の重視するビビッドな赤・青・黄色に関してはPDによる事前テストの結果をふまえ、複数の特色を刷り重ねた。

用紙

オーロラコート

インキ

特色各種/蛍光インキ各種/金/銀/スミ
ビビッド赤: 特色金赤/蛍光ピンク/蛍光オレンジ
ビビッド青: 特色シアン/特色うす藍
ビビッド黄色: イエロー(Kaleido)/蛍光イエロー

製版/校正刷り

チャートの色面はすべて100%のベタ面。赤、青に関しては事前に発色テストを行って決定した。線数は175線。

版の構成

ペールトーン1→ペールトーン2→ビビッドトーン1→ビビッドトーン2→ディープトーン1→ディープトーン2→スミ

刷り上がり
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緑&赤の組み合わせ
用紙:オーロラコート

【ディテール】
●“ヌキ合わせ”と“ノセ”の効果
この色の組み合わせでは、強烈なハレーション効果が認められた。特にビビッドトーンの“ヌキ合わせ”では、色の境目が版ズレして白い隙間があるように見える。

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※実際の刷りと見え方は異なります。

●トーン別の効果
左から緑&赤、金&青、緑&紫の組み合わせ。ペールトーン、ディープトーンもしっかりとハレーション効果が認められる。

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※実際の刷りと見え方は異なります。

●金、銀のハレーション効果

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反射しているとき
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反射していないとき
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トライアルを終えて
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高谷氏のコメント
「鮮やかな色じゃなくてもこんなにハレーションが起きるんですね。ペールトーンとディープトーンは、『できそうだ』と予想していたものの、こんなに目がチカチカするほど効果があるとはビックリしました。これならもっとペールは淡い色に、ディープは深い色にできそうです。色の境目については、色同士は重ならない“ヌキ合わせ”のほうが効果的でしたが、ビビッド系はハレーション効果が強すぎて目の錯覚で版ズレのような白い線が見えるので、あえて“ノセ”にした方がいいのかも…。軸にする色も徐々に決まってきたし、最終的なイメージも浮かんできました」

担当PDのコメント
トライアル前の準備として、赤、青、水色の重ね刷りや調色のカラーチャートを作成し、高谷氏のイメージするハレーションが起きそうな彩度の高い色づくりを試みた。今回は実験的に、水色の希釈剤としてフッ素コート剤“テクノフ”を使用。希釈剤としての使用がいいのかわからないが、ニスやメジウムよりも黄変しにくく、色にも影響を与えなさそうだ。高谷氏のトライアルは、ハレーションが起きると成功なのだが、同時に印刷で見当が合わせにくくなるのが悩みどころだ。引き続き、高谷氏の色彩学的でロジカルなアプローチの純度を保てるように様々な印刷技術を用いて裏支えしていきたい。

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次に向けて
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「いくつか固定したい色が見つかったので、次はその色を軸に対比する色を探していきます。それぞれの色もさらに詰めていく予定です。青や赤の色ももう少しこだわりたいし、金、銀の輝度も追求していくつもりです」

プロフィール
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高谷廉 TAKAYA REN
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高谷廉
TAKAYA REN

アートディレクター
1976年仙台生まれ。1999年東北芸術工科大学彫刻科卒業。good design company、andesignを経て、2011年AD&D設立。NY TDC57審査員賞、ONE SHOW DESIGN Merit(2011, 2012)、CIPB 2011 Finalist、10th International Competition Francisco Mantecon Finalist、Brno Biennial 2012 Finalist、東京TDC Prize Nominee、日本タイポグラフィ年鑑ベストワーク賞、JAGDA 2012新人賞、D&AD IN BOOK、NY ADC Silverほか受賞。www.ad-and-d.jp
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