TOPPAN 凸版印刷株式会社

当サイトは、コミュニケーションメディアのひとつである印刷表現の幅を広げ、クリエイティブに役立つ情報を発信するウェブサイトです。凸版印刷のグラフィック・アーツ・センター(GAC)が運営しています。

GRAPHIC TRIAL グラフィックトライアルトップクリエイターとともに印刷表現の可能性を探ります

GRAPHIC TRIAL 5.入稿へ-菊地敦己
入稿へ
インキの追求と「ハンド・トゥ・プレート」
「製版の工程にコンピュータを介在させず、刷版(PS版)に直接手で描く『ハンド・トゥ・プレート』で版をつくり、そのまま印刷機にかけて作品を制作します。直接版に描いたものを印刷機にかけることで、手描きの勢いをそのまま定着させながらもオフセット印刷の質感も同時に得てしまおうというもくろみです。用紙にはあらかじめ、インキの質感を極力発揮できるように調合したオリジナルのホワイトインキが刷ってあります」
原稿と仕様
刷版を制作する菊地氏
PS版に修正用の加筆ペンと消去ペンで直接描いて版を作成。今回は前もって絵柄の方向性や刷り順などの版設計を行うことで、作業的な効率化も図った。基本的に「ハンド・トゥ・プレート」で制作しているが、手の質感が不要なベタ面などの一部の版については事前にCTPで出力し、手書きで加筆している。下地材のホワイトインキはトライアル2で実験したものから採用。それぞれの作品の仕様は以下の通り。
※刷版(PS版) 印刷用の版。通常、オフセット印刷では感光剤が塗布されているアルミ製のPS版(Pre-Sensitized Plate)を使用している。そのPS版を露光すると、描画部以外が感光され、描画部には感光剤が残る。感光膜が残った部分にインキがつき、それがブランケットを通して紙に転写されて印刷ができる。

用紙:コンケラーCX22(ダイヤモンドホワイト)

インキ:特色ホワイト(下地用/透かしインキとオペークホワイトを8:2の割合で調合したもの)/TLグロスイエロー/PANTONE 801 U/マットスミ/ハイグロスシルバー/特色スミ

版の構成/刷り順:特色ホワイト→TLグロスイエロー+PANTONE 801 U(インキローラーでのグラデーション)→マットスミ→ハイグロスシルバー→特色スミ→ハイグロスシルバー→マットスミ→ハイグロスシルバー

使用道具:「加筆ペン」/「消去ペン」/布

用紙:コンケラーCX22(ダイヤモンドホワイト)

インキ:特色ホワイト(下地用/透かしインキとオペークホワイトを8:2の割合で調合したもの)/PANTONE 812 U/特色ピンク(PANTONE 812 Uをマットニスで希釈)/マットスミ/ハイグロスシルバー

版の構成/刷り順:特色ホワイト→特色ピンク(PANTONE 812 Uをマットニスで希釈)→PANTONE 812 U→マットスミ→ハイグロスシルバー

使用道具:「加筆ペン」/「消去ペン」/定規

用紙:コンケラーCX22(ダイヤモンドホワイト)

インキ:特色ホワイト(下地用/透かしインキとオペークホワイトを8:2の割合で調合したもの)/ハイグロスシルバー/オペークホワイト/マットスミ

版の構成/刷り順:特色ホワイト→ハイグロスシルバー→オペークホワイト→マットスミ→ハイグロスシルバー

使用道具:「加筆ペン」/「消去ペン」/布

用紙:コンケラーCX22(ダイヤモンドホワイト)

インキ:特色ホワイト(下地用/透かしインキとオペークホワイトを8:2の割合で調合したもの)/PANTONE 801 U/TOYO 78 草/TLグロスイエロー/ハイグロスシルバー/PANTONE 812 U

版の構成/刷り順:特色ホワイト→PANTONE 801 U→TOYO 78 草→TLグロスイエロー→ハイグロスシルバー→PANTONE 812 U→ハイグロスシルバー

使用道具:「加筆ペン」/「消去ペン」/紙やすり

用紙:コンケラーCX22(ダイヤモンドホワイト)

インキ:特色ホワイト(下地用/透かしインキとオペークホワイトを8:2の割合で調合したもの)/TOYO 78 草/ハイグロスシルバー/特色ピンク(オペークホワイトにPANTONE 812 U混入)/TLグロスイエロー/PANTONE 801 U

版の構成/刷り順:特色ホワイト→TOYO 78 草→ハイグロスシルバー→特色ピンク(オペークホワイトにPANTONE 812 U混入)→TLグロスイエロー→PANTONE 801 U→ハイグロスシルバー

使用道具:「加筆ペン」/「消去ペン」/加筆液

プロフィール

菊地敦己 Kikuchi Atsuki
菊地敦己
Kikuchi Atsuki

アートディレクター
1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学彫刻科中退。95年在学中にデザインの仕事を始め、97〜98年「スタジオ食堂」のプロデューサーとして現代美術のオルタナティブ・スペースの運営、展覧会企画などを手掛ける。2000年デザインファーム「ブルーマーク」を設立。主な仕事に、青森県立美術館のVI計画、横浜トリエンナーレ2008のVI計画、ミナペルホネン、サリースコットのブランド計画、雑誌『「旬」がまるごと』のアートディレクションなど。JAGDA新人賞、東京ADC賞、ニューヨークTDC賞など受賞。著書に『PLAY』、『家紋帳』など。東北芸術工科大学客員教授。
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