TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 5.トライアル3-佐藤晃一
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トライアル3
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ポスター作品の設計

「使用する元絵は、僕の“きいちのぬりえ”コレクションから5点を選び、徐々に白さを増していくように変化をつけました。鮮やかな色合いの少女たちが自ら輝いているかのように見せるため、背景などの一部をマットな黒で潰して画面を締めています。さて、少女たちは僕が思うように輝いてくれたでしょうか。」
原稿
イラストの上部には使用したインキを確認できるチャート入れた。
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「あやとり」©きいち/小学館(印刷物)
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「レコードよ」©きいち/小学館(印刷物)。
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「シャボンだま」©きいち/小学館(印刷物)。
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「おいけのコイ」©きいち/小学館(印刷物)。
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「レコードよ」©きいち/小学館(印刷物)。
用紙/インキ

用紙は蛍光色の発色が良いラフグロス紙。
インキは、蛍光インキをベースに適宜オペ―クホワイトで希釈した。

用紙

ヴァンヌーボVG(スノーホワイト)

インキ

特色シアン※1/蛍光マゼンタ/蛍光イエロー/特色スミ/マットスミ※2
希釈剤:オペ―クホワイト

※1 特色シアン:蛍光マゼンタ、蛍光イエローとのバランスを見て調色した彩度の高いシアン。
蛍光マゼンタと明度をそろえている。
※2 マットスミ:マットスミにマットニスを混ぜた。

製版/校正刷り

ぼかし画像とシャープ画像をデータ上で合版し、CMYの3版とスミ2版で印刷。。フェアドット 製版。

ぼかし画像: アウトラインや髪など黒の要素を外した画像を使用。ガウスは50%。
シャープ画像: ぼかし画像と同様にアウトラインや髪など黒の要素を外した画像を使用。製版濃度は15%。

版の工程

蛍光マゼンタ(オペークホワイト混入)→蛍光イエロー(オペークホワイト混入)→特色シアン(オペークホワイト混入) →特色スミ→マットスミ

刷り上がり
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「あやとり」
オペークホワイト10%混入

【比較】

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「あやとり」
左:希釈なし スミ版なし
右:仕上がり

蛍光3色にはオペークホワイト各10%混入

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「ステレオよ」
左:希釈なし スミ版なし
右:仕上がり

蛍光3色にはオペークホワイト各40%混入

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「シャボンだま」
左:希釈なし スミ版なし
右:仕上がり

蛍光3色にはオペークホワイト各60%混入

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「おいけのコイ」
左:希釈なし スミ版なし
右:仕上がり

蛍光3色にはオペークホワイト各85%混入

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「およめさん」
左:希釈なし スミ版なし
右:仕上がり

蛍光3色にはオペークホワイト各95%混入

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トライアルを終えて
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佐藤氏のコメント
「いい感じが出てきていると思います。一番はっきり見える“あやとり”と、もっとも淡い“およめさん”はこのくらいの薄さで良いと思います。ただし、全体的に言えることですが、もともと淡い色表現だった部分が見えにくくなっているので、シャープ画像の濃度をもう少し調整した方がよさそうですね。今回はインキ濃度だけを変化させてみましたが、本番ではぼかし具合やシャープ画像の濃度もそれぞれの絵柄や色みを考えながら調整していきましょう。」

担当PDのコメント
今回は原画のトーンを極力生かしながら、用紙の黄ばみや汚れなどはきれいに取り払い、濁りを極力なくしたほか、各色面のアウトラインはフリーハンドのような自然さを出すようにパスを工夫し、形状がわかりにくい部分に若干の調整を加えた。インキの濃度は均等に変化させてみたが、見え方も同じように均等になるわけではない。この実験をベースに、本番では調整を加えながら均等に変化するように仕上げたいと思う。

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次に向けて
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「今回の結果を踏まえて調整をかけながら、いよいよ入稿です。もう少しですね。」

プロフィール
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佐藤晃一 SATO KOICHI
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佐藤晃一
SATO KOICHI

グラフィックデザイナー
1944年群馬県高崎市生まれ。東京芸術大学美術学部工芸科ビジュアルデザイン専攻卒業。資生堂宣伝部を経て、1971年に独立。’85年東京ADC最高賞、’90年毎日デザイン賞、’97年芸術選奨文部大臣新人賞受賞。ニューヨーク近代美術館(MoMA)ポスターコンペ一席をはじめ多数の国際ポスターコンペで受賞。作品は国内外の多数の美術館に所蔵されている。現在、JAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)、AGI(国際グラフィック連盟)、日本デザインコミッティー、東京ADC(アートディレクターズクラブ)、東京TDC(タイプディレクターズクラブ)各会員。多摩美術大学教授。「超東洋的」と評される独自な表現で知られるが、近年はそれにとらわれない自由な表現を展開している。
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