TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 3.トライアル2-竹内清高
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トライアル2
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5種類のチョコレートの質感表現

「チョコレートの『パウダー感』『なめらか感』『高級感』『パリッと感』『かたさ・重量感』を表現するため、プロセス4色をベースにさまざまな“隠し味”と“仕上げ”を加えていきます。例えば、インキにニスを混入したり、用紙の特性を活かしてみたり、あらゆる方法でそれぞれの質感にマッチしたベストな表現方法をさぐっていきます」
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「パウダー感」のトライアル
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原稿
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チョコレートパウダーの画像。
用紙/インキ

用紙は、パウダーらしい質感を求め、和紙のような風合いを持つ用紙と、マットながらも再現性の高い用紙を選択。
インキには“隠し味”としてプロセス4色にマットニスを20%混入した。

用紙

GAコットン/ヴァンヌーボV(スノーホワイト)

インキ

プロセス4色(マットニス20%混入)

製版/校正刷り

線数は175線。

刷り順

スミ→シアン→マゼンタ→イエロー

刷り上がり
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【ディテール】

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【用紙:GAコットン】
触ると手につきそうな、マットでしっとりした質感となった。
  【用紙:ヴァンヌーボV(スノーホワイト)】
マットながらも再現性の高さから、よりリアルな質感に仕上がった。
 
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「なめらか感」のトライアル
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原稿
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チョコレートソースの画像。
用紙/インキ

用紙は、再現性の高さとグロス感のあるものを選択。
インキはプロセス4色のほか、“隠し味”として蛍光インキを、“仕上げ”としてグロスとマットのニスを採用。

用紙

ダイヤプレミアグロスアート

インキ

プロセス4色、特色蛍光ピンク、特色蛍光イエロー、グロスニス、マットニス

製版/校正刷り

線数は175線。
上部のチョコレートソースには特色蛍光ピンクの調子版を、下部のホワイトチョコレートソースには特色蛍光イエローの調子版を硬めに作成。プロセス4色の下に先刷りした。

刷り順

特色蛍光ピンク→特色蛍光イエロー→スミ→シアン→マゼンタ→イエロー→グロスニス→マットニス

刷り上がり
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【ディテール】

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特色蛍光ピンクの調子が強すぎるものの、グロスニスによってチョコレートらしいツヤが出た。
※カーソルを合わせると、先刷りした特色蛍光ピンクが表示されます。
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「高級感」のトライアル
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原稿
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スプーンに乗ったチョコレートの画像。
用紙/インキ

用紙には銀のスプーンを活かすメタリックな用紙を選択。
インキはプロセス4色のほか、メタリックな素材を隠蔽するオペークホワイトと、チョコレートの色みを変える金とパールニスを採用した。

用紙

オフメタルN(銀)

インキ

プロセス4色、オペークホワイト、特色金、パールニス

製版/校正刷り

線数は175線。
銀のスプーン部分は用紙のメタリック感を活かし、チョコレート部分は透過しないようオペークホワイトのマスク版を作成。チョコレートの“隠し味”として特色金の調子版を、“仕上げ”としてパールニスのベタ版を刷り重ねた。

刷り順

オペークホワイト→特色金→スミ→シアン→マゼンタ→イエロー→パールニス

刷り上がり
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【ディテール】

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メタリックな紙地が影響し、肝心のチョコレートの印象が弱まってしまった。
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「パリッと感」のトライアル
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原稿
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チョコレートマカロンの画像。
用紙/インキ

用紙は「なめらか感」同様、再現性の高さとツヤを求めた用紙を採用。
インキはプロセス4色のほか、グロスニスとマットニスと特色銀を採用。

用紙

ダイヤプレミアグロスアート

インキ

プロセス4色、グロスニス、マットニス、特色銀

製版/校正刷り

線数は175線。
グロスニスでハイライト部を100%、シャドウ部は0%になるようなグラデーション版を、マットニスでシャドウ部が100%、ハイライト部が0%になるグラデーション版を作成。マカロンの明るい部分は光った印象を、割れた部分は逆にしっとりとした印象を狙った。また、より硬い印象を出すためにハイライト部のみ特色銀を刷り重ねた。

刷り順

スミ→シアン→マゼンタ→イエロー→特色銀→グロスニス→マットニス

刷り上がり
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【ディテール】

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質感は強調されたが、マカロンならではの軽さがそこなわれてしまった。
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「かたさ・重量感」のトライアル
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原稿
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ブロックチョコレートの画像。
用紙/インキ

用紙は再現性の高さを求めたヴァンヌーボと、実際にパッケージで使用されることが多いOKボールを選択。
インキはプロセス4色と、しまりを出すために特色スミを採用した。

用紙

ヴァンヌーボV(スノーホワイト)、OKボール

インキ

プロセス4色、特色スミ

製版/校正刷り

線数は175線。
ブロックチョコレートの荒々しさを出すため、スミとマゼンタをノイズ版*にした。ノイズの強弱で4パターン作成。また、かたさを強調するため、シャドウ部を硬めに抽出したシメ版で、特色スミを刷り重ねた。
※ノイズ版:画像処理でざらつき(ノイズ)を生じさせ、絵柄にニュアンスを追加した版のこと。古ぼけた質感をつくりたいときなどに使用される。

刷り順

特色スミ→スミ→シアン→マゼンタ→イエロー

刷り上がり
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【ディテール】

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左からノイズの弱、中、強。ノイズ版を入れることでざらついた印象が出たが、ノイズが強すぎるとシャドウ部の色が浅くなり、メリハリが無くなった。
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トライアルを終えて
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竹内氏のコメント
「PDの立木さんのアイデアもありさまざまな印刷技法を試すことができました。どの技法も興味深いと思いましたが、調子版やノイズ版については、濃度やレベルを調整しなければやや行き過ぎた刷り上がりになってしまうことがわかりました。しかし、綿密に検討すればこれらの効果は十分に発揮できそうです。最終作品にも活かしていくつもりです。」

担当PDのコメント
このトライアルではインキや版を工夫したほか、用紙も“隠し味”として位置づけてさまざまな種類の紙に刷った。しかし「高級感」のように、用紙に凝りすぎると印刷そのものの印象が弱まってしまうこともある。5種類のチョコレートについて、改めてそれぞれで見せたい質感の特性を考慮しながら印刷設計を行っていきたい。

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次に向けて
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「トライアル1、トライアル2で得たヒントをもとにしながら、おいしそうな色みや効果について考えていきたいと思います」

プロフィール
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竹内清高 TAKEUCHI KIYOTAKA
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竹内清高
TAKEUCHI KIYOTAKA

アートディレクター
1970年富山県生まれ。1993年金沢美術工芸大学商業デザイン卒業。同年に凸版印刷株式会社入社、トッパンアイデアセンターマーケティング本部商品企画部に在籍。様々な業界の商品・パッケージ戦略におけるクリエイティブ活動・コミュニケーションにおいてアートディレクターとして携わっている。主な仕事に、(株)ロッテ「爽」「アーモンドチョコレート」「グラマティックガム」、第一三共ヘルスケア(株)「フェルビナスター」など。主な賞歴として、グッドデザインアワード受賞、JPC印刷連合会長賞、JPC部門賞、JPC包装技術協会賞、JPI包装 アイデア賞など。
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