TOPPAN 凸版印刷株式会社

当サイトは、コミュニケーションメディアのひとつである印刷表現の幅を広げ、クリエイティブに役立つ情報を発信するウェブサイトです。凸版印刷のグラフィック・アーツ・センター(GAC)が運営しています。

GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 5.トライアル4-佐藤可士和
トライアル4
インキの差異を比較する
「僕らはプロセス4色を使うとき、CMYKのインキのメーカーを指定することはほとんどありません。“金”や“銀”も特別なときでなければ細かく指定することは少ないように思います。しかしきっとメーカーによって濃度も発色も違いがあるはず。わかってはいても、これまで実際に比較できるチャンスはほとんどありませんでした。そこで今回は“黒”“金”“銀”のインキの比較テストをします」
原稿
抜き合わせのカラーバーによるチャート(データ)。
用紙/インキ
用紙は使用頻度が高く発色の異なる用紙数種類を用意。インキはメーカー各社のものを用意。黒はプロセスのスミ、特色のスミ、合わせて24種。金、銀はそれぞれ15種。比較的特徴が出やすいものを用意した。
用紙
ダイヤプレミアグロスアート/ユーライト/ヴァンヌーボV(スノーホワイト)/雷鳥上質
インキ
黒の比較:プロセスのスミ、特色のスミ、計24種
金・銀の比較:各15種/グロスニス
製版/校正刷り
それぞれのインキ特性がわかりやすいよう、印刷時は同じ条件で印刷した。金・銀インキは、擦れ防止のために上からニスを印刷することが多いため、この実験でも部分的にグロスニスを印刷した。
版の構成/刷り順
スミ:計24版
金、銀:金→銀→グロスニス(計31版)
刷り上がり
【全体】
“黒”の刷り上がり(用紙:雷鳥上質)。上質紙は黒の差が比較的よく出た
【ディテール】
赤味、青味、濃淡などさまざまな黒がある
【全体】
“金・銀”の刷り上がり(用紙:ヴァンヌーボV)。中央部分にグロスニスを印刷している
【ディテール】
光沢や濃度が微妙に異なる
トライアルを終えて
佐藤氏のコメント
「こうやって見ると色差は歴然。ここまではっきり色が違うとは思っていなかったので、ビックリ。これはかなりデザイナーにとっては“欲しがりアイテム”ですね。金・銀はスミより差がないのかと思ったけれど、金も銀もそれぞれ個性があって面白い結果に。こんなに差があるのにこれまでメーカー指定をしてこなかったとは……。単純にチャート化しただけのものでデザインは一切していないのに、このままでも十分に面白いものになりました」
担当PDのコメント
たとえば“黒”に対する各社の考え方がどう違うか、それを一覧で見てみたいというオーダーだった。現在、日本で購入可能なインキメーカーから10社程度をピックアップした。スミはメーカーの考え方がもっとも強く出るレギュラーインキの他、それぞれ個性的な特色スミを用意した。アート紙よりも上質紙のほうが発色の差がはっきりと出たのは発見だった。スミに比べると金・銀は差が少ないかと思ったが、金・銀ともにかなり見え方に差があることを発見。自分にとっても発見があるトライアルになった。
本番に向けて
「内容がクールでロジカルなので、ポスターにする時もものすごくロジカルに色数も抑えて、バランスを考えようと思っています。もちろんディテールにはデザイン的こだわりをしっかり入れながらつくります。離れてみても強さがあり、寄って見ても情報が詰まっている、通常のポスターの感覚とはちょっと違うものになりそうです」
プロフィール

佐藤可士和 Sato Kashiwa
佐藤可士和
Sato Kashiwa

アートディレクター/クリエイティブディレクター
1965年東京都生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、株式会社博報堂を経て、2000年「サムライ」設立。強力なビジュアル開発力によるトータルなクリエイティブワークで高い評価を得ている。主な仕事にユニクロ、楽天グループ、国立新美術館、NTT docomo「N703iD」、スマップなど。毎日デザイン賞、東京ADCグランプリほか多数受賞。明治学院大学、多摩美術大学客員教授。著書に「佐藤可士和のクリエイティブシンキング」(日本経済新聞出版社)。http://kashiwasato.com/
  • グラフィックトライアル twitterはじめました

PDFファイルをご覧になるには、下のボタンから最新のプラグインをダウンロードし、インストールしてご覧ください。

Get Adobe Reader

  • ご意見・ご感想・お問い合わせ 
  • 著作権について 
  • 個人情報保護方針
© 2002 TOPPAN PRINTING CO., LTD.