TOPPAN 凸版印刷株式会社

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GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 3.トライアル2-仲野昌晴
トライアル2
葉のディテールをつくりこむ
「普通はインキを重ねてモノの色や立体感をつくりあげていきますが、僕のトライアルはこれとは逆で、質感と色のベースを色紙の紙地にして、印刷で影と光を補ってつくりあげていきます。
今回は前回に引き続き、植物の葉をさらに掘り下げます。素材は、ポインセチアの葉です。葉脈をはっきりと見ることができ、また人が持つ概念的な葉に似ているように思えたので、この葉にしました。とてもキレイなこの葉を、形状を認識できないところまで思いきり拡大して原稿にしました。さて、形の枠を取り払った状態でどれだけ“そのもの”に近づけるでしょうか」
原稿
ポインセチアの葉の接写。光を透過させて葉脈をはっきりと浮き立たせて撮影している。
用紙/インキ
前回のトライアルを参考に、葉の質感と色に近い用紙を絞り込んだ。結果、ざらっとした質感をした明るい緑の用紙と、やわらかな風合いで濃緑色の用紙の計2種を選択。
インキは、ライト部にはオペークホワイトを、シャドウ部には紙地との掛け合わせを考慮した特色を使用している。
用紙
ニューウェブロンカラー(緑)/GAボード(ダークグリーン)
インキ
ライト版:オペークホワイト
シャドウ版:特色緑1/特色緑2
製版/校正刷り
線数は175線。前回よりもディテールをつくりこむため、ライト部は3種類のホワイト版を作成。シャドウ部は前回と同様に2版、用紙の色みにあわせて調合した。
ライト版1 ライト版2 ライト版3
シャドウ版1 シャドウ版2  
版の校正/刷り順
ライト版1(柔らかめ/オペークホワイト)→ライト版2(硬め/オペークホワイト)→ライト版3(超硬め/オペークホワイト)→シャドウ版1(特色緑1)→シャドウ版(特色緑2)
刷り上がり
用紙:ニューウェブロンカラー(緑)
【ディテール】
用紙:ニューウェブロンカラー(緑)
用紙:GAボード(ダークグリーン)
トライアルを終えて
仲野氏のコメント
「ニューウェブロンカラーは、遠くから見ても近くから見ても質感がありますね。ただもっと他の色みも感じられるように、意図的に色を加えてより現実のものに近付けるという方向性も考えてみたいと思います。
ところで、人は対象に興味がわくと、思わず近づいてそれを見ますよね。僕の作品も、近づいた時になにげなく感じる紙の質感がグッと表現の奥行きを出してくれたらいいですね。B全ポスターになった時にもディテールをしっかり押さえたものにしていきたいと思います」
担当PDのコメント
「今回、ライト部再現では色よりもコントラストに重点をおき、敢えて通常のオペークホワイトで設計した。ただ、植物そのものは微妙な色の変化がある。次回はその部分も配慮して、ホワイト版には若干の色みを持たせてみることも考えたいと思う。
シャドウ版については用紙の色が大きく影響するため、インキの設定が非常に難しい。毎回、試し刷りを行い、インキ配合を変えるという試行錯誤の連続。今回のトライアルは私自身も色紙での調子再現、難しいトライアルになりそうだ」
次に向けて
「これで葉は一段落。次回は魚や生肉など、他のモチーフを使ってトライします」
プロフィール

仲野昌晴 Nakano Masaharu
仲野昌晴
Nakano Masaharu

アートディレクター
1976年神奈川県生まれ。東京藝術大学美術学部工芸学科漆芸専攻卒業、東京藝術大学大学院美術学部修士課程修了。CM制作に携わった後、フリーランスを経て、2004年より凸版印刷株式会社勤務。トッパンアイデアセンタープロモーション本部所属。企業の商品キャンペーン企画を主体に、ポスター、パッケージ、販促物などビジュアル関連のクリエイティブディレクションを手がける。
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